女性のシェフのキャリアパス・結婚後の生活

女性のシェフの現状

料理人は性別問わず目指せる職業であり、豊富な経験を積んだ女性のシェフも、もちろん活躍しています。

しかし大手ホテルの厨房では男女の割合が9:1程度というデータもあり、まだまだ女性は少ないのが現状です。

その理由のひとつとして、朝から晩まで重いフライパンや鍋を持ったり食材を運んだり立ち仕事をしなければならないうえ、腰の負担も大きいなど、体力的な厳しさがあります。

どうしても男性より体力が劣りがちな女性にとっては、男性と同等に働くことは思った以上に大変です。

現代社会では、「働くのに性別は関係ない」と言われてはいますが、実際には男性向き・女性向きの職場があるのも事実です。

上下関係が厳しい厨房での仕事に就くのは男性が多く、そのなかで女性が働くことはそれだけでも目立ちますし、涙を見せた日には男性たちから煙たがられることもあります。

女性でシェフを志すのであれば、体力・気力のある男性と対等に働くための覚悟と強い心が求められます。

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女性シェフの強み・弱み

 

女性シェフの強み

感受性豊かで繊細な感性をもつ女性は、その個性が強みになることがあります。

色彩あふれる美しい盛り付けや、微妙なさじ加減で表現する味つけ、どうすれば食べやすいかを考えた器の選び方など、男性が思いつかないようなポイントに注目し、お客さまにアプローチをすることができます。

もしオーナー兼シェフになれば、客をもてなすための細やかな心配りが行き届いた外観や内装、テーブルセットなどをしつらえることができるでしょう。

また、栄養士の資格を持っているシェフ、子どもが喜ぶ料理を提供できるシェフなど、女性ならではの得意分野を生かしたシェフの道も考えられます。

女性シェフの弱み

料理人に必要な素質として「体力」をまず挙げる人がいるほど、シェフは体力勝負の仕事です。

一般的に、女性は男性より体力面では不利とされています。

生理痛など女性特有の事情に悩まされる人もおり、長時間の立ちっぱなしの仕事は、それだけでもつらいものでしょう。

しかし、体調管理に気を配り、仕事に慣れていくなかで、体力はついてくるという意見もあります。

また、力仕事は男性には劣るけれども、その他の仕事を誰よりも懸命に取り組むことで、同僚に手助けをしてもらいやすくなったという女性シェフもいます。

肉体的に大変であることは否定できない事実ですが、努力してがんばろうという気持ちがあるのなら、簡単に諦めるのではなく、チャレンジしてみる価値はあるでしょう。

女性シェフが増えてくれば、より働きやすい労働環境へと改善されていくことにもなります。

女性シェフの結婚後の働き方・雇用形態

シェフは結婚したからといって、それだけで働きにくくなることはありません。

しかし、厨房での仕事は勤務先によっては長時間労働で、土日は出勤となるケースが多いです。

配偶者と生活リズムが合わないことが多く、苦労するという声もあります。

ただ、結婚後には職場を変えて、プライベートとの両立をはかることは可能です。

たとえば、シフト勤務になっており、働く時間を調整しやすいホテルに職場を変えたり、ディナー営業のみで勤務時間が短めのお店に転職したりする道が考えられます。

また、結婚相手が飲食関係の場合、結婚を機に夫婦で独立・開業をする人もいます。

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女性シェフは子育てしながら働ける?

妊娠中、大きなお腹で厨房に入り、肉体的にハードな業務をこなすことは難しいのが現実です。

そのため、離職をする人や接客部門に異動になる人が多いです。

出産後の復帰には、お店の理解と家族の協力が不可欠となりますが、少人数で動く店が多いことから、オーナーや同僚の理解を得るのが難しいケースもあるのが事実です。

しかし大手ホテル、大手レストランチェーンでは、妊娠中・育児中の女性が働きやすい環境を整備する企業も増えてきています。

出産後は、雇用形態を変える人も多いです。

シェフは、その店の顔となる存在であるため正社員での求人が多いものの、週1~2勤務ほどで働けるアルバイトの求人もゼロではありません。

女性シェフが子育てをしながら働くためには、周囲の協力と「子どもに手がかかるときは短い時間だから、なんとか乗り切ろう」という覚悟が必要です。

女性シェフは女性が一生働ける仕事?

ホテルやレストランに勤務する場合は通常は定年が設けられますが、自分のお店を持ったり、夫婦でお店を開いたりするときは、年齢は関係ありません。

気力と情熱があれば、一生シェフとしてお客さまにおいしい料理を届けることが可能でしょう。

体力的には不利になるものの、年齢を重ねたからこそ得た若い人には真似のできない感性があるのも事実です。

また、女性シェフの大きなハンデとなる出産や子育ても、見方を変えれば母親としての目線をもつきっかけになることもあります。

経験をもとに、子育て中の女性が来やすい店づくりをしたり、お子さまメニューやアレルギー対応食を考えたりと、お客さまに還元できることも多いでしょう。