考古学者と学芸員の違い

考古学者を志す人や考古学者として働く人のなかには、学芸員という仕事に関心を寄せる人もいるでしょう。

この記事では、考古学者と学芸員を比較しながら、その仕事内容や資格の違いを紹介します。

考古学者と学芸員の仕事内容の違い

考古学者とは、遺跡や遺物の発掘・調査などを通じ、人類の活動の歴史や文化を研究する人のことで、正確にいうと、考古学者そのものは職業名ではありません。

私たちが一般的に「考古学者」と呼んでいる人たちは、大学教授や教育委員会の文化財保護課勤務など、考古学の専門知識を生かせる職業に就きながら、考古学に関連する活動をする人を指すことが多いです。

考古学者は国家資格がありませんから、独学で考古学に親しんでいる人が「私は考古学者です」と話したとしても何ら問題はないのです。

一方、考古学者と関連する職業のひとつに「学芸員」があります。

学芸員は考古学者とは異なり、国家資格です。

日本の博物館法が定める博物館などの展示施設(美術館・動物園・水族館・天文台なども含む)で専門職員として働くためには、学芸員の資格を取得しなくてはなりません。

学芸員の活躍の場はさまざまです。

日本の博物館法における博物館の定義は幅広く、歴史博物館や自然博物館に勤める人もいれば、美術館、科学館、植物園などで働く人もいます。

そのため、一言で「学芸員」といっても、美術学を専門にしている人もいれば、天文学を専門にする人もいますし、考古学を専門にしている人もいます。

しばしば「考古学者=学芸員」と勘違いされることがあるようですが、それはおそらく、考古学を専門にしている学芸員が比較的目立つからでしょう。

しかし実際には、全ての学芸員が考古学の研究をしているわけではありません

学芸員の仕事

考古学者・学芸員になる方法・資格の違い

考古学者になるためには、考古学を専門的に学び、研究を続けることが大前提です。

大学の史学科などに進学し、さらに大学院に進んで修士号や博士号を取得する人が多いようです。

学芸員は高い専門性と深い知識を要求されるため、まずは自分がどういう分野の専門家になりたいかを考え、その分野について学べる大学へ進学します。

さらに学芸員として働くには、国家資格である学芸員の資格取得が必要なため、国が定める博物館に関する科目を置く大学や短大で必要科目を修得します。

考古学者と学芸員の資格・必要なスキルの違い

考古学者になるためには、必要な資格はありませんし、学芸員資格がなくても考古学者になることは可能です。

しかし、学芸員になるためには必ず資格の取得が必要です。

学芸員の資格を得る方法は大学での単位取得がメジャーですが、通常の講義と並行して履修していかなければならないため、その分の負担は覚悟しなければなりません。

考古学者と学芸員の学校・学費の違い

考古学を学ぶためには、大学の史学科などに進むのが一般的です。

自分の関心のある分野に関する授業はあるか、専門の教員がいるかどうかをチェックしてみてください。

学芸員になるにも大学へ行く必要がありますが、どちらの場合も学費は私立大学に進むか公立大学に進むかによって、大きく差が出ます。

考古学者と学芸員の給料・待遇の違い

役所や教育委員会、大学、民間企業などに勤める場合は、毎月固定の給料が支払われることが一般的で、学芸員の場合は私立であれば250万~400万ほどです。

ただし、考古学者、学芸員ともに安定した収入を得られるのはほんの一握りであり、非正規雇用の占める割合が大きいのが現状です。

考古学者と学芸員はどっちがおすすめ?

考古学者は学問を専門的に行いますが、学芸員は博物館の運営がメインの仕事です。

考古学を専門にしたい人は考古学者、より幅広い学問を学びたい、知識を多くの人に広めたい人は学芸員が向いているでしょう。

ただし、学芸員として勤めながら考古学をすることは十分可能で、自分がどのような働き方をしたいか、何を学びたいのかを考えながら考える必要があります。

考古学者と学芸員の違いのまとめ

しばしば「考古学者=学芸員」と勘違いされることがあるようですが、全ての学芸員が考古学の研究をしているわけではありません。

考古学者になるためには、必要な資格はありませんが、学芸員になるためには必ず資格の取得が必要です。

考古学を専門にしたい人は考古学者、より幅広い学問を学びたい、知識を多くの人に広めたい人は学芸員が向いているでしょう。

ただし、考古学者、学芸員ともに安定した収入を得られるのはほんの一握りです。