アナウンサーをする上で勉強しなければならないこと(体験談)
アナウンサー=言葉のプロ、情報を伝えるプロ
世間からは、アナウンサー=言葉のプロ、最新の話題やニュースについて詳しい人、というイメージを持たれます。
難しいニュースを涼しい顔をして読むからでしょうか。それは、演技であってはいけません。
本当にその内容を理解するからこそ、ニュースを自分の言葉として伝えることができるのです。
聞き取りやすい発声発音は、アナウンサーの基本のき!
まず、正しい日本語の読み方やアクセントを学び、トレーニングします。
腹式発声や滑舌体操など、アナウンサーは新人研修でみっちり練習します。
厳しいトレーニングを、毎日毎日行います。いつになったら自分はテレビに出られるんだろう。デビューの日を遠く遠く感じることでしょう。
何のために行うのかといえば、それはもちろん「視聴者のため」です。
新人でなくとも、何年目になっても、このトレーニングは各自で続けています。みなさんに聞き取りやすい発声発音、これがアナウンサーの基礎です。
ただ原稿を読むのではなく、理解して伝えるために日々勉強
良い声が出ればそれで一人前のアナウンサーかといえばそうではありません。むしろその先が大切です。
22歳の新人であっても、国政や経済のニュースを読むのであれば、その内容を真に理解する必要があります。
ニュースを読む人は、「ニュースアンカー」とも言われます。
「取材をする記者」「映像を撮影するカメラマン」「映像を編集する編集マン」「記者デスク」「番組プロデューサー」など、さまざまな立場の人たちの目で多角的にチェックされ、一本のニュースが出来上がります。
その出来上がったばかりのニュースを、アナウンサーが、正しく理解して伝えることによって、視聴者に正しく伝わるのです。
ですから、下読みをして記事に間違いがあれば訂正できるだけの知識が、アナウンサーになければなりません。
日頃から新聞や本をよく読み、今日本や世界で起きていることは知っておかなければなりません。アナウンサーは暇さえあれば、新聞を読み、雑誌や本を読みます。
もし、ニュースを下読みしてわからないことがあれば、それを書いた経済部や政治部の記者のところにいって、「勉強不足ですみません、教えてください」と教えてもらいます。
謙虚に学ぶ姿勢を持ち続けなければなりません。
下調べは万全に
インタビューなどで俳優さんや作家さん、スポーツ選手の方にお会いするときは、その方の経歴を調べ、出演している作品、著書などにはほとんどすべて目を通します。
お忙しい方々が貴重なお時間の中で15分とか30分、割いてくださるわけです。こちらも全力で準備し質問内容を考えます。それが相手に対する礼儀です。
このように、アナウンサーの仕事の9割以上は、準備・下調べ・勉強なのです。