【2023年版】トリマーに資格は必要? 難易度はどれくらい?
トリマーの資格とは
トリマーは特別な資格が求められる仕事ではなく、国家試験も公的な資格もありません。
ただし、民間の会社や団体が認定する民間資格は複数存在しています。
一定の知識や技術があることを客観的に証明できるため、資格取得が就職や転職の際のアピール材料になったり、有利に評価されることもあるのです。
トリマーの資格にはいくつもの種類がありますが、たとえば代表的なものは以下のような資格があります。
日本動物衛生看護師協会 ドッグ・グルーミング・スペシャリスト
ここでは歴史が古く、公共性の高い「JKC公認トリマー資格」について詳しく見ていきましょう。
技術に応じて資格がレベル分けされているので、採用側も力量を測りやすいという点から、JKC公認トリマー資格保持者のみ応募できる求人を出している会社もあります。
より多くの企業に応募するには、JKC公認トリマー養成機関に認定されている専門学校を卒業し、JKCトリマーの資格を取得することがおすすめです。
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JKCトリマーの受験資格
「JKCトリマー」は技術と経験のレベルによって、「C級」「B級」「A級」「教士」「師範」の5種類に分かれています。
ここではまず初級の「C級」の受験資格について見ていきましょう。
受験資格は年齢満18歳以上であることが前提で、「JKC(ジャパンケネルクラブ)公認の養成機関に入学する」または「独学」のどちらかで取得することができます。
JKC公認の養成機関とは専門学校やスクールのことで、そこで所定の課程を修了し、卒業試験に合格するとC級を取得可能です。
独学の場合は、2年間以上JKCの会員であることが必要で、なおかつJKC発行のマニュアルを参考に自分で勉強しなければいけません。
独学は条件面で非常に難しいため、多くの方が専門学校やスクールへ進む道を選んでいます。
JKCトリマーの難易度・勉強時間
JKCトリマーのC級の難易度は、それほど高くありません。
実際、2020年度のJKCトリマーC級の資格登録者数は5,800人を超えており、多くの合格者を出していることがわかります。
ほとんどがトリマーの基礎的な内容となるので、学校のカリキュラムに組まれていることをしっかりと学んでおけば問題ないでしょう。
ほかの動物に関わる獣医師や訓練士などに比べると取りやすいともいわれますが、独学の方にとっては馴染みのない内容も多いので、油断は禁物です。
試験は筆記とカットの実技があり、それぞれ制限時間内に70点以上が合格となります。
勉強時間は専門学校のカリキュラムに内容や対策までが組み込まれているので、授業をしっかりと受けておくとよいです。
ただし実技に関しては、技術が身につくまでに個人差があるため、ときには納得いくまで時間をかけることも必要になるでしょう。
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JKCトリマーの合格率
JKCトリマーC級の合格率は、一般のブロックが約85%、養成機関からの受験が約95%です。
専門学校によっては、卒業生のほぼ100%の学生が資格取得をできる学校もあるようなので、入学前に調べておくと安心でしょう。
またB級の合格率は一般が約75%、養成機関が約93%、A級では一般が約30%、養成機関が約80%となっています。
どちらも養成機関からの合格率の方が高いので、上級の試験を受ける際も専門学校やスクールに進学したほうが効率的に学びやすいでしょう。
JKC認定トリマー資格試験の概要
試験日 | 年一回。試験会場によって10月~12月頃。 ※期日等の詳細は本会会報「JKCガゼット」に掲載 |
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試験地 | 各都道府県 ※公認養成機関に入学している場合は、それぞれの養成機関において試験を実施 |
受験資格 | <C級> JKC主催のトリマー養成機関に入学し、所定の課程を終了した後、卒業試験に合格することで、C級の資格を取得できます。上記以外の方法としては、年齢満18歳以上で、2年以上JKCの会員歴があり、資格試験に合格することが必要です。 <B級> JKC主催のトリマー養成機関に更に1年在学し、所定の課程を修了することでB級を取得できます。または、C級を取得し、2年以上経過した後、試験を受けて合格することでB級トリマーとなります。 <A級> JKC主催のトリマー養成機関に更に2年在学し、所定の課程を修了することでA級を取得できます。または、B級を取得してから3年以上経過した後、試験を受けて合格することでA級トリマーとなります。 |
試験内容 | <筆記> 制限時間50分間、70点以上合格 <実技> カット、制限時間2時間、70点以上合格 |
受験料 | 5,400円 |
詳細情報 | 財団法人 ジャパンケネルクラブ |
夜間や通信でもトリマー資格がとれる?
夜間でトリマー資格はとれる?
専門学校やスクールの夜間部でも、トリマー資格をとることは可能です。
社会人や主婦からトリマーに転職する場合、日中に開校されている学校に通うのは難しい人も多いはずです。
その場合は夜間制コースを利用するのがおすすめです。
夜間制は夕方以降18:00~21:00頃に授業があるため、日中は仕事や家事をしながら勉強できます。
通学しながら学ぶメリットは、実際に動物と触れ合う実習時間をたくさん経験できることや、講師の技を目の前で見ることができたり、わからないことをその場で質問・相談できることです。
夜間制は昼間制と比較して学費が半額ほどで済むこともあり、金銭面の負担が少ないのもうれしいポイントといえるでしょう。
学校やスクールによっては就職や資格サポートが行われていますが、夜間制も昼間制と同じようにサポートが受けられるため、安心して通えます。
通信でトリマー資格はとれる?
家の近くに夜間制の学校がない場合は、通信講座で学ぶ選択肢もあり、もちろんトリマー資格を取得可能です。
通信講座でもトリマー資格試験合格のための知識や技術がカリキュラムに組み込まれているため、きちんと学習していれば卒業時にムリなく資格を取得できます。
通信講座の特徴は、テキストやDVDを使って自宅で学ぶことです。
決まった時間に学校に通うのが難しい人は、通信講座のほうが勉強を続けやすいでしょう。
ただし技術に関しては通信講座の場合、基本的にぬいぐるみを使って練習することになります。
学校で実際の動物を相手にする実技の授業とは異なるため、より実践に即したことを早く学びたいのであれば、通学を検討した方がよいかもしれません。
夜間や通信でとれるトリマー資格は初級資格が多い
夜間や通信でとれるトリマー資格は、あくまでも初級資格であることが多いようです。
トリマーの資格はその技能レベルによってランク分けされており、初級資格はそこまで仕事に役立たないという声もあります。
上級資格は一定の期間の実務経験がないと受験できないようなものもあり、数年かけてじっくり修行を積むことが必要です。
そもそもトリマーは「資格があれば必ず就職できる」「より高い給料が望める」という仕事ではありません。
キャリアアップの一環として上級資格を目指す人もいますが、資格がなくても現場に入り、努力して腕を磨く人もたくさんいます。
自分が働く上で本当に資格が必要なのか、希望の就職先が求めるスキルなども踏まえて、資格取得を考えていくとよいでしょう。