板前に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
板前に向いている性格・適性
強い精神力がある人
板前になるまでには長い修業期間があるため、最後までやりとげようとする強い精神力がある人が向いています。
自分の作った料理で多くの人を喜ばせられるのは、板前の仕事の魅力ですが、最低でも2〜3年、長ければ10年や15年と修業を続ける人も多い世界です。
このような環境下で過ごすとなれば、相当の覚悟が必要となり、少し怒られたくらいで落ち込んでいたら、とても修業は続けられません。
忍耐力や、あきらめずに根気強くチャレンジする姿勢が求められます。
人に喜んでもらうのが好きな人
板前はいつでも、お客さまを喜ばせる気持ちを持つことが大切です。
いくら料理の味が素晴らしくても、そこに「おもてなし」の心が見えなければ、お客さまは喜んでくれません。
自分が直接サービスするわけではなくても、心を込めて丁寧な調理を行ったかどうかは、自然とお客さまに伝わります。
人を喜ばせることが好きな人、相手のことを思って行動できる人は、板前に向いているといえるでしょう。
体育会系の人
板前の世界は上下関係が厳しく、礼儀も非常に厳しい世界です。
自分流を通したい人や、初めて厳しい環境に身を置く人にとってはつらい環境ですが、体育会系の上下関係を経験したことがある人なら比較的なじみやすい職場です。
たとえば先輩・後輩関係が厳しい運動部でレギュラーを取るために、必死でがんばってきたような人が板前には向いているでしょう。
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板前に必要なスキル・能力
体力
板前になるための修業を始めれば、店の掃除や仕込み、片付け作業などで早朝から深夜まで長時間働く日々が続きます。
長時間立ち続けたり動き回るための体力は、板前に必須なスキルのひとつです。
手先の器用さ・センス
日本料理は味だけでなく、繊細な技術をいかした盛り付けも重視されるため、手先の器用さや美的センスも求められます。
より美しく、おいしく見えるかを考えるには、細かな作業ができる技術と豊かな感性が必要です。
手先が器用であることに越したことはありませんが、誰しも最初から完璧にできるわけではなく、修業を積むことで上達するため、常に勉強する姿勢が大切でしょう。
コミュニケーション能力
板前になると多くのお店では、カウンター越しにお客さまに接客しながら調理するため、コミュニケーション能力も必要です。
おいしい料理を提供する調理技術だけでなく、お客さまが思わず「また来たい」と感じる接客技術も板前としての武器になるでしょう。
人と話すことが苦手な人は、接客がない調理場だけの仕事を選ぶこともできますが、人と話すことが好きな板前なら、就職先の選択肢を広げることができます。
板前に向いていないのはどんな人?
細かな作業が苦痛で仕方がないという人は、残念ながら板前には向いていないかもしれません。
板前の仕事は早朝から深夜まで、多くの時間を費やすことになるので、苦痛なことがあると仕事自体がつらく感じてしまいます。
作業に自信がない人は、もちろん修行中にスキルを高めることもできますが、今のうちから細かな作業にチャレンジしてみたり、本や雑誌などで勉強してみるのがおすすめです。
また体力に自信がない人も、板前の修業を始めたばかりのときは緊張の連続でさらに精神的にも疲れを感じてしまうでしょう。
長時間立ちっぱなしで作業できるよう、まずは足腰を強くしなければなりません。
体力に不安を感じる方は、軽い運動やウォーキングなどから始めて、体力作りをしておくことをおすすめします。