居酒屋店長になるには

居酒屋を経営する会社に就職する

居酒屋店長になるにはいくつかの方法が考えられますが、代表的ななり方のひとつが、居酒屋チェーンを経営する会社に就職して、「雇われ店長」として働くというものです。

居酒屋は非常に数が多く、また人手不足となっているため、求人は年間を通じて多数出ています。

未経験者を受け入れる傾向も強い世界ではありますが、何の経験や知識もないところから店長になりたい場合、まずは「店長候補」として採用され、ホールや調理スタッフから経験を積んで、副店長、店長へステップアップするルートが一般的です。

雇用形態については、最初から正社員として働くところもあれば、まずはアルバイトからのスタートで、能力に応じて正社員に登用されるということもあります。

居酒屋で働くのに、特別な資格や学歴などは普通求められません。

ただし、店長となれば接客や調理はもちろん、マネジメントなどまで幅広くスキルを磨く必要があります。

現場で覚えることが、何よりの財産となるでしょう。

なお、居酒屋といっても、格安メニューを売りにした超大手チェーンもあれば、郷土料理を際立たせる居酒屋、魚など特定の料理に強みを持つ居酒屋など、さまざまな個性を持った居酒屋があります。

店によっても雰囲気が違うと言われるため、よく検討してから就職先を決めるとよいでしょう。

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自分で店を出す

もうひとつ、居酒屋店長になる方法として、自分で店を出すということが考えられます。

当然、開業するとなれば経営から何からすべてを自分でやらないより断らず、雇われて働くもリスクは高いといえますが、理想の店を作りたいという人や、大きく成功するために頑張りたいといった人は、こちらの道を選択する人もいます。

ただし、未経験者がいきなり居酒屋を経営するのは難しいため、どこかの居酒屋で働いて、ある程度の規模や実力を備えてから独立開業という道を選択する人が多いようです。

また、飲食業界はフランチャイズの仕組みも整っているため、フランチャイズに加盟して、本部のサポートを受けながら開業するという人もいます。

居酒屋を開業するには

必要な資格や免許は?

居酒屋を開業する場合、「調理師免許」が必要なのではないかと考える人も多いようですが、結論からいうと、この免許を取得する必要はありません。

調理師免許は、あくまでも料理に関する知識や調理のスキルを示すためのものであり、免許がなくても店を出してお客さまに料理を提供することは可能です。

ただし、開業の際には「食品衛生管理者」の講習会を受けて、資格を取得する必要があります。

食品衛生管理者は、飲食店の各店舗に最低一人置くことが義務付けられているものです。

この講習会は各自治体で実施されており、簡単な講習を1日受けることで取得可能です。

また、収容人数が30名以上の店舗を開業する場合には、これに加えて消防署などが実施する講習会を受けて「防火管理者」という資格を得る必要があります。

ただし、自分で居酒屋を開業する場合、代わりに雇われていても店の責任者となる場合、以下のような資格が必要になります。

開業する際などに必要な資格

食品衛生責任者

居酒屋を含めた飲食店では、各店舗に食品衛生責任者を1名応じる必要があります。

この資格は、各都道府県で実施している講習会を受講することで取得可能です。

また、調理師や栄養士の免許を持っている場合は、保健所に登録するだけで取得できます。

防火管理者

飲食店の店舗において、収容人数が30名を超える場合には、以下の条件の下に防火管理者を置く必要があります。

・延床面積が300平米以上の場合:甲種防火管理者
・延床面積が300平米未満の場合:乙種防火管理者

この資格は、各地の消防署などで実施される講習会を受講することで取得が可能です。

あると助かる可能性があるスキル

記帳

店長自ら経営者として働く場合には、お金の出入りや資産などについて日常的にまとめ、深く理解していく必要があります。

簿記を身につけておくと数字を見る力が高まり、経営するうえではとても役に立つでしょう。

英語力

最近は日本食ブームということもあってか、居酒屋に外国人のお客さまが訪れる機会も増えているようです。

英語のメニューを用意する店舗もあるほどですが、簡単な日常会話程度でも英語が話せるようになっていれば、外国人の方ともコミュニケーションを上手にとることができるでしょう。

資金はどれくらい必要か

店を出すには、当然、資金を用意しなくてはなりません。

居酒屋の場合、店の場所や規模によってもだいぶ変わってきますが、最低でも200万円程度、高ければ1000万円以上かける人もいるようです。

できるだけお金をかけたくないという場合には、居抜き物件を利用したり、2階以上の物件を探したりする方法が考えられます。

元々あった厨房設備や内装をある程度利用できれば、それだけでも費用は抑えることができるでしょう。

ただし、立地条件や店内の導線などをよく検討することは不可欠です。

フランチャイズを利用する方法も

飲食業の経験がない人、初めて経営する人などノウハウに不安がある場合、フランチャイズに加盟して、本部のサポートを受けながら開業して店を運営するという方法もあります。

フランチャイズの場合、加盟料やロイヤリティといった費用は発生しますが、看板やブランド力を持った状態で店を出せるなどのメリットがあります。

居酒屋は非常に数が多く、競争が激しいため、とくに個人店であれば「他の店とは違う」と思われるような強みが必要になります。

そこまでの自信がないようであれば、フランチャイズからスタートしてみるのもひとつの手といえるでしょう。

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女性の居酒屋店長でも活躍できる?

女性でも活躍できる仕事

居酒屋というと、一般的には男性の仕事と思われがちかもしれません。

しかし、実際には居酒屋で働く女性スタッフの姿もたくさん見ることができますし、最近では女性社員が店長へ昇格し、活躍するケースが目立つようにもなってきているようです。

大手チェーンでも、女性店長の店舗が大きな売上を上げている例もあるなど、いまや居酒屋は男性、女性関係なく活躍できる仕事になっているといえるでしょう。

居酒屋は体育会系と思われがちですが、店によって個性はまったく異なり、なかには落ち着いた雰囲気の店も存在します。女性にとっても働きやすい店はたくさんあるといえるでしょう。

仕事は厳しい面もある

しかし、居酒屋店長の仕事は決して楽なものとはいえません。

飲食の仕事はサービス業であり、さまざまなお客さまと接するなかで気疲れすることもあるでしょう。

とくに店長ともなれば、アルバイトスタッフのミスによるクレームやトラブルが発生すれば、責任をもって対応しなくてはなりません。

酔っぱらって絡んでくるお客さまにも、適切な対応をする必要があり、ストレスが溜まるのは確かです。

また、長時間勤務になることや、なかなか休みがとれなかったりすることもあります。そして、営業時間中は休む間もなく動き回っていなくてはならず、体力も要する仕事です。

こうした面については、女性であるとなおさら厳しいと感じてしまうことがあるかもしれません。

女性ならではの感性が生かせる場面も

しかし、先にも言った通り、女性店長の活躍によって店が繁盛している例も複数あります。

お客さまに対する優雅な気遣い、アルバイトスタッフのフォローなど、女性ならではの温かさや優しさを存分に発揮することで、魅力的な店を築き上げている店長もいるようです。

自分で居酒屋を開業し、多くの常連さんをつけて、経営者としてもイキイキと働いている女性店長もいます。

居酒屋のきり仕事をしたいという情熱さえあれば、男女関係なく思い働くことができるとわかるでしょう。

フランチャイズの居酒屋店長とは

フランチャイズとは?

飲食業界でよく使われる「フランチャイズ」という言葉。

これは、店を出したいと考えるオーナーがお金を出してフランチャイズに加盟することによって、本部の看板やメニューを利用して開業できる権利が与えられるといったビジネスモデルになっています。

「のれん分け」という風に呼ばれることもありますが、居酒屋でもこのフランチャイズを利用して独立開業をする例は多々あります。

その場合、オーナー兼店長として働くことが一般的ですが、多店舗展開して複数の店のオーナーになると、別の店長を雇うことになるでしょう。

フランチャイズのメリット

未経験でも開業しやすい

フランチャイズの場合、自分でイチからすべてを考えるのではなく、本部の看板を背負って店を出すことになります。

また、基本的にメニューも本部で決まっており、オペレーションについてもマニュアルができています。

したがって、飲食業界の経験がない人や、経営ノウハウがないという人にとっても開業のハードルは低く、効率よく開業できるといえるでしょう。

経営サポートしてもらえる

店を出すとなれば、お客さまを集めるために宣伝や広告をしなくてはなりませんが、フランチャイズではそうした点も本部が手伝ってくれます。

また、ブランド力や知名度がある状態で開業できるため、それも強みとなります。

開業後も多様なサポートを受けることができ、営業に集中しやすい環境が整っているといえます。

フランチャイズのデメリット

お金がかかる

フランチャイズに加盟する場合、最初に数百万円程度の「加盟料」と、月々の売上に応じた「ロイヤリティ」というものを本部に支払わなくてはなりません。

当然、個人で店を出す場合にはこうした費用はかかりません。

場合によっては、まったく儲からないという可能性も出てきます。

自分の好きなようにはできない

店を長くやっていると、どうしても自分でこうしたいという考えが出てくるものです。

しかし、フランチャイズはあくまでも本部のマニュアルに沿って営業しなくてはならないため、思い通りにできないことにもどかしさを感じることがあるかもしれません。

正社員の居酒屋店員になるには

正社員の求人も多数

居酒屋店員になりたいと思って求人を探してみると、その数の多さに驚くかもしれません。

飲食業のなかでも、居酒屋は慢性的な人手不足が続いているとされ、大手チェーン店から個人経営の店まで、さまざまな居酒屋が年中求人を出している状況です。

雇用形態については、アルバイトとしての募集が多いですが、正社員の募集も決して少なくはありません。

未経験者であっても正社員として受け入れてくれる店もあり、居酒屋で働きたい人にとって、チャンスは多くあるといえるでしょう。

正社員でも給与や待遇は大きく異なる

ただし、正社員といっても、労働時間や勤務体制、そして給与や待遇については店ごとにだいぶ異なるのが実情です。

他業種に比べて給与が高めに設定されていても、月に4日程度しか休みがとれない場合もありますし、1日の労働時間は残業も含めて14時間以上、残業手当は支給されないといった厳しい職場もあるようです。

また、いくら成果を出しても昇給が望めないこともあれば、ボーナスの支給有無についても店によって異なります。

正社員だからといって、必ずしも良い待遇の下に働けるわけではないということは、頭に置いておいたほうがよいでしょう。

とくに個人店の場合は、労働条件が曖昧のまま採用されるケースもあるようですが、就職を決める前にきちんと書面で確認しておくことをオススメします。

アルバイトから正社員になる例も

アルバイトからのスタートであっても、入社後の努力や成果に応じて、正社員になる道が開けることもよくあります。

また、正社員登用を前提として、数ヵ月程度の試用期間のみはアルバイトという店もあるようです。

居酒屋は人の入れ替わりも激しく、正社員であってもすぐに辞めてしまう人は少なくないようです。

できるだけ長く働き続けるためにも、数ある求人の中から、本当に自分にとって働きやすいと思える店を選ぶことが重要です。