自動車整備士への転職・未経験募集はある?

自動車整備士への転職状況は?

他業界からの転職状況

自動車整備士として働く人は、学校を卒業し社会に出て、いったん自動車業界以外で働いたのちに転職をしているケースもあります。

他業界出身の人の場合、あらためて自動車整備学校で整備について学んでから転職する人と、学校には通わず未経験で自動車整備の現場に入る人の2パターンが考えられます。

昨今は、整備士の人手不足が深刻化しており、「未経験・無資格歓迎」で採用を行っている職場も増えてきています。

とくに20代の若い人材であれば、未経験であってもやる気さえあれば採用される傾向にあり、他業界からの転職も比較的しやすくなっている状況です。

転職者の出身業界や出身職業は?

自動車整備士へ転職した人の出身業界や前職にはあまり統一性はありません。

ディーラーの営業職やドライバー職など、比較的近い職種から転職してくる人もいますが、一方で医療業界や金融業界など関係性の薄い業界から転職する人や、事務職や販売員などの職業から転職する人もいます。

前職でどんな仕事をしていたかよりも、「車や車をいじることが好き」「手に職となる仕事に就きたい」など、その人本来の意志や願望がきっかけとなり、転職に至るケースが多いようです。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

自動車整備士への転職の志望動機で多いものは?

他業界から整備士へ転職する際の志望動機として、一般的に多いものとしては次の通りです。

<転職者の志望動機で多いもの>
・もともと車をいじるのが好きで、別の仕事に就職したものの、やはり好きを仕事にしたい
・将来のことを考え、手に職となる仕事に就きたい。長く使えるスキルを身につけたい
・前職の仕事を通じて、整備士に興味関心を抱くきっかけがあった
・前職で積んだ経験を生かせる仕事を考えた結果、整備士が該当した
・親族などが整備工場を営んでおり、将来的に継ぐ形となるため
など

転職者の場合は、一度就いた仕事を辞めてまで新しい仕事にチャレンジすることになるため、これまでの社会人生活で悩み考え、これから先の長い将来を見据えた上での志望動機となっているケースが多いです。

なお自動車整備士は、収入的な面はあまり芳しくない職業であるため、収入アップを目的として他業界から転職してくる人は少ないです。

自動車整備士の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

未経験・社会人から自動車整備士になるには

未経験の社会人が自動車整備士になるためのルートは、「学校に通ってから転職する」「そのまま転職する」の2パターンに分けられます。

学校に通ってから転職する

学校に通ったほうが、自動車整備士試験の受験が有利に進められます。

「自動車整備学校(1種養成施設)」として認定されている大学・短大・専門学校などに通い、「整備士養成課程」を受講すると、卒業時に2級整備士試験もしくは1級整備士試験の受験資格が得られ、あわせて実技試験が免除されます。

また学校に通うと整備士としての基礎的な技術スキルも身につけられるため、社会人になってからもう一度学生になり、学校卒業後に整備士として転職する人も多いです。

自動車整備学校のなかには、数は少ないものの「夜間コース」を設けている学校もあります。

そのような学校であれば、会社を辞めずに社会人として働きながら、学生として学ぶことも可能です。

そのまま転職する

昨今は「未経験・無資格歓迎」の求人も増えているため、学校に通わずとも、そのまま整備工場などに転職することも可能ではあります。

ただしこの場合は、見習い整備士のような扱いとなり、オイル交換やタイヤ交換など簡単な作業しか任せてもらえないのが通例です。

整備士としての本格的な整備の業務を担当するには、一般的に2級整備士の資格はあったほうがよいといわれています。

なお、実務経験を積めば、学校に通わずとも整備士試験の受験資格が得られます。

未経験で転職した場合、1年以上の実務経験を積めば3級整備士試験の受験資格が得られ、3級合格後さらに3年以上の実務経験を積めば2級整備士試験の受験資格が得られます。

ただし、実務経験のみで受験する場合、自動車整備学校の学生のように「実技試験」が免除になりならず、どうしても実技試験を免除したい場合、「2種養成施設」にて指定の講習を受ける必要が出てきます。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

自動車整備士への転職に必要な資格・有利な資格

自動車整備士の資格の必要性

整備士へ転職する際に、意識する必要があるのは「自動車整備士」の資格です。

自動車整備士の資格は、1級・2級・3級・特殊整備士の大きく4つに区分され、それぞれの級の自動車整備士試験に合格すると資格取得となります。

自動車整備士試験は誰でも受験できるものではなく、「受験資格」を得て初めて受験可能となります。

前述したように、自動車整備士の資格がなくとも「未経験・無資格歓迎」の整備工場であれば転職自体は可能です。

ただし、整備士としての基礎的な整備業務を行うには3級整備士以上、整備士として整備業務全般に関わるには2級整備士以上の資格が求められるのが基本です。

資格がなくとも転職はできますが、整備士として本格的に整備業務を行っていく上ではいずれ必要となってくるため、その点は理解して置く必要があります。

資格があると有利になるか

基本的には、上位級の資格であるほど、転職面接での評価はより高まるでしょう。

ただし、自動車整備士の資格を取得しているからといっても無条件で必ず採用されるというわけでなく、資格や人間性など総合的な評価で採用が決まります。

なお1級整備士や2級整備士を所持していると、会社によっては「資格手当」などが支給され、収入的な面で有利になることもあります。

自動車整備士への転職に役立つ職務経験は?

整備士の転職において、次のような職務経験は他業界での経験であっても役立つことがあります。

<整備士の転職で役立つ職務経験の例>
・自動車の運転経験
・自動車売買、自動車保険、車検などに関連する業務経験
・工具の使用経験
・機械製品の整備経験
・接客や対顧客との交渉スキル
・チームプレイで業務を進める経験
・リーダー経験やマネジメント経験
など

整備士は、整備作業の報告などを兼ねてお客さまと対話をすることも多いことから、接客経験やコミュニケーションスキルなども生かせます。

また整備場では、整備士同士で協力して作業を進めることもあるため、チームプレイの経験も役立ちます。

いずれは整備士たちを纏める立場になるため、リーダー経験やマネジメント経験なども将来的には生かせるでしょう。

自動車整備士への転職面接で気をつけるべきことは?

基本的なことではありますが、自動車整備士の転職面接でも「身だしなみ」のマナーは徹底する必要があります。

整備士は裏方の仕事だからと甘くみて、ボサボサの髪の毛やラフな服装で面接に向かう人もまれにいるようですが、たとえ整備士の面接であってもそのような身だしなみは嫌気されます。

整備士はお客さまと接することも意外に多いため、身だしなみ、言葉遣いなどのマナーもしっかりとチェックされています。

「面接は服装自由」と書いてある求人であっても、基本的にはスーツで正装し、髪型やヒゲなども整え、社会人として恥ずかしくない身だしなみで面接を受けるのが賢明です。

自動車整備士に転職可能な年齢は何歳くらいまで?

昨今は「年齢不問」で募集している求人も多く、自動車整備士は人手不足も抱えていますので、ある程度年齢を重ねても転職はしやすい職業といえます。

また、整備士の平均年齢は40歳以上でありますので、周りが若い人ばかりで浮くということも少ない業界といえるでしょう。

ただし、未経験で転職する上では年齢は若いに越したことはなく、たとえばまったくの未経験の20代と30代が面接に来たら、20代の人のほうが有利になるのは致し方ないことです。

したがって、30代40代になってから整備士に転職を考える場合は、年齢のハンデを補うためのアピールポイントを用意しておく必要も出てきます。

また整備士の仕事は、重い部品を運んだり、真夏の暑い工場で作業したりもするため、肉体的にハードな側面もあるため、50代、60代になってから整備の仕事に携わる場合は、体力面も考慮しておく必要があります。

未経験から自動車整備士の転職での志望動機

未経験者の場合、「なぜ数ある職業の中から整備士を目指すのか」「なぜ整備士でないといけないのか」の部分を面接官はとくに知りたがっているため、その部分を重点的に志望動機に織り交ぜていくのが効果的です。

ただし、新卒者の場合であればまっさらな状態での整備士を目指す理由を述べられますが、既卒の転職者の場合はこれまでの社会人経験も織り交ぜた上で、その理由を考える必要が出てきます。

既卒者の場合、「なぜ今の仕事を辞めてまで整備士を目指すのか」という視点を常に持ち、志望動機を考えていくのがよいでしょう。