外務省専門職員試験の難易度・合格率
外務省専門職員試験とは
外務省専門職員は、専門となる国や地域を持ち、その専門性に特化した高い語学力と文化や歴史・情勢に関する知識を生かして活躍する職員です。
経済、安保、国連、経済協力、条約等さまざまな分野の専門家として活躍することが期待される職種で、外務省および在外公館で外交領事業務もしくはそれに関連する事務を行います。
他の省庁と同じように、外務省においても総合職の職員がキャリアと呼ばれますが、外務省専門職員の場合、その分野においてはある種総合職よりもさらに高い専門性と深い理解・知識が求められる職種なのです。
他の外交官が国家公務員試験総合や一般に合格してなるのに対し、外務省専門職員は外務省独自の試験に合格する必要があります。
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外務省専門職員採用試験の受験資格
詳細な情報は毎年変更の可能性がありますので、最終的には必ず公式情報を確認してください。
1.受験年度の4月1日における年齢が21歳以上30歳未満の者。
学歴は問いません。
2.受験年度の4月1日における年齢が21歳未満の者で,次に掲げる者。
(1)大学を卒業した者および受験する年の翌年の3月までに大学を卒業する見込みの者
または人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者。
(2)短期大学または高等専門学校を卒業した者
または受験する年の翌年の3月までに短期大学または高等専門学校を卒業する見込みの者、
または人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者
つまり、大学・短大・高専のいずれかを卒業しているか、それと同等の資格を有していて、受験年度の4月1日時点で30歳未満であれば受験資格があるということになります。
ただし、次のいずれかに該当する場合は受験できません。
(1)日本の国籍を有しない者または外国の国籍を有する者(注)
(2)成年被後見人、被保佐人(準禁治産者を含む)
(3)禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者
(4)一般職の国家公務員として懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から2年を経過しない者
(5)日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法またはその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、またはこれに加入した者
外務省専門職員採用試験の概要
ここでは、外務省専門職員採用試験の概要について紹介します。
募集期間、試験期間
・申し込み受付:3月末から4月半ば
・試験期間:第1次試験…6月、第2次試験…7月〜8月頃
・最終合格発表:8月末
合格発表は外務省ホームページのほか、外務省舎への掲示も行われます。
また、第1次試験では合格者に、第2次試験では受験者全員に直接通知されます。
外務省専門職員採用試験に合格すると、外務省専門職員採用候補者名簿に記載されます。
その後、翌年4月に外務省事務官として外務省に採用されるという流れになります。
採用予定人数
約50名
受験場所
東京都・大阪市(第2次試験は東京都で実施)
第一次試験
第1次試験では、筆記試験がメインです。
国際法・憲法・経済学のほか、基礎能力試験、論文試験、外国語試験が行われます。
外国語試験は英語のほか、以下の言語から選択することができます。
フランス語・ドイツ語・ロシア語・スペイン語・ポルトガル語・イタリア語・アラビア語・ペルシャ語・ミャンマー語・タイ語・ベトナム語・インドネシア語・中国語・朝鮮語
基礎能力試験は選択式の試験ですが、この試験に不合格となってしまうと、他の科目がどんなに好成績であっても不合格となってしまいますので注意が必要です。
第2次試験
第2次試験では外国語試験・人物試験・身体検査が行われます。
外国語試験では、第1次試験で選択した外国語を使用して面接形式の試験が行われます。
人物試験は、2度の個別面接とグループ討議です。
2次試験においては、人物試験に合格できなかった場合、他の試験内容は加味されず不合格となります。
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外務省専門職員採用試験の合格率
外務省によると、2018年度外務省専門職員採用試験の申込者数は490名、実際に第1次試験を最後まで受験した受験者は316名だったということです。
それに対し、最終合格者は49名。最終倍率は約10倍でした。(第1次試験有効受験者数をもとに算出すると約6.5倍)
一般的に国家公務員採用試験は難関と言われていますが、中でも競争率の高い試験であるということができます。