治験コーディネーターの年収はいくら? 給料についてくわしく解説
治験コーディネーターの平均年収・給料の統計データ
治験コーディネーターの年収は、勤務先や経験などによって異なります。
未経験者の場合は、前職での経験や年齢、資格などによって差があり、300万円~400万円程度になる場合が多いようです。
薬剤師や看護師、臨床検査技師、管理栄養士など、取得している関連資格などによっても基本給や手当などが異なることが特徴です。
経験を積み、治験プロジェクトを一人で管理運営できるような役職に就くと、年収1000万円以上になる人もいます。
治験コーディネーターの平均年収・月収・ボーナス
求人サービス各社の統計データ
職業・出典 | 平均年収 | 年収詳細 |
治験コーディネーター (Indeed) |
407万円 | 月給 26.8万円 |
時給 1,572円 | ||
治験コーディネーター (求人ボックス) |
406万円(正社員) | 平均時給 派遣社員:1,753円 アルバイト・パート:1,102円 |
治験コーディネーター (給料BANK) |
310万円~405万円 | 平均給料: 25万円 |
20代の給料:18万円 | ||
30代の給料:23万円 | ||
40代の給料:35万円 | ||
初任給:15~万円 |
上記の表から、治験コーディネーターの平均年収は400万円前後がボリュームゾーンと推定されます。
この数字だけを見ると、さほど高い給料とはいえません。
しかし実際には勤務先や経験、資格などによって差が出やすく、ある程度の経験を積んでいくと年収500万円以上を安定して稼いでいる人もいます。
治験コーディネーターの手取りの平均月収・年収・ボーナスは
治験コーディネーターの給料は勤務先やスキル、経験、役職などによって大きく異なります。
年収400万円で、ボーナスが年に2回(合計4ヵ月分)支給される場合、手取りの月収は20~22万円ほどとなるでしょう。
ただし基本給以外に、住宅手当、家族手当、通勤手当、資格手当、残業手当などがつく企業が多いため、実際の手取りはもう少し増えるものと考えられます。
規模の大きな医療施設や治験施設支援機関(SMO)に勤務し、10年以上の経験を積むと、手取り30万円~35万円以上も見込めます。
治験コーディネーターの初任給はどれくらい?
治験コーディネーターの求人は、経験者や医療従事者を対象とした中途採用が中心です。
しかし新卒で治験コーディネーターとして採用されるケースもゼロではありません。
新卒の治験コーディネーターを多く採用しているのは治験施設支援機関(SMO)です。
応募資格として、薬学部や理学部、保健学部、医療系学部などの理系学部出身であることが条件になることが多く、ある程度の専門性が問われてきます。
こういったことから、初任給は多少高めに設定される傾向があり、学部出身者で月給21万円~23万円程度、6年制薬学部出身であると月給23万円~25万円ほどが一般的です。
治験コーディネーターの福利厚生の特徴は?
治験コーディネーターには基本的に夜勤はなく、休日は土・日曜日を基本とする完全週休2日制で働けます。
女性が多く活躍する職種のため、慶弔休暇などのほかに、産前産後休暇、育児休暇、介護休暇なども充実している勤務先が多いです。
また、正社員での採用の場合はフレックスタイム制を導入している企業が多くあります。
フレックスタイム制では、標準労働時間が1日8時間程度に設定されており、会社が定めるコアタイム以外は本人の裁量でフレキシブルに働けます。
全体としては、医療機関に直接雇用される治験コーディネーターのほうが、待遇面や就業時間などの面で働きやすいと感じている人が多いようです。
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治験コーディネーターの給料・年収の特徴
勤務先によって給料に違いが出る
治験コーディネーター(CRC)は近年、需要や注目の高まっている職業です。
しかし世間一般の認知度はまだまだ低く、人数も決して多くありません。
治験コーディネーターの給料・年収は、他の職業と同じようにさまざまな条件によって左右されます。
専門性が求められる職種であることから、とくに経験・スキルによって年収に大きな差がつきやすくなっています。
また、治験コーディネーターは「病院などの医療機関に直接雇用される院内治験コーディネーター」と「治験施設支援機関(SMO)などの民間企業に所属して医療機関に派遣される治験コーディネーター」に大別されます。
所属先の種類や規模などによっても、給与水準や待遇などに違いが出る場合があります。
医療系の国家資格を持っていると給料が上がることも
治験コーディネーターとしての経験をもつ人の平均年収は、400万円~500万円台がボリュームゾーンと考えられます。
都市部で働く場合や、管理職の経験がある場合には、さらに高額な年収が提示されることもあります。
また、医薬品の専門家である薬剤師や、医療・健康に関する専門知識を有する看護師、臨床検査技師、准看護師、管理栄養士などの国家資格保有している場合には、好待遇で採用されるケースが目立ちます。
治験コーディネーターの勤務先別の給料・年収
院内治験コーディネーターの場合
院内治験コーディネーターは、医療機関に直接雇用される働き方です。
院内治験コーディネーターは、もともと病院に看護師や臨床検査技師、薬剤師などとして勤務している人が配置換えなどによってなることが多いため、保有資格やこれまでの経験・評価などによって給料が決まってきます。
病院の規模によっては仕事量が多くなりますが、ある程度の経験を積み、手当などがつくと年収500万円以上を安定して得ることが可能です。
就業時間などが比較的規則的で、休みがとりやすいなどの面から働きやすいと感じる人も多いです。
治験施設支援機関(SMO)などに所属する治験コーディネーターの場合
民間の「治験施設支援機関(SMO)」に所属して働く治験コーディネーターもいます。
この場合、各社から医療機関に出向いて仕事をするのが一般的で、給料・待遇の内容は所属先のSMOによって異なります。
規模の大きなSMOに勤めるの場合、実際に勤務をする医療機関は地域の総合病院や公立病院、中核病院など多岐にわたり、プロジェクトに合わせて多様な現場へ出向くことになります。
この場合も薬剤師や看護師などの医療系国家資格を持っていると優遇されることがあります。
ベテランになって高く評価されると、院内治験コーディネーター以上の高収入を得ることも可能です。
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治験コーディネーターの正社員以外の給料・年収
派遣社員
治験コーディネーターは、正社員としての採用が中心ではありますが、派遣社員として働くことも可能です。
ただし、その場合でも治験コーディネーターとしての経験やスキルは求められることから、時給1,800円~2,000円程度と比較的高めの給料になっています。
派遣コーディネーターは女性が多数活躍しているため、プライベートの時間を大切にしたいと考える人などは、あえて正社員ではなく派遣社員の働き方を選択していることがあります。
アルバイト・パート
アルバイトやパートとしての治験コーディネーターの募集は、ゼロではないものの、決して多くありません。
もし募集が出される場合でも、まったくの未経験者が求められることはなく、過去に治験コーディネーター業務に携わったことのある人が採用されています。
もともと正社員だった治験コーディネーターで、結婚・出産後にフルタイムで働くことが難しくなった人がアルバイト・パートに雇用形態を変えるケースはあります。
その場合の給料・年収は、過去の経験やスキルが考慮されつつ、時給1,100円~1,300円程度からのスタートになるのが相場と考えられます。
治験コーディネーターの仕事そのものは専門知識・スキルが必要とされることから、未経験者がアルバイト・パートとして気軽に働けるものではありません。
治験コーディネーターが収入を上げるためには?
治験コーディネーターとして収入を上げていくためには、やはりこの仕事で経験を積むのが近道といえそうです。
入職し、業務がスタートした時点では、どの人も給料にそれほど大きな差はつきません。
しかし長く働いていくうちに得られるスキルや実績、役職などによって給料・年収に差がついていきます。
ベテランの治験コーディネーターとして、治験プロジェクトの一連の業務全体を自分一人だけで進められるようになると、年収が1000万円以上になることもあるようです。
また、これらの要素以外で治験コーディネーターの年収が決まる要因として、勤務地が挙げられます。
東京・大阪などの大都市圏では給与が高め、地方では低めになる傾向があるため、より高い収入を望むのであれば大都市に近いところで働いたほうがよさそうです。