認定介護福祉士と専門介護福祉士の違いは?
認定介護福祉士とは?
認定介護福祉士は介護福祉士の上位資格
高齢化社会が進み介護ニーズがますます高まる近年、専門職である介護福祉士の比率を増やそうという動きが進んでいます。
介護の専門職としての介護福祉士の資質を高め、現場の多様なニーズに応えられる人材を増やしていくために、新たに誕生した資格が「認定介護福祉士」です。
認定介護福祉士は一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構が認定する民間資格でありながら、介護福祉士の次のキャリアパス、つまり介護福祉士の上位資格として認知され始めています。
現在、介護人材の養成のためのキャリアパスは以下のような流れになります。
1.介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)
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2.介護福祉士実務者研修(旧介護職員基礎研修)
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3.介護福祉士
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4.認定介護福祉士
認定介護福祉士を新たに設置したことによって、介護福祉士の専門性を高め、介護人材の社会的向上やキャリアアップの仕組みを整えるというねらいがあります。
認定介護福祉士の役割
認定介護福祉士の役割は、介護チームのリーダー(介護ユニットや5名から10名の介護職によるサービス提供チーム、またはサービス提供責任者など)に対する教育指導、サービスのマネジメント、介護チームのサービスの質を向上させることです。
つまり、介護職員をまとめる主任級の介護職員への指導者となるものが認定介護福祉士といえます。
また認定介護福祉士には、利用者の生活支援に関わる他職種、看護チームやリハビリチーム、ソーシャルワーカーチームなどと介護チームの連携や協働となるための中核的役割も求められます。
認定介護福祉士になるには?
介護福祉士として実務経験を積み、そこから介護チームのリーダー役を目指したい、部下の教育・指導に携わりたいと考える場合、認定介護福祉士を目指すのがよいでしょう。
認定介護福祉士になるためには、「介護福祉士資格を持っていて、かつ実務経験が5年以上であること」「認定介護福祉士養成研修にて600時間の講義を受講すること」が必要です。
想定している対象としては、
・実務経験が7年から8年以上ある人。
・介護チームのリーダーとしての実務経験がある人。
・施設介護・在宅介護の双方で生活支援の経験をもつ人。
といった職務経験や能力が必要と考えられています。
専門介護福祉士とは?
専門介護福祉士はキャリアアップのための資格
介護福祉士の有資格者がさらなるスキルアップ、キャリアアップを目指す際に取得できる資格に「専門介護福祉士」があります。
日本介護福祉士会が認定する民間資格で、管理職として後輩の教育や指導に携わったり、より専門性が必要とされる現場で働いたりする際に活躍が期待されています。
「実践領域」「教育領域」「運営管理領域」という3つの専門領域に分けられ、それぞれ研修を受講することによって、「その分野の高い専門性を備えた介護福祉士である」ということが認定されます。
専門介護福祉士になるには?
専門介護福祉士になるには、分野別の研修を受けなくてはなりません。
実践分野において認定が開始されている「認知症専門介護福祉士」の場合、原則として介護福祉士として5年以上の実務経験があること、日本介護福祉士会が行っている「ファーストステップ研修」を終了しているか、または生涯研修を150時間以上終了していることが必要です。
また実習が必要なため、原則認知症の介護を担当している人を対象としています。
研修は講義と演習が140 時間以上、自職場での実習が160時間で、研修終了後に行われる試験とレポート提出によって認定されます。
認定介護福祉士と専門介護福祉士の違い
どちらも介護職従事者や介護福祉士のキャリア支援を目的として作られた資格ですが、認定介護福祉士が介護福祉士の上位資格であるのに対し、専門介護福祉士は、介護福祉士が専門性を高めようとするなかで、キャリアアップのために行われている特定の研修を修了した人のことをいいます。
当初は介護福祉士のキャリアアップとして「専門介護福祉士」を想定していましたが「認定介護福祉士制度」がスタートし認知度が高まったことより、今後介護福祉士が目指すキャリアプランとしては、認定介護福祉士が中心となると考えられています。