臨床検査技師に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介

臨床検査技師に向いている性格・適性

温かな気持ちで患者さんに向き合えること

臨床検査技師が担当する検査業務のなかには、採血業務や生理検査など、患者さんと直に接するものもあります。

その際には、患者さんがつらくないように声掛けをしたり、気遣ったりすることも大切です。

こちらが緊張していれば、患者さんまで不安になってしまいます。

たいていの患者さんは健康に不安があるために病院に来ているので、その心境を理解して、温かな気持ちをもち、優しい話しかけのできる人が望ましいでしょう。

細かい作業が得意な人

臨床検査技師の検査のなかでも、いまだに機械化が難しく、人の目を頼りにするものの代表格が「顕微鏡観察」です。

尿沈査や生検などの検体を顕微鏡で隅から隅まで一定の幅で観察し、異常な結晶や細胞がないかを確認します。

そういった検査も苦にならない、細かな作業が好きな人や得意な人は臨床検査技師として活躍しやすいでしょう。

ちょっとした変化にも気が付く観察力の鋭さも強みになります。

知的好奇心が旺盛な人

臨床検査技師に限らず、医学は日進月歩の分野であることから、定期的な知識の更新が欠かせません。

そのため業務終了後の時間を勉強会に当てたりしている検査部も多くあり、検査部全体で知識をシェアしています。

臨床検査技師を目指すからには「検査」というものに興味関心があることは明らかですが、学校を卒業後も自ら学ぶことができる人が望ましいです。

臨床検査技師になるには

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

臨床検査技師に必要なスキル・能力

コミュニケーション能力

臨床検査技師にとって必要なコミュニケーション能力は、相手の言ったことやしていることを正しく受け取り、適切に応対することができる力です。

相手の意思とこちらの理解に齟齬が生じると、誤った処置をしてしまうなど、重大なミスを引き起こす原因にもなります。

患者さんだけでなく、職場のさまざまな部署の人々とうまくコミュニケーションが取れれば、業務もスムーズに運び、結果的に患者さんにもよいフィードバックを寄与します。

判断力

顕微鏡検査でも、生理検査でも、検体検査においても、「境界例」というものがどうしても出てきます。

そのような場合にあえて悪性か良性かを決め付けることなく、事実だけをきちんと提示することができる能力も求められます。

また、検査をする過程においても「正しく検査できているか」「手技が間違っていないか」「コンタミネーション(異物混和)が起こっていないか」などを判断する力が必要となります。

記憶力

臨床検査技師の職場によっては、すべての検査部をローテーションで回ることがあります。

その場合には、あらゆる検査の方法や数値などを覚えておく必要が出てきます。

ローテーションでさまざまな検査を持ち回りで行うのは大変ですが、そのぶん多くの経験を積むことができ、また自分に適した検査の分野も見つけやすくなります。

ローテーション勤務の長所をより多く享受するためにも、ある程度の記憶力があるほうがより有利でしょう。

要領のよさ

病院などの医療機関に来る患者さんは、病気であったり、その可能性がある場合がほとんどです。

そのため患者さんの心や体になるべくダメージを与えないよう、スムーズに検査を行うことも大切になってきます。

検査部にやってくる患者さん1人ひとりの状態を見極めつつ、どのように検査部を回ってもらうのが最も効率的かを考えることができる人は職場でも歓迎されます。

また、このような能力は1日あたりの外来患者数が多い大病院になればなるほど重宝される能力です。

臨床検査技師に向いていないのはどんな人?

細かい作業が苦手な人

上述のように、臨床検査技師がおこなう検査の中には細かな手技を必要とする検査もあります。

もともと細かい作業があまり得意でない人だと、仕事にストレスを感じやすいかもしれません。

ただ、作業というのは長く続ける間に慣れてくることもあり、まずはゆっくりでもよいので、丁寧に、継続して業務をこなすことで克服できる可能性があります。

それ以外にも、自分に合う検査部へまわしてもらえることもあるため、どのような部署に配属されてもまじめに業務をこなし、どうしても苦手なことはあらかじめ上司に相談しましょう。

人と接するのが苦手だとできない?

患者さんなど、初対面の人とコミュニケーションをはかるのが、どうしても苦手という人もいるでしょう。

医療機関は病気になった人が入れ替わり立ち代わり訪れる場所であるため、コミュニケーションが苦手だと、不利な場面が生じることもあります。

しかし外注検査専門センターなどに勤務する場合は、受注した検体を相手に検査をしていくため、患者さんを相手にすることはありません。

また検査部においても、検体検査の部署にいる場合はどちらかというと検体に向かうことが多いため、検体検査の部署を希望するのもひとつの手です。

ただ、これもある種の「慣れ」ですので、人と接するのが苦手だから検体検査以外はできない、などと思い込んでしまう必要はありません。