芸者のメイク・着物・髪型の特徴

芸者のメイク

芸者のメイクは、一般的なメイクとはかけ離れたものであることは一目瞭然ですが、実はいたってシンプルであることはあまり知られていません。

白塗り、眉墨、アイライン、口紅のみで芸者の化粧は完成します。

芸者の特徴ともいえる白塗りですが、これは現在のように電気がなく、ろうそくや行灯で生活していた時代に顔がはっきりとわかり美しく見えるように考えられたメイクです。

白粉がよれてしまうため、化粧水や乳液といった基礎化粧品は使わない人も多いのが特徴です。

眉毛は、半玉や舞妓時代は初々しく見えるよう太めの眉ですが、芸者になるとくっきりと描くのが大半です。

アイメイクでは黒いアイラインを書き、目尻に朱色を使用するのが一般的で、人によって目を際立たせるために太さや長さを工夫しています。

口紅はかつて「魔除け」とされており、朱は穢れを祓う色であるということからこの色が好まれて使用されています。

塗りのこしで色気を表現

芸者はしっかりと白粉を塗り込むのにも関わらず、髪の生え際に不自然なほどの幅をとって地肌を露出させています。

うなじに独特の形で地肌を塗り残しているのを見たことがある人も多いでしょう。

これは一説によると、塗り残しの部分が女性のありのままの姿を想起させ、女性の色気を強調するためであるといわれています。

うなじの塗り残しの形は年2回、正月と8月1日だけ変わるのが通例です。

芸者の着付け

半玉・舞妓との違い

芸者は着物の着方も一般的なものとさほど違いはありません。

半玉や舞妓の場合、柄の入った色鮮やかな振袖を切るのが特徴で、垂れ下がったような形に結ぶ「だらりの帯」を使用します。

一方、芸者は黒や無地のシックな着物を着ることが一般的で、帯は一般的な着物でもよく見られるお太鼓結びが増えます。

また、履物にも違いがあります。

「おこぼ」と呼ばれる高さが10センチほどある下駄を履くのが半玉や舞妓で、一般的な下駄や草履を履くのが芸者です

関東・関西の違い

関東と関西と地域でも衣装に違いがあります。

それは裾の裏地で、関東は必ず共裾、関西は白が基本です。

芸者の裾引きを見て、裾の裏地を見れば、関東と関西のどちらの芸者化がすぐにわかります。

また帯結びにも違いがあり、関東の芸者は柳結び、関西の芸者はつの出し結び、京都の芸妓は重箱結びとなるのが一般的です。

芸者の髪型

半玉や舞妓の場合は、かつらはかぶらずに地毛をのばして日本髪を結います。

髪型は経験年数に応じて決められたものに結い、季節に合ったかんざしなどを刺します。

地毛のため、一度結うと、1週間から10日ほどはその髪型で過ごすのが特徴です。

一方、芸者の髪型は「島田髷(しまだまげ)」と呼ばれる最も一般的な日本髪が基本で、かぶり、かんざしなどはあまりつけません。

かつらをかぶれるようになるため、修業期間を卒業し芸者になると、髪をバッサリと切る人も少なくありません。