女性のトリマーのキャリアパス・結婚後の生活
女性のトリマーの現状
現在、トリマーとして働いている人のほとんどが女性です。
男女比は1対9と、圧倒的に女性が多いといわれています。
トリマーの仕事は動物好きであることや、ヘアスタイル・ファッションに興味があること、また細やかな作業が得意であることなどが生かせるため、女性に最適な職業なのでしょう。
さらに勤務時間の面でも、女性にとっては比較的働きやすさがあるといえます。
トリマーの多くはペットショップやペットサロン、動物病院での勤務になりますが、勤務時間帯は営業時間に合わせ、朝から夕方までになります。
早朝出勤や深夜残業や泊まり込みでの仕事は、よほど特別なケース以外はありませんし、県外への出張や転勤もほとんどありません。
家庭と仕事を両立させたいと考える女性にとっては、結婚しても続けやすい職場環境だといえるでしょう。
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女性のトリマーの強み・弱み
女性トリマーの強みは、女性ならではの細やかな気配りやコミュニケーション力をお客さまに発揮できることです。
手先が器用な人が多く、トリミング時にペットの細かい部分までお手入れすることができ、些細なことにも気がつくのでペットの異変もキャッチしやすいでしょう。
さらに男性に比べて共感能力が高いため、お客さまの希望のヘアスタイルなどをうまく理解しやすい傾向にあります。
はじめて来店してくれたお客さまとも打ち解けやすいのが、女性ならではの強みといえるでしょう。
逆に弱みとなるのは、人間関係と重労働なトリマーの仕事に苦労する点です。
女性ばかりの職場になりがちなため、良好な人間関係の職場もあれば、人間関係に苦労してしまう人もいます。
就職前に職場の様子を見させてもらい、雰囲気をつかんでおくのがおすすめです。
また、男性は大型犬が来てもムリなく抱えたり、暴れても抑えることができますが、女性はそうもいきません。
トリマーは想像以上に体力勝負の肉体労働となるため体にこたえてしまい、腰痛など体の不調に悩まされてしまう人もいます。
トリマーの結婚後の働き方・雇用形態
トリマーの結婚後の働き方や雇用形態は、人によってさまざまです。
結婚・出産しても正社員としてフルタイム勤務に復職し、第一線で活躍する人も大勢います。
一方、出産を機に退職し、好きな曜日や時間帯に働けるアルバイト・パートを選ぶことも可能です。
トリマーは人手不足を背景に、全国にたくさんのアルバイト・パート募集があるため、経験者にとっては働きやすい環境だといえるでしょう。
大手チェーン店で働くトリマーの場合は、社会保険が完備されていることが多いです。
その場合産休・育休制度が整えられ、多くの社員が利用しており、子育てしながら働くことができます。
トリマーが働くのは個人経営の小規模店舗が多いですが、まだ産休や育休の制度が整えられていない店舗も多く、復職の前例もない場合もあるようです。
店舗によっては人手不足のことも多く、休業制度などもなかなか利用できないこともあるかもしれません。
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トリマーは子育てしながら働ける?
トリマーは、子育てしながら続けていく人がいる一方、家庭や育児との両立が難しく、断念してしまう人も多いのが実情です。
その大きな理由は仕事が終わる時間の遅さと休日の問題です。
トリマーは店舗の営業時間に合わせて働くため、夜が遅くなることもあります。
とくに繁忙期にはひっきりなしに予約が入り、休む暇もないまま残業し、22:00頃退勤となることもあるでしょう。
保育園のお迎え時間や学校の行事などはフルタイムの勤務時間内でこなすのが難しく、パートでないと続けられない場合もあります。
またトリミングに来るお客さまは土日がメインとなるため、基本的にお休みは平日になります。
ゴールデンウィークや年末など長期休暇も繁忙期と重なるため、子どもと一緒にレジャーを楽しんだり旅行をするのは難しくなります。
もちろん休暇制度で有給を取れる場合もありますが、小さな店舗で人手不足の場合は休みが取りづらいこともあるでしょう。
フルタイムでトリマーを続けるには、働く会社・店舗の理解はもちろん、休日出勤に対する家族の理解が必要です。
トリマーは女性が一生働ける仕事?
トリマーは、女性が一緒働ける仕事です。
結婚や出産、子育てが人生の転機となって働きづらさを感じることもあるかもしれませんが、多少のブランクができても問題ありません。
トリマーは技術力が重視される仕事ですから、ある程度の練習期間を設けて感覚を戻せば、それ以上のスキルを身につけて成長することができるでしょう。
フルタイムの正社員が難しい場合は、パートやアルバイト勤務に働き方を変えて、長く仕事を続けられるのが魅力です。
子どもが小さいうちはパートタイムに切り替え、子育てがひと段落してから正社員としてフルタイムに復帰すれば、技術力を落とさずにムリなく仕事を続けることもできます。
力をつければフリーランスとして独立して働くこともできるため、自分の努力と行動次第では、安定したワークスタイルと家庭の両立を実現することも可能です。