アナウンサーの採用倍率・なれる確率はどれくらい? アナウンサー試験の応募者数と内定率について解説

アナウンサーは人気職種であり、放送局によっては採用試験が数百倍、あるいはそれ以上の相当な高倍率になることも珍しくありません。

この記事では、テレビ局のアナウンサー職の採用状況や試験内容について紹介します。

採用・内定までの流れも解説しているので、これからアナウンサーを目指そうと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

テレビ局におけるアナウンサー職の募集の特徴と採用までの流れ

ここでは、各テレビ局において、アナウンサー職がどのような流れで募集・選考されるかを説明します。

採用人数は非常に少なく競争率が高い

テレビ業界の大手放送局(日本テレビ・テレビ朝日・TBSテレビ・テレビ東京・フジテレビジョン)とNHKでは、ほぼ毎年、新卒者を対象とした「アナウンサー職」の採用試験を実施しています。

応募条件は「大学卒業(見込み)以上」で、出身学部や学科はとくに問われません。

各放送局には「アナウンス室」という部署があり、定員が設定されています。

通常の採用人数は2~3人ですが、年度によっては1人やゼロになることもあるといわれています。

アナウンサーの需要は安定しているものの、番組の数は限られていることから、各局が今後ますます多くの人を採用することは考えにくいです。

また、地方の放送局では、必ずしも毎年アナウンサー職を募集するわけではありません。

欠員が生じた場合に採用活動を実施するスタイルが一般的であり、急に募集がかかることもあります。

地方放送局の1回の採用試験で募集する人数は、通常は1~2名程度です。

アナウンサー採用試験では早めの行動が重要になる

アナウンサーの就職採用試験の時期は、他の企業と基本的に同じです。

かつて、放送局の就職活動は他業界の企業よりも早く始まり、なかでもアナウンサー職は、他職種の採用活動よりも最も早く実施されることが一般的でした。

実例を挙げると、キー局を筆頭に9~10月頃から、大阪の準キー局が10~11月、名古屋が11月=12月、札幌・仙台・福岡・広島が12月~1月といったスケジュールで選考が進められていたのです。

しかし、近年では就職活動の時期があまりにも早まりすぎることが社会問題化しました。

2021年に政府は 「2024年に卒業する学生の就活ルールについて、広報活動を3月以降、採用選考活動を6月以降、内定を10月以降とする現行日程を維持する」 という方針を決定しました。

それにともない、アナウンサー職も一般の企業と同様のスケジュールで内定が出されるようになっています。

しかしながら、超人気職種のアナウンサーについては、多くのキー局が、本選考よりも早い段階で就業体験の場である「インターンシップ」を実施しています。

それに参加することによって、少しでもライバルに差を付けようと励む学生が非常に多くいます。

早ければ大学2年の3月からインターンをスタートする放送局もあるため、アナウンサー志望者は、大学入学後の早い段階で準備をスタートする必要があります。

アナウンサーの仕事内容とは? 仕事の流れや勤務先の種類を解説

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アナウンサーの受験資格は大卒以上

アナウンサーの採用試験を受けるためには、大学卒業以上の学歴が必要です。

民放の放送局とNHKでは採用試験の内容が異なることもありますが、学歴に関する条件は基本的に同じです。

大学での学びはアナウンサーとしての基礎を築く上で重要な要素となるため、必ず大学進学を目指しましょう。

就職試験の倍率は100倍、1000倍を超えることもある

アナウンサー試験は、学生の就職試験の中でも非常に競争が激しいものです。

先述した通り、民放の放送局では採用人数が数名程度しかない場合もあり、年度によっては1名や0名となることもあります。

そのため、内定を勝ち取ることは非常に難しいと考えておきましょう。

NHKでは全国各地の放送局に新人を配置するため、民放よりも内定人数が多いと言われていますが、それでも男女合わせて数十人程度です。

どの放送局でもアナウンサーの合格率は公開されていませんが、キー局やNHKでは、書類審査段階からすると数千〜数万人に1~2名という非常に低い合格率となっています。

こうした状況は新卒も中途採用も同様であり、さまざまな就職試験の中でも非常に難関な試験となります。

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アナウンサー試験の難易度が高い理由

アナウンサー試験の倍率が高い理由は、いくつかあります。

第一に、アナウンサーは多くの人が憧れる仕事だということです。

テレビやラジオで活躍し、全国の人々に声を届ける存在として注目を浴びているため、多くの学生がアナウンサーに憧れるのです。

第二に、アナウンサーの求人は一般的な企業の採用人数に比べるとごくわずかであることがあげられます。

各テレビ局やラジオ局では、一般的に各局数名の採用であり、アナウンサーの採用人数は非常に少ないです。

さらに、アナウンサーに求められるスキルや能力が非常に高いレベルであることがあります。

たとえば、明瞭な話し方、時事などのニュースやエンターテイメントに関する幅広い知識、災害時など急なトラブルにも対応できる柔軟な表現力などが必要です。

もともと競争が激しいため、とくに優れたスキルや経験を持った学生が求められるのです。

また、採用試験自体も一般企業に比べると非常に厳しいものです。

書類選考から始まり、面接や実技テストなどを経て選ばれるのですが、その中でも審査基準は非常に高いです

競争が激しいだけに、アナウンサーを目指すなら努力と継続的な学びが必要です。

在学中に自身のスキルを磨き、多くの経験を積むことが内定につながるでしょう。

参考:フジテレビのアナウンサー試験の概要

アナウンサーの採用試験の一例として、ここではフジテレビのアナウンサー試験の概要を説明します。

まず、アナウンサーを目指す学生はエントリーシートを提出します。

一般的にキー局では、エントリーシートに全身や上半身など4枚以上の写真を添付するよう求められます。

エントリーシートに合格すると、第1次試験に進むことができます。

この試験では、アナウンサーや番組の制作担当者が面接を行います。

その後、実際の番組スタジオでのカメラテストがあり、このテストでは、カメラ映りや話し方などがチェックされます。

カメラテストに合格すると局長面接や役員面接に進み、すべての試験をクリアすれば内定を勝ち取ることができます。

ただし、ここまで進むことができるのはごくわずかな人数です。

アナウンサーの採用倍率・なれる確率はどれくらい?のまとめ

アナウンサーを募集する各局では採用人数が限られており、応募者数に対して非常に厳しい競争があることが特徴です。

キー局やNHKでは数千~数万人の応募が集まることも珍しくなく、1000倍以上の高倍率になることもしばしばです。

内定を勝ち取るのは非常に難しい職種であるため、大学入学後、なるべく早い段階からアナウンサーになるための準備を整えておきましょう。

基礎学力はもちろん、さまざまな人と関わり、多様な体験を通じて、コミュニケーション能力を高めることも重要です。