IRの1日のスケジュール・生活スタイル
IRの業務スケジュール
IR担当者の業務スケジュールは、基本的に自社の決算発表スケジュールと連動しています。
企業の決算期はばらばらですが、最も一般的といえる3月決算の企業を例にとると、4月・9月・12月が四半期決算、3月が年度決算となります。
IR担当者は、それぞれの決算月の後に実施される決算説明に向けて、業界の情報収集や他部署とのミーティング、報告書作成などの業務をこなしていくことになります。
とくに、年次決算を終えてから決算説明会を開催するまでのおよそ3か月間ほどは、IR担当者にとっての最大の繁忙期です。
「アニュアルレポート」と呼ばれる年次報告書の執筆や株主総会の開催準備、想定問答集の作成、役員会へのプレゼンなど、数々の仕事に追われて慌ただしい日々が続きます。
その反面、決算発表を終えてからの時期は、おおむねゆとりをもって日々を過ごすことができます。
IRは、1年のなかで閑散期と繁忙期を交互に繰り返す点が、スケジュール上の大きな特徴といえるでしょう。
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決算発表期以外のIRの1日
ここでは決算発表期以外のIRの1日を紹介します。
決算発表期のIRの1日
ここでは決算発表期のIRの1日を紹介します。
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IRの勤務時間・残業時間
IRの勤務時間は、どの業界の企業でもおおむね9:00~18:00前後に設定されており、一般的な事務職や経理職と同じです。
月の残業時間は20時間以下という職場がほとんどであり、夕方以降の時間はプライベートに充てることができます。
ただし、それはあくまで通常時に限った話です。
上述のとおり、四半期決算の時期は忙しくなり、四半期報告書の作成や投資家からの質疑応答などに追われ、残業時間はかさみやすくなります。
さらに、年に1度の決算発表期には、深夜までの長時間残業が連日続く激務となるケースもざらです。
決算に関する業務は、株主総会の開催期日から逆算して、「この日までに終わらせなければならない」という各種業務の締め切りが明確に定まっています。
このため、IR担当者のスケジュールも、どうしても厳しくなりがちです。
IRに休日出勤はある?
IRが休日出勤しなければならないのは、株価に大きく影響を与えるような重大な出来事が発生した場合です。
具体的には、自社商品に欠陥が見つかりリコール対象となった、経営陣に逮捕者が出た、同業他社から敵対的TOB(株式公開買い付け)を受けたといったケースが挙げられます。
こうしたアクシデントが休日に発生しても、土日はマーケットも休場していて、株を取引できませんので、「休み明けに対応すればよいのでは」と思う人もいるかもしれません。
しかし、世界に目を向ければ、24時間どこかの株式市場は常に開いており、各国の株価はお互いに細かく関係し合っています。
このため、投資家対応がおもな仕事であるIR担当者が、土日に急遽仕事をしなければならないのも、ある程度は仕方がないといえるでしょう。
そういう意味では、IR担当者は24時間365日常に株価の動向に目を光らせていなければならず、休みの日であっても、完全に頭から仕事が離れることはないかもしれません。