フリーランスのカメラマンになるには? 仕事の探し方は?
フリーランスのカメラマンの働き方・仕事内容
フリーランスのカメラマンとは、企業や団体などの組織に所属せず、個人事業主として活動するカメラマンのことを意味します。
結婚式などのブライダルの撮影から、写真スタジオでのポートレート撮影、企業の広報用資料のための撮影、出版社から依頼を受けての料理の撮影など、撮影の内容は多岐にわたります。
フリーランスのカメラマンはたくさんいますが、出版社やコンテンツ制作会社などと業務委託契約を結び、毎月ある程度の決まった仕事を続けている人もいれば、単発でさまざまな種類の仕事をたくさん請け負っているような人もいます。
フリーランスのカメラマンは、勤務時間や休日にも制約がありませんし、かなり自由度の高い働き方をすることも可能です。
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フリーランスのカメラマンになるまでのキャリアパス
フリーランスのカメラマンとして働くために資格などは求められないため、簡単にいってしまえば、誰でも思い立ったその日から、フリーランスになることは可能です。
しかし、当然、それできちんと仕事をやっていけるかどうかは別問題です。
フリーランスの場合、会社に任せられた仕事をこなすのではなく、自分で案件をとってこなくてはなりません。
そのため、未経験者や経験の浅い人が、いきなりフリーランスになるのはかなり難しいことだと考えておいたほうがよいでしょう。
普通、技術や信用のないフリーランスのカメラマンのところに案件の依頼は入りませんから、独立までに、ある程度の信用や実績、技術を身につけておく必要があります。
フリーランスになるまでの道のりとして多いのは、出版社や新聞社、制作会社、写真スタジオなどの企業でカメラマンとして勤務したのちに独立する方法か、プロのフリーランスカメラマンのアシスタントとして経験を積み、そのまま自信がついたところで独立する方法です。
フリーランスになったカメラマンの多くは、それまでの経験で得たコネクションによって仕事を得ています。
この業界は人脈で成り立つところも大きいため、早くから顔を売っておいて損はないでしょう。
フリーランスのカメラマンのメリット・デメリット
フリーランスのカメラマンとして働くやりがいはたくさんあります。
たとえば、会社勤めのように仕事の幅に制限がなく、自分でやりたい仕事にどんどん挑戦できます。
また、クライアントと直接契約を交わしてやりとりするため、自分の実力を認めてもらえた際には大きな達成感が味わえます。
撮影スケジュールは案件によって決まってきますが、普段の休日や仕事をする時間も、誰かに指示されるわけではありません。
ただし、フリーランスは営業や事務といったことまで一人でやらなくてはならず、撮影すること以外にも時間を割かなくてはなりません。
一人で抱える責任も大きくなるため、プレッシャーを感じることもあるでしょう。
また、会社勤めのように会社が決まった給料を支払ってくれるわけではありませんから、もし仕事の依頼がなければ収入が激減してしまうかもしれません。
大変なことも多々ありますが、自分の力で道を切り開き、ある程度自由にやっていきたいという人には、フリーランスの働き方は魅力的だと感じられるはずです。
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フリーランスのカメラマンの給料・年収
フリーランスのカメラマンは、仕事をいただいたクライアントからギャランティ(報酬)を得ることで生活しています。
会社勤めの人のように、毎月決まった金額が継続的に確実にもらえるわけではないため、収入は変動しやすいといえます。
有名なカメラマンになると、1つの案件で何十万円という報酬を得られることもあり、年収は会社員の平均年収を超えられますが、新人のフリーランスカメラマンはお金の面で苦労している人も多いようです。
とくに最近はカメラマンの仕事の単価が下がっていることもあり、たくさんの仕事をこなしていかないと、生活するのも大変かもしれません。
フリーランスのカメラマンが仕事を探すには?
営業活動する
フリーランスで活動しているカメラマンの場合、仕事は自分で探さなければなりません。
仕事探しの基本的なやり方として、営業活動が挙げられます。
自分の作品集を用意し、出版社やデザイン事務所などをまわります。
何でもいいからとにかく撮影の仕事が欲しいということでなければ、たとえばファッション雑誌の撮影がしたいならそれを扱っている出版社、CDジャケットの撮影がしたいのならレコード会社など、自分の目的にあった会社をまわるのがよいでしょう。
とはいえ、その場で「じゃあ、仕事をお願いします」と言われることは、ほぼ皆無と考えておいたほうがよいでしょう。
このような営業活動は多くのカメラマンが行っており、先方担当者も忙しくしています。
営業活動は植物の種まきと同じようなものなので、「あとで見ておきます」と言われること前提でチャレンジしていきましょう。
ほかにも、自分の写真を使ったポストカードをいろいろなお店に置いてもらう、個展を開催して自分の名前と作風を知ってもらう、などで名前を売っていく方法もあります。
自分のホームページを作る
フリーランスのカメラマンは、自分のホームページを作っている場合が多いです。
ホームページにはこれまでの仕事の実績一覧や撮影した写真を掲載し、お問い合わせフォームなども用意しておきます。
すると、カメラマンを探しているクライアント(企業もしくは個人)から直接連絡がきて、打ち合わせのうえ、お互いの条件が合えば仕事につながります。
この方法は時間短縮にもつながるので、足を使う営業活動とあわせて行っている人が多いようです。
カメラマンは副業でもできる?
カメラマンの副業での働き方・仕事内容
現代ではデジタル一眼レフカメラが普及したことによって、一般の人でも「撮影」というものに手を出しやすくなっています。
また、カメラの性能も格段にアップしており、少しカメラを勉強した人であれば、素晴らしい写真が撮影できるようになっています。
こうしたことから、最近はカメラを趣味にしている人などが、カメラマンを副業でやろうと考えるケースも増えているようです。
カメラマンはもともとフリーランスで活動する人も多い職業で、技術があれば仕事を個人で請け負うことも可能です。
撮影内容は、スタジオでのポートレート撮影など比較的専門的なものから、日常生活の中で親しみのある料理、風景、ペットなどまで幅広いです。
また、ブライダルなど、特定の分野を専門としたカメラマンの副業している人もいます。
副業のカメラマンとして働くには?
副業のカメラマンとして働く方法はいろいろと考えられますが、たとえば、撮影した写真をインターネットのサイト上で素材として販売し、その売上で収入を得る方法が挙げられます。
そうした素材をたくさん集めたWebサービスはいくつか出ており、なかにはアマチュアや副業であっても素材を提供できるものがあります。
自分の素材を登録し、それが利用者に購入されれば、手元にいくらかの報酬が入ってくるしくみです。
このようなサービスを利用すれば、より手軽に収入を得られるでしょう。
しかし、もちろん多くの人に「ほしい!」と思われるような写真を撮影しなくてはなりません。
このほか、週末限定のカメラマンのアルバイトの求人に応募したり、カメラマンの事務所が出している求人を通じて、副業としてカメラの仕事をしたりしている人もいます。
副業のカメラマンのメリット・デメリット
副業のカメラマンのメリットのひとつは、空いた時間を使って、お金を稼げることだといえます。
たとえば、もともと休みの日に写真撮影するのが好きという人であれば、趣味と仕事を一体化させるような形で、収入を得ることが可能です。
先に挙げたように、最近ではインターネットを使って写真を販売できる機会が増えていることから、あまり時間をかけずに副業することもできるでしょう。
一方、デメリットや気をつけなくてはならないこともあります。
それは、本業の勤務先で副業が禁止されていないか確認しておくことです。
もし禁止されていた場合、その事実が明らかになれば何らかのペナルティが課せられるでしょう。
また、たとえ副業とはいっても、現場では一人のカメラマンとして責任を持って撮影に臨むことが求められます。
日々技術力を高める努力はもちろん、クライアントの要望にはきちんと応えていかなくてはなりません。
カメラマンは体力も必要で、現場によっては長時間の拘束となります。
本業にも支障が出ないよう、計画的に副業することが重要です。
副業のカメラマンの給料・年収
副業のカメラマンは、基本的に案件ごとに「1案件あたり○○円」といった形で、報酬をもらうことになります。
プロのカメラマンと同様に、スキルが高い人は難しい撮影の依頼も入りやすいですが、あくまで趣味の延長のレベルだと、1つの仕事で5千円程度しか稼げないこともあります。
副業のカメラマンとしてどれくらいの収入が得られるかは、人によってだいぶ変わってきます。