動物園の飼育員になるには? 必要な資格はある?

動物園の飼育員になるまでの道のり

動物園の飼育員になるまでの代表的なルートは、高校卒業後に動物の専門学校や大学で学んでから就職を目指すことが一般的です。

公立の動物園では公務員採用募集を受けなければならず、受験資格として「大卒」もしくは「高卒」
の学歴が必要になります。

地域によっては動物園の飼育員は「高卒」の募集があり、大卒だと応募ができない場合があるので注意が必要です。

逆に「学芸員」の資格が必須の場合もあり、その場合は大学または短期大学で取得を目指すことになるので、進学前にどちらがいいかをよく検討することをおすすめします。

しかし正職員や正社員の採用は狭き門で、即戦力が求められる傾向にあるため、未経験者が動物園で働きたい場合は、アルバイトとして現場に入り、経験を積むという道を考えてもよいかもしれません。

アルバイトをする人の多くは本格的に動物飼育員として働くことを目指しており、働きぶりがよかったり、職場の経営状態がよければ、そのまま正社員として登用されることもあります。

飼育員の就職には動物飼育の資格や専門知識を学んだ人が有利になりがちですが、それ以上にアルバイトでの業務経験が評価されることも多いようです。

学芸員の仕事

動物園の飼育員の資格・難易度

動物園の飼育員は、なるために特別な資格が求められる仕事ではありません。

ただし業務に生かせる資格はいくつかあり、それらを持っていると就職や転職の際に有利になることが多いようです。

代表的なものは、以下の3つがあげられます。

獣医師
・学芸員
・愛玩動物飼養管理士

たとえば国家資格の「獣医師」は、動物飼育員として採用における必須条件としている施設もあります。

間口を広げる意味でもぜひ目指したい資格ですが、獣医系大学で6年間学び、獣医師国家試験を受けて合格しなければいけません。

獣医系大学の数が多くなく、募集人員も少ないため難易度は高いです。

また獣医師免許があれば、必ず動物飼育員になれるということではないため、その点には留意しておきましょう。

参考:農林水産省 獣医師免許について

また「学芸員」の資格は、学術的な知識を身につけることができるため、来園したお客さまに動物の生態について解説をしたり、ショーなどのイベントの企画といった業務に生かすことができます。

参考:文化庁 学芸員資格取得方法

「愛玩動物飼養管理士」は動物飼育員に関する資格の一つで、動物に関わる法令や保健衛生、公害問題、動物の疾病予防、各種動物の飼養管理などの知識を体系的に習得・普及するために作られています。

有資格者は全国に約18万人いて、動物の飼育員はもちろん、OLやサラリーマン、学生など幅広い人が目指す比較的取得しやすい資格といえるでしょう。

参考:日本愛玩動物協会 愛玩動物飼養管理士

なお、全国にある動物園や動物関連施設は、民間企業の運営または公営の運営の場合があり、公営の動物園に勤めたい場合は、各地で実施される地方公務員試験を受けなければいけません。

難易度は自治体によってばらつきがありますが、5倍〜12倍ほどの倍率が一般的のようです。

動物園の飼育員になるための学校の種類

動物飼育員になるために絶対的な資格もなく、さまざまな学歴を持った人が活躍していますが、専門学校卒業生が多いです。

動物園の飼育員は専門知識が求められる仕事で競争が激しいため、専門学校や大学で動物飼育のことを学んでから就職を目指す人が多いのも実情です。

しかし採用募集数が非常に少なく、未経験や経験の浅い人が採用されるのは困難なため、まずはアルバイトや臨時職員として経験を積み、正規採用を目指す人が大勢います。

専門学校では「動物管理科」や「動物飼育科」など、動物飼育員になることを前提としたカリキュラムを持つ学校がいくつもあるので、通いやすい学校が選びやすいでしょう。

学費は初年度で65万円〜160万円ほどと、学校によって大きく差があるようです。

一方、大学であれば「農学」「畜産」「生物」などの学部や学科で学ぶことができますが、難易度の高い獣医学系大学に6年間通い、「獣医師免許」を取得する人もいます。

獣医師免許を取得したり、難易度の高い大学を出ることで、資格や学歴で多少有利になる可能性はありますが、いくら学歴が高くても残念ながら動物園への就職が約束されるものではありません。

大学・短大の学費は、初年度で135万円〜265万円ほどです。

動物飼育員になるためにはどんな学校にいけばいい?(大学・専門学校)

動物園の飼育員に向いている人

忍耐力がある人

動物園の飼育員は、勤務時間の大半を動物と一緒に過ごしますが、動物は人間が思ったとおりに動かないことも多々あります。

そのためいつでも言葉を発さない動物の感情を読み取ろうとする気持ちや、ちょっとうまく行かないことがあっても、簡単には諦めない忍耐力が必要です。

体力に自信がある人

飼育員の業務の大半は立ち仕事で、モップやブラシなどで時間をかけて園舎の掃除をしたり、バケツに入った思いエサを与えたりと、肉体を駆使する重労働です。

また動物の生態に合わせて対応しなければいけないので、労働時間は不規則な傾向にあり、体力が求められるでしょう。

好奇心・探究心が旺盛な人

動物園の飼育員は世話をするだけでなく、動物の生態を研究することも重要な任務です。

動物たちのことを日頃から「もっと知りたい!」と好奇心や探究心を持てる人、研究熱心な人は飼育員に向いているといえます。

動物飼育員に向いている人・適性・必要なスキル

動物園の飼育員のキャリアプラン・キャリアパス

動物園の飼育員になるには、採用募集情報を見つけて応募することろから始まります。

動物園では最低限の飼育員で回しているところも多く、「定期的に新人を採用して育てる」といった職場は多くありません。

そのため人材採用も退職者が出た場合に、すでに経験のある即戦力となれる人を求めることが非常に多い世界です。

そのため一つの手としてアルバイトや臨時職員としてスタートし、現場で仕事を覚えながら人脈を作るのも一つの方法でしょう。

園長に推薦をもらい、正規職員に昇格した経験を持つ人もいます。

晴れて動物園の飼育員になってからは、担当する動物の餌やりや掃除などの世話を中心にしながら、動物たちの観察・研究、繁殖を目指す仕事です。

担当する動物によってはショーの訓練をしたり、来園者に楽しんでもらえるよう園内のガイドツアーを実施したり、イベントの企画や運営も行います。

いくら学校で知識として習っていても、野生動物を目の前にすると一筋ではいかないため、常に勉強し経験を積む姿勢が求められる仕事です。

キャリアを積み重ねたその先には、専門知識を生かした講演活動、本の執筆、テレビ出演など幅広い活躍も期待できるでしょう。

動物園の飼育員を目指せる年齢は?

動物園の飼育員を目指すのに、年齢制限は特に設けられておらず「不問」の場合が多いです。

しかし公営の動物園を目指すなら、地方公務員試験を受けるのに年齢上限があります。

都道府県によって違いはありますが、29歳〜35歳とされていることが多いため、若いうちに目指さないと受験の資格すらなくなってしまうので注意が必要です。

また体力が求められる仕事なので、年齢を重ねてから目指すよりも、若いうちに重労働に慣れておいた方が体への負担も減らせるかもしれません。

ただし動物飼育員は「経験」を重視される場合が多く、定年退職した人が再雇用されることもあるようです。

飼育員は年齢に関わらず、動物飼育に関わった経験がある人が即戦力として有利になる可能性も高いので、タフに働ける人材が求められているといえるでしょう。

動物園の飼育員は高卒から目指せる?

動物園の飼育員になるには、必ず通わなくてはならない学校はありません。

そのため高卒からでも、十分に目指すことができます。

しかし自治体が運営する動物園で働きたい場合は、公務員採用試験を受ける必要があり「大卒以上」の学歴でしか受けられないものもあるので注意が必要です。

その場合は大学卒業が必須条件となるため、大学進学を目指しましょう。

自治体によっては受験資格が「高卒以上」で受けられる場合もあるため、事前に調べておくことをおすすめします。

動物園の飼育員になるのに絶対的なルートはありませんが、多くの人は動物関連の専門学校で短期間で専門知識を身につけ、動物園の飼育員を目指しているようです。

動物園の飼育員は女性でもなれる?

動物の飼育員は女性でもなれる仕事で、職場によっては男女の割合が半々となるほど、多くの女性たちが活躍しています。

動物園で働くとなれば、日々の業務では思いエサを持ち運んだり、全身を動かして園舎の掃除をしたりと、体力を要する面も多々あるのが特徴です。

しかし動物が好きで、何より「この仕事をやりたい!」という強い気持ちがあれば、男女関係なく働くことができるでしょう。

最近では労働環境が改善し、産休や育児休暇を取りやすくなり、長く働き続けてベテランの域に達する女性飼育員も増えているようです。

女性の動物飼育員のキャリアパス・結婚後の生活