視能訓練士へ転職するには?働きながら資格はとれる?
視能訓練士への転職状況は?
視覚を取得できればメリットも多い仕事
視能訓練士を名乗るためには国家試験を受験して合格しなければなりません。
その点で多少なりハードルは高めになるのですが、国家資格を取得できれば誰でも視能訓練士を名乗れますし、視能訓練士にはさまざまなメリットがあります。
視能訓練士は残業や夜勤が少なく、資格に有効期限がないので半永久的に視能訓練士を名乗ることができます。
その点、女性にとって働きやすい仕事であるといえます。
収入は期待できない
一方でデメリットがないわけではなく、特に気になるのが「収入」に関することです。
視能訓練士は医療従事者の中でも低い水準の収入であり、平均的な年収が350万円~450万円程度になります。
前職によっては、大幅に収入が減少することを覚悟しなければなりません。
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視能訓練士への転職の志望動機で多いものは?
残業・夜勤が少ない
視能訓練士の特徴の1つに「残業や夜勤が少ない」というメリットがあります。
医療従事者としては珍しく、基本的に勤務先となる医療機関の診療時間に依存した勤務時間となり、残業や夜勤が必要なケースは珍しいです。
前職が残業や夜勤が多い職種の人は、残業の少なさから視能訓練士を目指すというケースも多いのです。
産後の復職
視能訓練士の仕事は、産後の女性にとって働きやすい仕事であるといえます。
視能訓練士の仕事は国家資格を有しなければ名乗ることができないのですが、この資格は有効期限が存在せず、一度取得すれば半永久的に視能訓練士を名乗り、視能訓練士として雇ってもらうチャンスが発生します。
もちろん未経験者やブランクがある人は事前に勉強会などに参加して溝を埋めておく必要もありますが、直近の実務経験等が必須ではないので復職しやすい仕事であるといえます。
未経験・社会人から視能訓練士になるには
養成機関で必要な勉強を完了させる
前述のとおり、視能訓練士として働くためには国家資格を有しておく必要があります。
つまり国家試験を受験することになるわけですが、視能訓練士の国家試験の受験資格として「養成機関で修業する」ことが条件となっています。
養成機関での修業は道のり次第で最低1年、長ければ3年以上の修業を経て必要な知識と技術を身につけ、卒業することで国家資格の受験資格を得ることができます。
夜間過程で視能訓練士の勉強ができる養成機関もありますので、働きながら視能訓練士になるための勉強ができるという点もメリットです。
国家試験を受験し、合格する
養成機関を卒業することは視能訓練士を名乗るために道のりの一部に過ぎず、最も重要なことは「国家試験に合格する」ことです。
視能訓練士の国家資格の合格率は毎年8割以上(直近では約98%)であり、養成機関でしっかりと学んでおけば合格することは決して難しくありません。
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視能訓練士への転職に必要な資格・有利な資格
国家資格は必須、それ以外は特に求められない
前述のとおり、視能訓練士として働くためには視能訓練士の国家資格を有していなければなりません。
それ以外の資格については特に求められることはなく、「視能訓練士の現状と展望」によると視能訓練士以外の所持資格は1995年の44.6%をピークに年々減少し、2010年には24.1%まで低下しています。
つまり、視能訓練士の4人中3人は視能訓練士以外に特別な資格は有していないということになるのです。
教員免許・養護教諭
視能訓練士以外で資格を有している人の割合で最も多かったのは「教員免許」です。
視能訓練士の養成施設で働くにあたっては必要になる可能性が高い資格であり、学生時代に取得しておく人が多いようです。
幼稚園教諭・保育士
視能訓練士は小さな子どもの検査や視能矯正を担当することもあり、小さな子どもとの接し方のプロとしての資格が生かされます。
看護師
「看護師」の有資格者もそれなりに多いです。
これについては元もと看護師として働いていた人が、視能訓練士の資格を取得したというケースも多いようです。
視能訓練士への転職に役立つ職務経験は?
医療関係者
前職が医療関係者の場合、医療従事者として患者さんとの接し方を熟知している人ということになります。
視能訓練士もまた医療従事者であり、患者さんとの接し方や個人情報の扱い方、どのようにすれば医療従事者として最適な医療を提供できるか、最新の医療技術や知識を身につけることの重要さなど、医療従事者としての経験や考え方が視能訓練士でも生かされるでしょう。
教育機関や保育園など
学校や幼稚園、保育園で働いた経験は、優しく人と接する方法、特に小さな子どもとの接し方についてのエキスパートとしての経験として視能訓練士でも役立ちます。
また、教員免許を持っていれば視能訓練士の養成施設に就職し、後進の育成に従事することで社会に貢献できるというメリットもあります。
視能訓練士への転職面接で気をつけるべきことは?
視能訓練士に転職するということは「視能訓練士以外の仕事を辞めて」「わざわざ視能訓練士になろうとしている」ということです。
転職面接においてはその点を突っ込まれることが多く、「なぜ前職を辞めようと思ったのか?」「なぜ視能訓練士になろうとしているのか?」を重点的に聞かれる可能性が高いです。
前職を辞める理由についてはネガティブな理由(人間関係がうまくいかなかった、トラブルを起こして居づらくなったなど)は答えず、建前でも良いので事実に反しない範囲でポジティブな理由を説明できるようにしておきましょう。
視能訓練士になる理由についは「この人は視能訓練士として活躍できそうだ」「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるような積極的な理由を考えておきましょう。
視能訓練士に転職可能な年齢は何歳くらいまで?
「視能訓練士の現状と展望」によると、視能訓練士の年齢で最も多いのは「25歳~34歳」であり、これ以降は年齢が上がるにつれて割合が少なくなっていきます。
視能訓練士の仕事は精密な検査も必要とするので、集中力と誠実さが求められます。
基本的に年齢が問われる仕事ではないとはいえ、高齢になるにしたがって視能訓練士の数が少なくなっているのも事実です。
また、最近は視能訓練士の国家資格取得者が増えていることから、未経験者の場合だと若い人のほうが有利に転職できるかもしれません。
視能訓練士として働く、つまり国家資格を取得するためには最低でも1年は勉強しなければならないので、視能訓練士になることを将来設計に組み入れるのであれば若いうちに早めに組み入れておきましょう。
未経験から視能訓練士の転職での志望動機
視能訓練士へのあこがれのエピソード
視能訓練士を目指す人の中には「過去に視能訓練士にお世話になった」ことを理由とするケースが珍しくありません。
簡単に言えば視能訓練士に対するあこがれを原動力としているケースであり、これは転職でも生かすことができます。
もちろん嘘は良くありませんが、実際に過去に視能訓練士にお世話になった経験がある人や、何らかの接点で視能訓練士にあこがれを持っている場合には、それを前面に押し出すことをおすすめします。
生涯にわたって患者さんと接することができる仕事に就きたい
前述のとおり、視能訓練士の国家資格は有効期限が存在せず、仮に離職経験があってブランクがある場合でも資格が失効することはありません。
生涯にわたって視能訓練士を名乗ることができ、視能訓練士の仕事は患者さんと密接に関わる仕事であることから、生涯にわたって患者さんと接する機会を得られる仕事であるということになります。
人と接する仕事がしたい、多くの人の目の健康を通じて社会貢献がしたいという理由があれば、それも視能訓練士になる積極的な志望動機となり得ます。