電気工事士の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?
電気工事士を目指すきっかけで多いものは?
電気工事士を目指すきっかけはさまざまですが、小さい頃からものづくりや機械いじりが好きだった人が多いようです。
遊びや趣味としての模型づくりやプラモデルづくり、あるいは車やバイクといった機械への関心を、仕事につなげて電気工事士を志望するというのは、ごく自然な流れといえます。
「好きこそものの上手なれ」ということわざもある通り、機械の構造や配線、部品などに興味があることは、電気工事士として働くうえで大きな武器になるでしょう。
また、自分の両親や兄弟、親戚などが電気工事士をしていて、その仕事ぶりを間近に見ているうちに、自分も気が付いたら電気工事士を目指していた、というケースもよくみられます。
電気工事士は、家電の修理やコンセントの増設など、簡単な家庭内の工事を自分ですませることもよくあります。
ほかの人にはできないことを簡単にやってのける姿を見て、憧れを抱く人は少なくありません。
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電気工事士の志望動機の考え方
電気工事士は、電気や機械に関する専門知識ももちろん必要ですが、それ以上に、さまざまな現場に対応するための「技能」と「経験」が重視される職業です。
一人前になるには、長い修業期間を乗り越えなければなりませんが、仕事のつらさ、厳しさに負けて、半人前のうちに電気工事士を辞めてしまう人も少なくないのが実情です。
そのため、電気工事士の志望動機を考えるうえで最も重視するべきなのは、どうしても電気工事士になりたい、途中で投げ出したりしないという、強い熱意を示すことだといえます。
ものづくりや機械への興味を理由にしてもかまいませんし、幼少時からの憧れを理由にしてもかまいません。
あるいは、自分が感じた電気工事士という職業の魅力を理由とすることもできるでしょう。
多少荒削りでも、自分の実際の体験に基づいたことを、自分なりの言葉で語れば、自然と説得力ある動機となるはずです。
電気工事士の志望動機の例文
興味をアピールする場合の例文
「私の父親はツーリングが趣味で、小さい頃からタンデムシートの後ろに乗って、いろいろな場所へ出かけていたため、自分も自然とバイクが好きになりました。
大学1年生のときに自動二輪免許を取ってからは、自分でバイクを購入して、朝から晩までバイクいじりに明け暮れる日もよくありました。
就職活動の時期を迎え、そうやって培った知識や技術、そして何より「機械が好き」という気持ちを生かせる仕事が何かと考えたとき、電気工事士という職業が真っ先に思い浮かびました。
御社の社長の、「仕事も趣味も人生も同じ、楽しむことが最も大切である」というモットーに惹かれ、御社を志望いたしました。」
知識をアピールする場合の例文
「私は中学校時代、理科が非常に得意でした。国語や数学はそれほどでもありませんでしたが、理科だけはいつも満点に近い成績を修めていました。
とくに電力や磁力など、目に見えない力の働きに関心があり、専門学校では電気工学を学びました。
そうしたなかで、電気のスペシャリストである電気工事士になりたいと思い、第二種資格を取得し、電子機器の取り付けといった基礎技術も身につけてきました。
御社でたくさんの電気工事を手掛け、ゆくゆくは電験三種の資格取得を目指したいと考えています。」
社会への貢献度をアピールする場合の例文
「私が電気工事士になりたいのは、電気が私たちの生活になくてはならないものだと思うからです。
電子レンジや冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど、さまざまな家電製品のおかげで、私たちは便利に、快適に暮らすことができますが、そのような家電製品が使えるのは、電気が使えるからです。
数年前の台風で電柱が倒れ、1週間にわたって地域一帯が停電したとき、そうした電気の大切さにあらためて気付かされました。
電気工事士として働くことで、人々の暮らしをより豊かにするお手伝いがしたいと思い、一般家庭の電気工事を手掛けておられる御社を志望しました。」
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電気工事士の面接で聞かれること・注意点
電気工事士の面接で聞かれるのは、志望動機や学生時代の経験、企業を選んだ理由や企業の印象、将来のキャリアビジョンなど、ごく一般的な内容です。
電気工事に関する知識やスキルがあるに越したことはありませんが、未経験者でも採用する企業も多く、そこまで専門的な対策は別段必要ないでしょう。
大事なことは、服装や髪形、挨拶、話し方などに気を配り、礼儀正しく、明るい人物という印象を持ってもらえるよう振る舞うことです。
電気工事士は職人気質が強い世界で、上限関係に厳しいケースが目立つため、礼儀作法は非常に重要です。
尊敬語や謙譲語といった敬語の使い方などに自信がない人については、知らず知らずのうちに失礼な態度や言動を取ってしまっていないか、先生や友人などに一度チェックしてもらうことをおすすめします。
電気工事士の自己PRのポイント
電気工事士は、単独で作業にあたるよりも、ペアや数人単位でチームを組んで働くことのほうが圧倒的に多い職業です。
そうした仕事に必要なのは、足並みを揃えて働く、足りない知識や技術をカバーするなど、お互いを尊重し合うことのできる「チームワーク」です。
したがって、電気工事士の採用面接においては、文化祭や体育祭といった学校行事、部活動、地域のスポーツ活動など、多人数で何かを成し遂げたエピソードを述べて自身の協調性をアピールするとよいでしょう。
チームのなかで、大きく活躍して目立ったり、リーダーとして指揮したりすることだけがよいというわけではありません。
与えられた役割や立ち位置などを踏まえて、自分が組織のなかで何を考え、どう行動したかを整理してみましょう。
電気工事士の履歴書で気をつけるべきことは?
電気工事士の履歴書で気をつけるべきことは、時間をかけて丁寧に書くことです。
電気工事は、漏電や感電といった事故の危険性がかなり高く、雑な仕事は最もやってはいけないタブーです。
自分の履歴書さえも丁寧に書けないようでは、面接官に電気工事士としての資質を疑われかねませんので、できる限りきれいで、読みやすい字を書くことを心掛けましょう。
また、電気工事士資格については、取得だけでなく、「筆記試験のみ合格」「技能試験合格発表待ち」「技能試験10月受験予定」など、未取得の場合でも、進捗状況を記載しておくとアピールになります。
まったく受験していない場合は、「資格取得に向けて勉強中」といった書き方をして、資格を取得する意思があることを示すとよいでしょう。