歌手のつらいこと・大変なこと・苦労
歌手のつらいこと・大変なこと
人気が出ない
歌手は、歌唱力もさることながら、多くの人々を魅了するオーラや輝きが求められる職業です。
どれだけ歌が上手であっても、自分のキャラクターが時代にそぐわない、誰かの二番煎じのような歌しか歌えないといったような理由で、なかなか人気が上がらなかったり、売れても「一発屋」として世間から忘れられてしまう歌手も大勢います。
プロの歌手として売れたいと考えている人たちは、日々並外れた努力を続けていますが、どれだけ頑張ってもなかなか人気が出ないというのは、思っている以上に堪えます。
そもそも、歌手になりたいという人は「注目されたい!」という願望を抱いていることも多いため、なかなか人に振り向いてもらえないとなると、その事実が大きな不安となり自信を失ってしまう人もいるようです。
悪い評価との戦い
歌手としてデビューすれば、自分の歌はテレビやラジオ、インターネットなど、あらゆる媒体を通して、一気に世間にさらされることになります。
長年夢見ていた夢が現実のものとなった瞬間は、計り知れないほどの興奮や快感を覚えるでしょう。
しかし、その先には、大きな恐怖心と闘わなければならないことも出てくるはずです。
どれだけ人気のある歌手であっても、世間の人々の好みはさまざまです。
100%すべての人が、自分の歌を認めてくれるとは限りません。
とくに、インターネット上の掲示板やSNSなど顔の見えない場所では、「叩くこと」そのものを面白がって、わざとネガティブな意見ばかり書くような人もいます。
人気が出れば出るほど、このような「アンチ」と呼ばれる反対派は増えることでしょう。
実際に、そういった評判を気にして、落ち込んでしまう歌手もいるようです。
プロの歌手としてやっていきたいのであれば、周りの意見に惑わされず、自分の目指すものに向かって突き進んでいく情熱と精神力が必要になってきます。
20代で正社員への就職・転職
歌手の悩み
歌手は、一般的な企業に勤める会社員のように、勤務時間が明確に決められているわけではありません。
レコーディング、テレビやラジオ出演、雑誌やWeb媒体のインタビュー、ライブやコンサート活動など、案件によって勤務時間はまちまちです。
売れっ子歌手にもなれば早朝から深夜までほとんど休む間もなく働きづくめになる日もありますし、全国ツアーの際には長期間にわたってホテル暮らしが続くこともあります。
そんな過酷な日々のなかでも、身体が資本である歌手は、決して体調管理を怠ることはできません。
空いた時間にジムに通って体力をつけたりバランスのよい食事を心掛けたり、短時間でリフレッシュできる方法を見つけたりして、さまざまな工夫をしながら乗り越えていくしかありません。
歌手を辞める理由で多いものは?
売れない
歌手を辞める理由はさまざまですが、最も多いのは、やはり「CDが売れない」「ライブのチケットが売れない」「人気が出ない」など、自分の歌が思うようにお客さんから評価されないことでしょう。
CDやライブのチケットが売れなければ、当然のことながら仕事量は増えませんし、収入も不安定になってしまいます。
どんなに歌うことが好きな人でも生活が厳しくなれば長く続けていくことは難しいのです。
実際に、学生の頃や20代の独身のうちは夢を追うことはできても、年齢を重ねて家族を養わなければいけない立場になったときに安定した職を得ようと考えて歌手をあきらめる人も少なくはないようです。
歌手という職業は成功すれば名声や高い収入を得ることができる一方で、軌道に乗らなければ全く仕事が来ないという厳しい状況に陥ってしまうので、一生この仕事で食べていけるのはほんの一握りの人だけと考えておいたほうがよいでしょう。
声が出ない
歌手は日々、自分の喉の調子を嫌というほど気にしています。
少しでも「喉が痛い」といった予兆があれば、栄養のあるものを食べて早めに休んだり、部屋が乾燥しないよう24時間加湿器をフル稼働させたりといったように、さまざまな工夫をしてケアに励んでいます。
とはいえ、職業柄どうしても喉を酷使してしまうことは否めません。
喉に関する病気として多いのが、「声帯結節」というものです。
これは、声を出す際、声帯に強い摩擦が起こることによって声帯に「こぶ」ができ、炎症を起こしてしまうというもの。
悪化すると、声が枯れてしまったり、声が出しにくくなることがあります。
また、急激に大きな声を無理に出した際は、声帯の血管が破たんして「声帯ポリープ」ができることもあります。
これらの病気を防ぐためには、できるだけ正しい発声法を身に付け、その通りに声を出すことが必要になってきます。
しかし、残念ながら、どんなに気を付けていてもこの病気にかかってしまって歌手としての道を断念する人がいるのも事実です。
耳の不調
歌手やミュージシャンが、耳の不調により活動を休止する。
そんなニュースを目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
歌手やミュージシャンがかかる代表的な耳の病気としては、突然片耳だけ聞こえが悪くなってしまう「突発性難聴」というものが知られています。
この病気の原因はハッキリしていないところがあります。
ミュージシャンがよくなると言われることに関しては、一説では「音楽活動の中で日々大きな音を聴いているのが原因」という説もあれば、「因果関係はない」という説もあり、断定することはできません。
いずれにせよ、歌手にとって耳は非常に大切なものです。
耳の病気によって歌手をやめなければいけない人もいるので、不調を感じたときは、すぐに専門医の元へ駆けつける必要があるでしょう。