有名な陶芸家
歴史上の陶芸家
焼きものの歴史
現在私たちが使っている焼きものの原型となる「土器」は、縄文時代から作られていたといわれています。
さらに日本における焼きものの歴史はとても長いものです。
特に、千利休が伝えた茶の湯の流行とともに、茶碗や水差しなどの器が求められるようになった安土桃山時代からは、美しい焼きものが人々に愛でられるようになりました。
京都の長次郎
安土桃山時代を代表する陶芸家が、京都の長次郎です。
ろくろを使わず手で作り上げた独特の形が印象的な「楽焼」の創始者であり、日本の陶芸の歴史を作った一人といわれています。
酒井田柿右衛門
江戸時代になると、佐賀県有田地方の酒井田柿右衛門が、色や模様をつけた色絵磁器を作る製法を完成させます。
色絵磁器はヨーロッパに輸出されて、日本の文化を伝える貴重なものにもなりました。
また、18世紀になるとこのような磁器の製造技術が日本各地に広がっていったため、京都や久谷や砥部など、全国で磁器が作られるようになりました。
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注目を集める陶芸家
陶芸家のなかには抜群の腕前を持ち、日本の伝統的な技を伝える貴重な人材といえる人たちがいます。
「重要無形文化財保持者」いわゆる「人間国宝」として認定されたり、文化勲章を受章したりした陶芸家たちです。
濱田庄司
民芸陶器の濱田庄司さんは、近現代の日本を代表する陶芸家の一人として知られており、記念館も作られています。
益子の土と釉薬を用いた作品が特徴で、「黍文」と呼ばれる独自の文様を施した作品は多くの人に愛されています。
十四代酒井田柿右衛門
十四代酒井田柿右衛門も、美しい色絵磁器を作り出す人間国宝として名を馳せました。
JR九州のクルーズトレイン「ななつ星in九州」の洗面所の洗面鉢に作品が使用されていることでしられています。
十四代今泉今右衛門
近年では、色絵磁器の陶芸家である十四代今泉今右衛門さんが51歳という若さで人間国宝に認定され、注目を集めています。
江戸期より350年続く「色鍋島」の伝統を現代に引き継いでおり、全国の美術館に作品が収蔵されています。
躍進する女性陶芸家
近年では、若い女性に焼きものブームが続いていることもあり、女性陶芸家に注目が集まっています。
若手で躍進している女性陶芸家も非常に増えてきています。
神山清子
滋賀県信楽で活躍した日本の女性陶芸家の草分け的存在です。
神山清子の半生を参考にしたNHK連続テレビ小説『スカーレット』が放送されたことにより、女性陶芸家の活躍が広く世に知られるようになりました。
「信楽自然釉」という釉薬を使わず、古式の穴窯で焼く独特の表現の再現に成功し、一躍名を馳せました。
辻協
女性で初めて日本陶磁協会賞を受賞した陶芸家です。
夫で同じく陶芸家の辻清明とともに東京で登り窯を築いたことで知られています。
ルーシー・リー
ルーシー・リーは、20世紀後期のイギリスを拠点に活動したウィーン出身の女性陶芸家です。
国立新美術館で展覧会が開かれるなど日本でも人気を集めており、東京国立近代美術館に作品が収蔵されています。