ファイナンシャルプランナーに向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
ファイナンシャルプランナーに向いている性格・適性
お客さまに安心感を与えることができる
ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事では、普段他人には決して話さないようなお金関連のアドバイスがメインになります。
お客さまによっては、そのような話題は、いくらファイナンシャルプランナーに対してでも話しにくいと感じることもあるものです。
そのため、まずは「この人になら安心して相談ができる」と思ってもらうことがとても大事になってきます。
誠実で話しやすい雰囲気のある人なら、ファイナンシャルプランナー向きといえます。
また、お客さまから聞いた大事な話は口外せず、書類やデータを適切に管理しなくてはなりません。
公共の場で周りの人に聞こえないようにするという配慮も、お客さまの信頼を得るためには大事なことです。
人の秘密を守れるかどうかという点も、ファイナンシャルプランナーが信頼を集めるうえでは欠かせないポイントです。
コミュニケーションスキルが高い
人から情報を聞いたり、人に情報を伝えたりといったコミュニケーションが好き、得意という人は、ファイナンシャルプランナーに向いています。
相談時間には限りがあるため、短い時間で必要な情報をお聞きしてお客さまにとって最適な提案をすることが、ファイナンシャルプランナーとして大切です。
相手の考えをきちんと聞き、自分が持っている知識を総動員して冷静に提案することができる人は、ファイナンシャルプランナーとしての適性が十分にあるといえます。
また、人間関係を作ることが得意ならば、独立しても活躍できる可能性が高いです。
数字やデータに強い
ファイナンシャルプランナーの仕事は、年金、保険、金融資産(預金、株式、債券、投資信託、外貨、金融派生商品など)、不動産、税などの幅広い知識を駆使して、最も適切な提案をします。
統計データを利用したり金額を計算したりと数字と向き合う仕事であるため、数字に強く、計画立てるのが得意ということも、ある程度必要です。
また、古い情報を当てはめて、間違った案内をすると大変なことになるため、提案前は最新の条件をチェックするなど几帳面な性格の人に向いています。
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ファイナンシャルプランナーに必要なスキル・能力
ファイナンシャルプランナーは人生で必要となるお金の専門家として、さまざまな知識が必要になります。
ここでは、FP技能士の試験科目にもなる6科目について紹介します。
ライフプランニングと資金計画
社会保険や年金、教育資金、住宅資金やローンについての知識です。
お客さまやお客さまの家族の年齢やライフイベントを見ながら、いつ・いくら位のお金が必要になるか、お金がもらえるかなどを当てはめ、人生におけるお金の動きを把握します。
リスク管理
生命保険、損害保険、医療保険等の仕組みや種類、保険の見直しについての知識です。
万が一の事故や病気に備えての保険は、貯金が少ない人にとっては大きな助けになります。
さまざまなニーズに合わせた保険があるため、お客さまそれぞれのライフプランや条件に合わせたものを紹介します。
金融資産運用
金利の仕組みや預貯金、株式、債権、投資信託といった金融商品の内容と、経済指標の読み方に関する知識です。
長引く低金利の影響で銀行預金の利息は微々たるものであり、利回りの良い投資をすることで資産の増加を目指します。
日本人は投資に対して抵抗がある人が多いため、きちんと仕組みやメリット・デメリットも説明して投資というものを理解してもらうところから始めます。
タックスプランニング
所得税や住民税の仕組みと計算、法人税などについての知識です。
会社員の場合、基本的には会社が税金の処理はしてくれますが、副業や投資を行う場合や個人事業主・法人で活動する場合は、確定申告のために税金の知識が必要になります。
「税理士」の専門範囲ではありますが、ファイナンシャルプランナーもお客さまの状況は理解しておかなければいけません。
不動産
不動産と法律、不動産と税金、不動産投資などについての知識です。
マイホームなどの不動産の購入は、人生において大きな決断になりますが、返済が難しくなる・税金が払えなくなるなんてことになったら大変です。
お客さまが収入に見合った適切な買い物をしようとしているかなど確認するために、ファイナンシャルプランナーとして知識が必要になります。
相続・事業承継
相続税や贈与税の仕組み、遺言と遺産分割、事業継承についての知識です。
相続での揉め事は多いですが、生前に遺言や遺産分割、事業をしている場合は事業継承ができていればトラブルを減らすことができます。
相続関係の悩みは、誰に相談すれば良いか分からずに不安になる人が多いので、うまく懐に入り込みこれらの悩みがないかヒアリングできる力が大切です。
ファイナンシャルプランナーに向いていないのはどんな人?
ファイナンシャルプランナーがお客さまに提供する情報や商品は、お客さまの要望にもよるものの、リスクがあっても大きく利益が期待できるものよりは、利益は少なくてもなるべくリスクは少なく資産を増やすことができるものが中心です。
そのため、お客さまの身の丈に合っていないような投資を煽ったり、無理矢理商品を購入させようとするような強引な勧誘をしたりするのは、ファイナンシャルプランナーとして御法度です。
もちろん、自分のノルマや収益を上げるためにはお客さまに商品を購入してもらわなければいけませんが、自分の利益ばかり考えているとお客さまに見放されてしまう可能性もあります。
ファイナンシャルプランナーは専門家でありつつも、「人のために親身になれるかどうか」が大事になってくるため、そういった観点で動くのがあまり好きでないタイプの人だと、ファイナンシャルプランナーの仕事は難しいかもしれません。