芸者の1日のスケジュール・生活スタイル
芸者の業務スケジュール
置屋に始まり置屋に終わる
置屋とは芸者の属する事務所のことで、料亭とのアポイントをとったり、芸者の衣食住の世話をしたりするところです。
芸者は、朝まず置屋に出勤して女将からの指示を聞き、宴席終了後はその日の報告を行います。
芸者にとって置屋は「家」であり、女将さんは「母」でともいえる存在です。
稽古に行くにも宴席に出るにも、まずは置屋に顔を出すのが基本で、芸者が仕事をするにあたり、置屋はなくてはならない存在です。
稽古も仕事のうち
芸者は、その日の宴席で披露する演目の稽古を行うことから一日が始まります。
長さは日によって異なり、長い時だと夕刻まで稽古をすることも珍しくありません。
もちろん仕事が深夜に及ぶこともあるため、短時間で終ることもありますが、身体に負担のかからないように日々努力を重ねています。
情報収集は欠かさない
宴席を円滑に進行するのも芸者の仕事で、余興以外はお酌や会話で客をもてなします。
芸者を呼ぶ宴席は大きな商談等、緊迫した雰囲気である場合も多いため、芸者の添える花が必要不可欠です。
幅広い客層に対応できるように、日常からあらゆることにアンテナを張って情報を収集することは欠かせません。
ときには語学力が試されることもあるため、英語をはじめとした語学を学ぶ芸者も増えてきています。
身なりを整える時間
芸者は日常的に着物で生活しますが、着付けはもちろん髪結いや化粧も自分でしなければなりません。
基本は見習いの時に習得しているため、一人でも美しく仕上げることが可能になっています。
座敷に出る前には美容院で身なりを整えることもありますし、着物も宴席用のものに着替えます。
このように身なりを整える時間が一日に何度もあるのは、芸者ならではであるといえるでしょう。
イレギュラーな仕事も
ときには宴席以外の場で仕事を依頼されることもあります。
日本文化に関する講師の依頼や、観光PR活動等、国内外を問わず活躍の場が広がっているため、イレギュラーな仕事をこなすことが増えてきています。
20代で正社員への就職・転職
芸者のある1日
芸者の生活
夜型の生活
芸者が活躍する宴席は、たいてい夜間に行われるため、生活が夜型になってしまうことは避けられません。
まず夕刻に置屋に出勤し、諸連絡を受けて、宴席が行われる場所に出向いて勤務開始、という流れになり、帰宅は深夜になることがほとんどです。
お酒は避けられない
宴席が主な勤務場所である芸者の場合は、飲酒の機会が非常に多いです。
もちろんお酒に強くなければいけないということはありませんが、全くアルコールを受け付けないという体質の人は、芸者としてやっていくのは難しいかもしれません。
もちろん仕事に影響があってはいけないため、それぞれがしっかりと自己管理をしています。