自動車整備士の転職理由・転職先にはどんなところがある?
自動車整備士が今の職場を辞める理由で多いものは?
これから自動車整備士を目指す人がいる一方で、整備士の仕事を辞めていく人もいます。
整備士を辞める理由はさまざまではあるものの、代表的なものとしては次のような理由が挙げられます。
<整備士を辞める理由で多いもの>
・給料が少ない、収入が少ない
・土日が休めず家族サービスがしにくい
・当初の整備や車への情熱が薄れ、技術を磨くのが苦になった
・職場の人間関係に疲れた
・年齢を重ね肉体的・体力的に不安になった
・整備士としてのキャリアを生かし類似職種に転職(ポジティブな理由)
・まったく別の夢ができ、そちらを目指す(ポジティブな理由)
など
整備士の給料事情はあまりよいとはいえず、年齢を重ねると同世代と比べ収入で劣ることが多いです。
そのような収入的な事情で、結婚などを機に、より給料の高い職種に転職を考える人もいます。
さらに、この仕事はサービス業でもあるため、どうしても土日に休みにくいことやお客さま都合で残業が増えてしまいがちなことも転職理由の一つとなります。
結婚などを機に、土日が休める仕事に転職する人も多いようです。
その他、整備士はいつも同じ作業場で毎日同じようなスタッフと顔を合わせ働くことが多いため、職場の人間関係が悪いとそれが原因で退職してしまう人もいるようです。
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自動車整備士の転職で気をつけるべきこと
「同業種」への転職で気をつけるべきこと
同業他社に同じ整備士として転職をする場合は、収入アップや待遇アップを見込んでの転職が多くなってくるでしょう。
ただし、別のディーラーや整備工場に行けば必ずしも収入アップにつながるわけではなく、場合によっては現状よりも収入が下がることもあり得ます。
転職求人に書かれている給料額などは、あくまで目安としてのモデル額であるケースが多く、転職して直ぐにその金額がもらえるとは限らないため、その点は頭に入れておく必要があります。
また、前職でのお客さまやお客さまの情報(営業秘密)を転職先の会社で引き継いで利用するのは、トラブルの原因となるため避けましょう。
「異業種」への転職で気をつけるべきこと
まったく関連性のない異業種へ転職する場合は、「未経験者」の扱いとなり、新人としてまた一から学ぶ姿勢が必要となります。
ある程度年齢を重ねてから転職する場合ですと、自分よりも歳下の社員が上司となり教育などを受けることもあり得るため、その点も覚悟しておく必要があります。
また未経験者の場合、年齢関係なく、最初は新卒の初任給とほとんど変わらない金額しか給料が支給されない会社も多いため、給料ダウンも考慮しておく必要があります。
自動車整備士の職務経歴書の書き方のポイント
「同業種」への転職で職務経歴書の書き方
同業種へ転職する場合の職務経歴書は、これまでに経験した業務を具体的にかつ専門的に記載する必要があります。
イメージとしては、次のような要素を盛り込む必要があります。
<同業種転職の職務経歴書に盛り込む要素>
・どのような整備業務を担当していたか(燃料系統の点検・整備、オプション品の取り付け、請求書作成等の事務作業など具体的に)
・どのような技術やスキルを持っているか(特定のメーカーに強い、分解作業までできる、フロント業務の経験もある など)
・役職について(整備主任などを経験したことがあるか)
など
同業種の転職の場合は、「整備士として」どのような経験を歩み、どのようなスキルを持っているかが具体的にわかる職務経歴書とすることがポイントです。
インターネット上で探せば整備士向けの職務経歴書のテンプレートが無料で手に入りますので、まずはテンプレートの内容を参考にしてみましょう。
「異業種」への転職で職務経歴書の書き方
まったくの異業種に転職する場合は、整備士としての業務経験やスキルをこと細かに長々と書いても、評価の対象とならないことがあります。
それよりも、たとえば接客スキル、マネジメントスキルなど、転職先の業界でも生かせる汎用的なヒューマンスキルに視点を当てアピールしていったほうが効果的でしょう。
まずは「転職先の職種ではどのような力が求められているか」を理解し、これまで整備士として積んだ経験の中からお互いの職種の「共通点」を見つけていくことがポイントとなってきます。
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自動車整備士から他の業界への転職はある?
整備士の経験を生かせる転職先
整備士の経験を生かした上で転職できる他業界の転職先としては、次のようなものが挙げられます。
<整備士の経験を生かした転職の先の例>
・損害調査員(アジャスター)
・自動車査定士、中古車査定士
・自動車メーカーの開発職
・機械系のエンジニア
・工場での組み立て作業員(期間工など)
・自動車関連の技術ライター
・整備士の経験を活かしディーラーの営業職へ転身
など
とくに「損害調査員(アジャスター)」は、保険会社で事故に遭った車の状態を調査する職種となり、業界も仕事内容もまったく異なる仕事ではありますが、整備士としてのスキルも十分に生かせる仕事でもあるため、他業界に転職したい整備士には人気があるようです。
未経験でも目指しやすい転職先
整備士とはまったく関連性のない分野に転職することも可能ではあります。
未経験であってもとくに目指しやすい転職先として、次のようなものが挙げられます。
<未経験でも目指しやすい転職先の例>
・接客業
・販売員
・セールス職
・飲食店店員
・介護職員
・ドライバー職
・ITエンジニア職
など
これらは人手不足が深刻化している職種であり、「未経験歓迎・年齢不問」の求人が常々出されているため、これまで整備士の経験しかない人であっても比較的転職はしやすい傾向です。
これ以外にも未経験で転職できる職種はまだまだありますが、人気が高く、専門的な職種ほど転職の難易度は上がっていくため、相応の準備を進める必要が出てくるでしょう。
自動車整備士の転職先はどのように探せばいい?
転職サイトで探す
既卒の転職者向けの転職サイトとしては、次のようなサイトが代表的です。
<大手の代表的な転職サイト>
・リクナビNEXT
・マイナビ転職
・エン転職
・doda
など
これらのサイト経由で、数多くの中途採用の転職求人にエントリーが可能です。
とくにメーカー系のディーラー、規模の大きな中古車販売店、カー用品店などを目指す人の場合は、このような大手の転職サイトを使って探すのが効果的です。
転職エージェントで探す
代表的な「転職エージェント」のサービスとしては、次のようなものが挙げられます。
<大手の代表的な転職エージェントサービス>
・リクルートエージェント
・マイナビエージェント
・doda エージェントサービス
・パソナキャリア
など
転職エージェントは、転職サイト側には掲載されていないような良質な「非公開求人」を揃えていることが多いです。
また、エージェントが転職者の希望を汲みとりながら、その人に合った求人探しのお手伝いもしてくれます。
あわせて、職務経歴書の書き方の指導、面接の練習なども行ってくれるため、初めての転職で、何をどう進めていいか分らないような人にもおすすめです。
なお、転職エージェントは転職先の企業から成功報酬を得るシステムのため、利用者側からは基本的に料金は取らず、無料で利用できるのが一般的です。
企業のWebサイトから直接応募
転職サイトなどには求人を掲載せず、自社のWebサイト上でのみ求人募集を行っている会社もあります。
たとえば、地元のカーディーラーに転職したいのであれば、「トヨタカローラ〇〇(〇〇は県、地域名)」「日産プリンス〇〇販売」など、近くのカーディーラー店を探し、そのディーラーのWebサイトや公式ホームページを開き、採用ページから直接エントリーするのも一つの方法です。
ハローワーク経由で応募
地域の「ハローワーク(公共職業安定所)」では、大手の転職サイトには掲載されないような地域密着型の求人が見つかることもあるため、地元で転職したい人は活用してみるのもおすすめです。
通常のハローワークとは別に、既卒の若者向けの「わかものハローワーク」もあります。
まだ年齢の若い方であれば「わかものハローワーク」で探してみるのもよいでしょう。
自分の足で探す
ディーラーやカー用品店だけでなく、昔ながらの整備工場や町工場も、整備士の転職先となってきます。
何万という数の整備工場や町工場が全国各地に存在し、数としてはディーラーよりも圧倒的に多い訳ですが、その大半は、個人が運営するような従業員10人以下の小さな工場であり、また資金的な理由などにより、人手がほしくとも求人が出せない工場も多いです。
そのような小さな整備工場や町工場に就職したい場合は、自分の足で探す必要があります。
工場の壁や工場周囲の電柱などに求人ポスター(看板)が貼ってある場合もあるため、まずは注意を払いながら、自分の住む街を歩いて探してみるのも一案です。
その他、「タウンページ」などの電話帳から整備工場を探したり、今の時代であればSNSなどを通じて繋がりをつくり、アポイントを取る方法もあるでしょう。