外交官のキャリアとノンキャリアの違い

キャリア外交官の定義

官公庁の多くで、俗に「キャリア」「ノンキャリア」という名称で職員を区別することがあります。

外務省も例外ではありません。

「キャリア外交官」と呼ばれるのは、国家公務員総合職試験に合格し、外務省に入省した人たちのことを、一般的に「総合職」もしくは「キャリア」と称します。

将来的には本省で幹部職である事務次官となったり、大使として赴任国に駐在する可能性が高い人たちです。

学歴も総じて高く、東大、京大などの難関国立大学の出身者が多くいます。

ノンキャリア外交官の定義

国家公務員外務省専門職員採用試験、国家公務員一般職試験(大卒程度、高卒程度)に合格し、外務省に入省した人たちは、「ノンキャリア」と称されます。

外務省専門職員の場合は、特定の国や地域を専門として活躍する職員となります。

その国や地域で話される語学やその国の文化・歴史・情勢などを理解し、その国における外交のスペシャリストとしての活躍が期待されています。

一般職員は、外交に伴う経理や庶務といった事務系の職務を担当します。

本省での業務もありますし、各国の在外公館においても事務的業務はたくさんあります。

外務省職員は本省と在外公館を5〜6年ごとに行き来して勤務することになりますが、その点はキャリア・ノンキャリア共に共通です。

キャリア外交官の仕事

キャリア外交官は、政府の外交政策の中枢を担当し、国を代表して各国要人との交渉・調整を行います。

国際的なルールづくりや国同士の交渉など、外交のメインとなる業務を担う役割です。

また、キャリア外交官の場合、外交の仕事について広く知識を有し、全体を冷静に総合的な視点で見ることができるよう求められています。

これは、将来的に主要国の大使になったり、外務省の役職となった際に、その職務を遂行するために必要なスキルであるためです。

そのため、どこか特定の国や地域に偏ることなく、様々な赴任先・業務内容を経験しながらキャリアを積んでいく人が多いようです。

ノンキャリア外交官の仕事

ひとくくりにノンキャリアと呼ばれますが、外務省専門職と一般職では仕事内容が異なります。

外務省専門職

外務省専門職は、外交官の役割の「推進機能」の中核を担います。

各国と良好な関係を保つため、ODAプロジェクトや現地要人とのネットワーク作り、文化交流イベントの企画などの業務の中心的存在となります。

将来的には、幹部への道が開けることがあったり、小国の大使になったりすることもあります。

一般職

一般職は、本省や在外公館での庶務や会計、一般事務を担当します。

昇進や出世とは直接の関係は薄い職種ですが、やはり外務公務員としての高い職業意識が求められます。

国の外交政策の中枢を担う仕事をし、ゆくゆくは幹部や大使として栄転したいのか、または特定の地域や国との関係強化をじっくり担当したいのかで、キャリアを目指すのかノンキャリアを目指すのかを選ぶことになります。

また、ノンキャリア外交官は特定の専門分野に強い人も多く、その学歴はキャリア外交官と比べるとバラエティに富んだものとなっています。