シェフに向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介

シェフに向いている性格・適性

料理が好き

厨房のトップに立つシェフになるまでには、一人前の料理人(コック)として長い下積みが必要です。

また、シェフになってからも忙しい日々は続きます。

シェフは責任者として新しいメニューの開発や味付け・盛り付けのチェックなどの業務に携わるため、仕事中はもちろん、家に帰ってからも休日も、よりよい調理方法や食材について考えることが多いです。

そのため、シェフとして働き続けるためには料理に対する飽くなき情熱が不可欠です。

仕事をしていくなかできついことがあっても、自分が手掛ける料理でお客さまを喜ばせたい、誰にも負けない料理人になりたいという気持ちがあれば乗り越えていけるでしょう。

探求心がある

「好きなことならとことん極めたい」という性格の人も、シェフに向いています。

現場の指揮を任されるシェフになれば、もう料理の技術や知識が完成するわけではありません。

料理の世界は日進月歩のため、新しい情報を仕入れ、知識や技術を学び、自身の料理をブラッシュアップしていかなければなりません。

有名なシェフのなかには、あえて日本料理を一から学び、日本料理の要素を西洋料理にとりいれる人もいます。

厨房のトップだからといってあぐらをかいているとあっという間に後輩に追い越されたり、取り残されたりしてしまいます。

好奇心や情熱を持ち続け、常に進歩していくことが大切です。

忍耐強さ

シェフをはじめとした料理人の世界は、非常に厳しいものです。

最初は「働く」というより修業させてもらうに近く、待遇は皆無に等しかったり、給料が驚くほど安かったりすることも珍しくありません。

下積み期間には皿洗い・掃除などの雑用から働き始め、包丁すら握らせてもらえないのが通常です。

理不尽な理由で叱られることも多く、先輩より早く出勤し、誰よりも遅く帰らなくてはならないなど、上下関係も厳しい職場が多いです。

拘束時間も長く、体力的に厳しさを感じることもたくさんあります。

しかしどんなに才能がある有名なシェフでも、この修業を耐えてきています。

そのため、シェフになるには、まず忍耐力が必要といえます。

体力に自信があり、健康的である

シェフになるには体力がなくては務まりません。

とくにコックとしての下積み時代は、重いフライパンを振り続けたり、10kg単位の野菜を切り続けたりするなど、力仕事が多いです。

年齢を重ねシェフになってからも、暑い厨房内ではほぼ立ちっぱなしです。

いくら向上心があっても日々の業務で疲れきってしまっては、仕事以外の時間を料理に使うことができません。

そのため、一人前のシェフになるには体力、体調管理も必要不可欠です。

健康であってこそ料理の微妙な味の違いや香りを見極めていけるため、そういった意味でも健康な体づくりに取り組み、体調に気を遣うことが大切です。

シェフになるには

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シェフに必要なスキル・能力

 

手先の器用さや繊細さ

ただ料理を作るだけではプロの料理人とはいえません。

料理の味にこだわるのはもちろん、見た目や香りなどの普通の人では気づかないような繊細さを追求して、お客さまに満足してもらえる料理を提供する必要があります。

またフランス料理をはじめとする西洋料理は手仕事が多く、細かい飾り切りや芸術的なソースのかけ方など、手先の器用さが求められる場面は多々あります。

シェフは、細かい作業が苦にならず丁寧にできる人に向いている仕事です。

経営者的センス

シェフにまでステップアップすれば、調理のテクニックや知識、経験値はすでに身につけているため、他のシェフとの差はあまりありません。

しかし、経営センスがどれだけあるかは、シェフそれぞれです。

独立するとなれば、厨房のみならず店を続けていくための経営のノウハウを身につけておく必要があります。

そのためにはホテルやレストランに所属している間に、オーナーや主人から経営の知識を学ぶことです。

いくら料理の味がよくても、お客さまが来なければ意味がありませんし、利益が出なければ店は立ちいかなくなります。

開業を目標にしている人は、そういった先のこともきちんと考えておきましょう。

美的センス、発想力

シェフの一番大切な業務に新メニューの開発が挙げられます。

いまやレストランもホテルもたくさんあり、そのなかで自分の店を選んでお客さまに来店してもらうには、他の店にはないオリジナリティあるメニューが求められます。

味や見た目はもちろん、季節感を大切にしたり、地元食材にこだわったりするのは、シェフの腕の見せどころです。

レシピがないところから料理をつくるには、発想力が必要になります。

また西洋料理は見た目の美しさも大切なため、美的センスや色彩感覚もあると大きな武器になります。

シェフに向いていないのはどんな人?

 

不真面目な人

料理人の世界は上下関係が厳しいことで知られています。

最初の数年は修業をさせてもらう立場であり、とくにまじめな姿勢が必要です。

料理長や先輩の料理人から指導されたことを理解し、改善していかなければ成長につながらないうえに、仕事そのものを任せてもらえなくなります。

また料理人にとって時間を守ることは不可欠です。

時間にルーズな人は先輩やお客さまの信頼を失います。

料理人として生きていくならば、まじめに仕事に取り組む覚悟を大切にしましょう。

労働条件にこだわりが強い人

一般の企業に勤める会社員なら、「土日に休みがほしい」「週休2日は必要」「有給は消化したい」「働いた分の残業代は必ずほしい」などと、当然のように考える人も少なくないでしょう。

しかし飲食店に勤める料理人であれば、上記は難しい場合が多いのが実情です。

とくに修業期間は給料も雀の涙ほどで、プライベートの時間も作れない場合があります。

そのうえ労働時間が長く、シェフになってからも給料に見合わないと感じる瞬間は多いです。

それでも料理が好き、お客さまの喜ぶ顔がみたいと続けているシェフが大半です。

シェフは非常にやりがいのある職業ですが、仕事に対して何よりも給料の高さ、労働条件のよさを求める場合、料理人の仕事はあまり向いていないかもしれません。