ファイナンシャルプランナーになるには
また、本気で目指す覚悟や熱意さえあれば、さまざまな人にとって活躍できるチャンスのある職業でもあります。
このページでは、ファイナンシャルプランナーになる一般的な方法や、取得しておきたい資格、キャリアパスなどについてまとめて解説しています。
ファイナンシャルプランナーになるまでの道のり
「ファイナンシャルプランナー(FP)」は、「医師」や「弁護士」などのように、なにか特別な学歴・資格を持っていなくてはなれない部類の職業ではありません。
とはいえ、ファイナンシャルプランナーの仕事では、金融まわりの専門的な知識が必ず求められます。
そのため、一般的にはファイナンシャルプランナーの資格を取得し、その資格を生かして金融系企業や不動産会社などで活躍している人がほとんどです。
大手の金融機関や不動産会社でファイナンシャルプランナーとして働きたい場合には、内定を勝ち取るための競争も激しくなるため、なるべくハイレベルな大学に進学するのが有利です。
また、ファイナンシャルプランナーの資格を大学時代に取得しておくと、「やる気がある」というアピールにもなります。
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ファイナンシャルプランナーの資格・難易度
ファイナンシャルプランナーの資格はいくつか存在します。
最も有名な資格のひとつが、国家検定「ファイナンシャル・プランニング技能士」です。
ファイナンシャル・プラニング技能士(FP技能検定)は、難易度別に「1級FP技能士」「2級FP技能士」「3級FP技能士」の3種類に分かれています。
3級FP技能検定の受験資格は「FP業務に従事している者または従事しようとしている者」となり、合格率は50%~70%と比較的合格しやすい内容です。
しかし、実務に生かせるとみなされることが多い2級の合格率は35%~40%です。
2級試験は「3級技能検定の合格者」「FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者」など、知識がある人を前提として行われるため、難易度はやや高めです。
1級にいたっては、学科の合格率は10%程度と非常に狭き門となります。
このほか「AFP・CFP」という資格も有名です。
ファイナンシャルプランナーの資格の種類と費用・国家資格はある?
ファイナンシャルプランナーになるための学校の種類
ファイナンシャルプランナーの資格試験を受けるうえで、学歴の制限はありません。
年齢制限もないため、何歳になってもチャレンジできるのが魅力です。
高卒の人でも試験対策をすれば独学でも十分ですし、大学に進まなくても専門学校や通信教育で資格取得のコースで勉強することもできます。
ただし、ファイナンシャルプランナーとして活躍したいと考える人は、まず金融機関に就職することでキャリアを築いていくことが多いです。
大手の金融機関の就職試験では「大卒以上」の学歴が求められることが多いこと、また優秀な学生が多く志望することから、できるだけハイレベルな学校に進学しておくほうが有利です。
文系・理系は問われません。
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ファイナンシャルプランナーに向いている人
秘密を守ることができる
ファイナンシャルプランナー(FP)は、相談業務を通してお客さまの個人的な情報をお聞きするため、「守秘義務」を徹底することが大変重要です。
大事な話は口外せず、書類やデータを適切に管理することはもちろん、公共の場で周りの人に聞こえないようにするという配慮も欠かせません。
つまり、秘密を守り、情報の管理をきちんとできる人がファイナンシャルプランナーには向いています。
これができないと信用問題になってしまうため、仕事をする上で最も気をつけるべきことのひとつです。
人間関係を築くことが上手
ファイナンシャルプランナーの仕事では、家族構成や家計などプライベートな話を聞くことになります。
したがって、相手の懐に入り込み、うまくコミュニケーションが取れる人に向いています。
相手の考えをきちんと聞ける人、相手の話から何が問題なのかを考えることができる人は、ファイナンシャルプランナーとしての適性が十分にあるといえるでしょう。
なお、仕事ではすでにお客さまとしてつながりを持っている方からの紹介によって、新しいお客さまが相談に来られることもよくあります。
他者と良好な人間関係を築くのが得意で、好かれやすいタイプの人は、ファイナンシャルプランナー向きです。
幅広い知識から最良な提案ができる
ファイナンシャルプランナーは、年金、保険、金融資産(預金、株式、債券、投資信託、外貨、金融派生商品など)、不動産、税などの幅広い知識を駆使して、最も適切な提案をしなくてはいけません。
しかし、これらの情報や状況は変わっていくものであり、常に最新の情報をアップデートしておく必要があります。
また、統計データを利用したり金額を計算したりと数字と向き合う仕事であるため、数字に強く、計画立てるのが得意だと仕事もはかどりやすいです。
ファイナンシャルプランナーに向いている人・適性・必要なスキル
ファイナンシャルプランナーのキャリアプラン・キャリアパス
ファイナンシャルプランナーは金融機関で働く人が多く、入社後にも勉強を続けてさまざまな関連資格取得を目指します。
実務を経験しながら上級資格にチャレンジしていけば、昇格や昇給にもつながります。
また、ファイナンシャルプランナーは企業に属して働くことができる一方、独立して働くことも可能です。
経験の浅い人がいきなり独立するのは厳しいですが、先輩ファイナンシャルプランナーのアシスタントとして働き、業務ノウハウを身につけて独立を目指すといった方法も考えられます。
幅広く、深い専門知識が必要となりますが、勉強を続けてスキルアップに励むことで、学歴関係なくお客さまからの信頼を集めるファイナンシャルプランナーとして活躍できるでしょう。
ファイナンシャルプランナーの働き方の種類とその特徴
ファイナンシャルプランナーの雇用形態
ファイナンシャルプランナーの雇用形態は一般的には「正社員」が多いですが、「派遣社員」や「パート」としても働くことができます。
銀行や証券会社で営業活動を行う場合には、正社員雇用が中心です。
一方、バックオフィスや保険会社などでは、派遣社員やパートもファイナンシャルプランナーとして働くこともあります。
また、金融機関で経験を積んだ後には、その経験を生かして独立し、「フリーランス(独立系)」のファイナンシャルプランナーとして働くこともできます。
正社員のファイナンシャルプランナー
企業にて正社員のファイナンシャルプランナーとして働く人は大勢います。
勤務先は銀行や証券会社、保険会社、不動産会社、コンサルティングなど多岐にわたります。
こうした企業内ファイナンシャルプランナーの多くは、ライフプランの設計や相談に加え、自社商品のセールスが仕事のメインとなり、ノルマも大きく張られます。
ノルマが達成できれば昇進や賞与アップにつながる可能性がありますが、よい成果が出せないと昇格・昇給が遅れたり、会社に居づらくなったりと厳しい世界でもあります。
給与水準は比較的高く、企業によっては年収1000万円を目指すことができるところもありますし、歩合制ならばそれ以上になる場合もあります。
派遣のファイナンシャルプランナー
派遣のファイナンシャルプランナーとして働く場合は、営業職ではなく、事務職として働く場合が多いです。
契約書や見積もりを作成したり、営業が持ち帰ったお客さまとの契約書をチェックして実際に商品購入の手続きを行ったりします。
裏方の仕事ではありますが、深い金融知識が必要になり、お金を扱うということもあって失敗が許されない仕事です。
そのため、金融機関で働く派遣社員は、一般的に他の業界に比べると時給が高くなる傾向にあります。
アルバイト・パートのファイナンシャルプランナー
アルバイト・パートでファイナンシャルプランナーとして働きたい場合、来店誘致型の保険会社などで働くことができます。
扶養内で働きたい場合や、短い時間しか働けない場合でも資格を生かすことができるため、とくに子育て中の女性に人気がある働き方です。
こちらも、ファイナンシャルプランナーとしての専門知識を生かすことができるため、時給は比較的高くなります。
フリーランスのファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーの資格さえあれば、企業には所属しないフリーランスとして働くこともできます。
フリーランスの場合、自分の求める時間内で仕事ができるため、自分の営業力に自信があってどんどん営業をかけていきたい人や、プライベートと仕事を自由度高く両立していきたい人などには向いています。
ただし、お客さまを獲得できなければ収入を確保できないため、とくに独立したばかりのときは、土日問わずイベントやセミナーを開催するなど忙しくなりがちです。
顧客獲得が順調にいけば年収1000万円を超えることもありますが、決して楽な働き方とはいえません。
契約がほとんど取れない場合は年収100万円にも満たず、結果的に他にもパートなどの仕事をして、生活費を稼いでいる人もいるのが現実です。
ファイナンシャルプランナーを目指せる年齢は?
専門知識が求められる金融業界に未経験で就職・転職できるのは、30代前半までになると考えておいたほうがよいでしょう。
ただし、ファイナンシャルプランナーの資格そのものに年齢制限はないため、何歳でも資格取得は目指せます。
なお、この仕事で独立したいと考える場合には、就職とは異なり、年齢はまったく関係ありません。
しかしながら、独立するにも金融機関などで実務経験を積んでいる人のほうが信頼されやすいため、できるだけ若いうちに一度就職し、独立するのがおすすめです。
ファイナンシャルプランナーは高卒から目指せる?
ファイナンシャルプランナーの資格取得は高卒でも可能ですが、銀行や証券会社などの金融系の企業への就職を目指すにあたっては、学歴は「大卒以上」もしくは「短大卒以上」が条件となる場合も多いです。
ただし、実力主義の保険会社の営業の世界では、高卒の求人も見られます。
そこから業務経験を積み、ファイナンシャルプランナーとして必要な知識を十分に身につけていけば、ステップアップできるチャンスはあります。
大卒の人に比べると就職先の選択肢は限られてしまうものの、高卒だからといってファイナンシャルプランナーになるのが不可能というわけではありません。