マンガが好きな人に向いている仕事の種類(16選)

日本が世界に誇るカルチャーのひとつともいえる、マンガ。

「NARUTO」や「ONE PIECE」「美少女戦士セーラームーン」のような人気マンガは、世界中の少年少女に愛されています。

近年はマンガ作品の映像化も多く、「鬼滅の刃」のようにテレビアニメや映画が大ヒットして社会現象となることも珍しくありません。

今の日本において、マンガは文化から経済まで幅広い分野に影響を与える重要な存在といってもよいでしょう。

それでは、そんなマンガに携わる仕事がしたいという人は、どのような職業に就くとよいのでしょうか。

マンガを描く仕事、編集する仕事、売り出す仕事、映像化する仕事など、さまざまな仕事をご紹介します。





マンガの絵やストーリーを作る仕事

マンガが好きな人が目指す仕事のなかで最も王道といえるのは、やはりマンガの絵やストーリーを作る仕事でしょう。

自分でストーリーやキャラクターを作り、絵を描くのは「漫画家」です。

週刊誌や月刊誌で連載を持つ人もいれば、学習漫画やWEB用のコンテンツを担当している人もいます。

人気漫画家になると、「漫画家アシスタント」として原稿の作成をサポートしてくれるスタッフがつきます。

また、作品によっては、原案や構成を考える「脚本家」がついていることもあります。

脚本家がストーリーを考えて漫画家が絵を描く、というように分業しながら作品を作り上げていくのです。

この他にも、最近では「イラストレーター」が描く四コママンガやエッセイマンガが増えてきました。

SNSで手軽に読めることや、イラストがメインでわかりやすいこと、育児や仕事など身近なテーマが多いことから、若い世代に人気を集めています。

このようなマンガのストーリーや絵を作る仕事に必須なのは、豊かな想像力と発想力です。

他の人には真似できないようなオリジナリティーの溢れる作品を創り出すことが何よりも大切でしょう。

実力主義の厳しい世界ではありますが、ヒット作を生み出すと世界中のファンが応援してくれるようになります。

自分の作品がアニメ化、映画化、実写化、舞台化、ゲーム化と幅広いコンテンツに発展することもあり、夢のある仕事であることは間違いありません。

漫画家

漫画家

漫画家の仕事内容は、漫画のストーリーを考えて絵を描き、作品として仕上げていくことです。

漫画雑誌などに掲載される漫画を描く「娯楽漫画家」だけではなく、学習漫画などの書籍ジャンルで活躍している漫画家も多数います。

漫画家になるにはさまざまな方法があります。

週刊連載の漫画家の場合は、雑誌の新人賞に応募したり、出版社に持ち込んだり、といったルートからデビューする人がほとんどです。

近年は印刷物以外に、Webなどへ活動の場を広げる漫画家も増えています。



脚本家

脚本家

脚本家とは、映画やテレビドラマ、演劇、ゲームなどの脚本を書く人のことで、「シナリオライター」と呼ばれることもあります。

マンガの場合、漫画家本人がストーリーを考えることが多いのですが、脚本家やシナリオライターが原案を考えて漫画家が絵を描くケースもあります。

脚本をつくる際には、まずストーリーや登場人物を設定し、そこにセリフや心理描写、登場人物の動きなどを加えます。

フリーランスとして活動する人が多く、人気や実力が全ての職業ともいえるでしょう。


イラストレーター

イラストレーター

イラストレーターは、クライアントの要望に応じてイラストを描く仕事です。

雑誌や書籍、ポスター、カタログ、パンフレットなどの印刷物上に載せるイラストや、キャラクター作成などに携わります。

イラストレーターの本業はイラストを描くことですが、マンガが好きな人がコミックエッセイや四コママンガを描いていることもあります。

最近ではSNSを使えば簡単に作品が投稿できるため、育児や仕事などをテーマにした四コママンガで人気を集めているイラストレーターもいます。

マンガの編集や校正をする仕事

マンガを完成するために必要となる作業は、作品によって大きく異なります。

個人がSNSで作品を発表する場合、自分で原稿を描きあげて投稿すればそれでOKです。

しかし、雑誌に掲載されたり単行本として発売されるようなマンガの場合、マンガの編集や校正をするスタッフがいます。

代表的なのは、「編集者」ではないでしょうか。

漫画家にはそれぞれの担当となる編集者がいて、ネームやプロットを相談しながら作品の方向性を固めていきます。

参考資料を集めたり読者の反応を漫画家に伝えたりすることもあり、漫画家にとって頼れるパートナーといえるでしょう。

また、マンガの中に出てくる文章や用語などの間違いをチェックする「校正者」もいます。

校正者は校正のスペシャリストであり、出版の際のミスをなくすために重要な役割を担っています。

この他には、週刊誌や月刊誌に掲載されていたマンガを書籍として出版する際に、本の装丁をデザインする「ブックデザイナー(装丁家)」もいます。

編集や校正、装丁は裏方の仕事ではありますが、漫画家をすぐそばで見守り支える存在です。

ひとつの作品が完成したときの喜びや感動は大きく、やりがいのある仕事であることは間違いありません。

編集者

編集者

編集者とは、書籍や雑誌をつくるための企画や編集に携わる人のことです。

書籍には小説や漫画、エッセイ、ノンフィクション、ビジネス書など多様なものがあります。

編集者になるには、出版社や編集プロダクションへの就職を目指すのが近道ですが、正社員としての採用は狭き門となっています。

常に締切に追われており、状況によっては深夜までの残業や休日返上など激務になる覚悟も必要です。


校正者

校正者

校正者とは、書籍や雑誌、広告などの原稿と校正刷り(ゲラ)を照らし合わせて、間違いがないかチェックをする仕事をする人のことです。

文字の大きさ、書体、組方を含めた誤植などの文字校正を担当します。

勤務先は出版社、新聞社、印刷会社などが中心ですが、フリーランスで仕事を請け負う人も少なくありません。

校正者と近しい職種に文章の事実確認や内容の整合性を確認する「校閲者」があり、校正と校閲の両方をあわせて「校正者」と呼ばれることもあります。


ブックデザイナー(装丁家)

ブックデザイナー(装丁家)

ブックデザイナー(装丁家)は、ブックカバーや表紙、扉、帯など、本の外観をデザインする仕事です。

編集者や著者から依頼を受けて打ち合わせを行い、テーマやコンセプトに合う魅力的なデザインを企画して形にしていきます。

勤務先は出版社やデザイン事務所が中心となりますが、「グラフィックデザイナー」や「イラストレーター」「エディトリアルデザイナー」がこの仕事を兼務することもよくあります。

装丁は本の売り上げに大きく関わるため、有名なブックデザイナーに仕事の依頼が集中する傾向が強く、成功するためには地道に実績を重ねていく必要があるといえるでしょう。

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マンガの出版や販売に関わる仕事

ストーリーを考えて絵を描き、装丁のデザインができあがったマンガは、印刷して書籍となることで書店に並びます。

このようにマンガの出版や販売に関わる仕事もあります。

マンガの印刷を担当するのが「印刷会社社員」です。

書籍、チラシ、特殊印刷など、あらゆる印刷物の企画・制作を行い、顧客へ納品します。

書店や取次会社との関わりをつくる営業の仕事をするのは、「出版社社員」です。

先述の編集者も出版社に勤めていることが多いですが、営業や広告宣伝などの仕事をしている人もいます。

どの仕事も、マンガを書籍という形にして書店に並べるために欠かせない仕事です。

書店に並んだものを実際に売り出すのは「書店員」の役割になります。

本の陳列や整理、在庫管理、レジ、POP作成など、書店での販売業務と店舗運営に携わるのが書店員です。

本屋によっては、店員おススメのマンガに手書きのPOPをつけて売り出していることがあります。

ここでおススメしたことによってマンガが売れてブームが起きることもあり、書店員が果たす役割は非常に大きいといわれています。

印刷や販売の仕事はマンガの企画や制作に携わるわけではありませんが、マンガを本という形にして世界中の人に届けるために奮闘することができます。

マンガ愛が強い人であれば、大きなやりがいを感じることができるでしょう。

出版社社員

出版社社員

出版社社員とは、書籍や雑誌の企画や制作、発行をおこなう出版社に勤める人のことを意味します。

小説や雑誌、漫画など、幅広いジャンルの本を手掛ける大手の出版社から、特定の分野やジャンルに特化した本をつくる小さな出版社まで、多様な会社があります。

出版社の職種は「編集」に注目が集まりがちですが、書店や取次会社との関わりをつくる「営業」や、雑誌に掲載する広告主を集める「広告宣伝」も重要な仕事です。

その他、他の業種の企業と同じように、総務や経理、人事などの「管理部門」で働く社員もいます。


印刷会社社員

印刷会社社員

印刷会社社員とは、あらゆる印刷物の企画や制作を専門的に行い、印刷して顧客へ納品する会社の社員をいいます。

「印刷物」といってもその種類はさまざまで、書籍や雑誌、会社案内のパンフレットや社内報。販促用のチラシやDMなどがあります。

これだけではなく、金属・ガラス・プラスチックなどにプリントする「特殊印刷」など、ありとあらゆる印刷物の製造を手掛けています。

大手印刷会社を中心に半導体や液晶カラーフィルタ、太陽光電池部材など、従来の「印刷」事業を超えた新しいビジネスに手を広げる企業が増えており、さらなる成長も期待できます。


書店員

書店員

書店員の仕事は本を販売することですが、日々の業務内容は多様です。

会計(レジ業務)やお客さまからの問い合わせ対応のほか、棚作りや本棚の整理、返品整理、在庫管理、出版社・著者などの来客対応、POP作成など、さまざまな業務を行います。

本の積み方や見せ方などによっても本の売れ行きが変わってくるため、常に創意工夫が求められます。

魅力的な売場づくりをするアイデアや、リピーター客を増やすためのサービス力がいっそう求められるでしょう。

マンガの映像化やタイアップに携わる仕事

昨今の人気マンガは、書籍という枠組みを超えてさまざまなコンテンツになることが多いのが特徴です。

テレビアニメが作られる、劇場版が作られる、企業の商品とコラボしたCMが作られる。

マンガに出てくるアイテムが玩具になる、世界観がゲームになる、役者を起用して舞台化する。

ときには世界各国の言語に翻訳されて海外のコミックとして出版されることもあります。

このように、マンガに携わる仕事のなかにはマンガを映像化する仕事や、企業とのタイアップに携わる仕事もあります。

マンガが原作の作品をアニメにするときに世界観を再現するのは「アニメーター」や「キャラクターデザイナー」です。

原作のファンが喜んでくれるよう、できる限り原作に忠実に映像を作り上げていくセンスとスキルが求められます。

こうしてできあがったキャラクターに命を吹き込むのは「声優」の仕事。

声優はマンガをよく読み込んでキャラクターの性格や心情をよく理解することが何よりも大切です。

テレビアニメの場合はテレビ局の「テレビプロデューサー」が統括になることが多く、映画になるときは、「映画監督」が参加します。

プロデューサーや映画監督は、日頃から次にアニメ化するならどのマンガがよいかという視点で原作候補を探しています。

本屋での売り上げやネットでの評判、学生のブームや口コミなどを参考にして、映像化にふさわしいマンガを見つけることが大切です。

また、マンガ作品をタイアップに使うとき、テレビのCMや企業のキャンペーンなどを企画する「広告代理店社員」です。

クライアントから商品のCMを依頼されたとき、人気のマンガやそのアニメとコラボして若年層へのアピールを企画することがあります。

映像化やタイアップは、売り出す側の審美眼や企画力、広報力によって成功に導けるかどうかが決まることが多いです。

こうした仕事に携わる人には、マンガへの愛情とともに、人一倍の努力とセンスが求められます。

アニメーター

アニメーター

アニメーターとは、アニメ制作会社や制作プロダクションにおいて、アニメーションの基となる1枚1枚の絵を描く人のことです。

動画の基本となる原画を描く「原画マン」と、原画と原画の間の細かなコマの絵を描く「動画マン」に分かれています。

最近ではソーシャルゲームやスマートフォンアプリでも、アニメーターが活躍する例が増えています。


キャラクターデザイナー

キャラクターデザイナー

キャラクターデザイナーは、ゲームやアニメ作品などに登場する人物をデザインする仕事です。

オリジナルのキャラクターを一から作成したり、原作の世界観をもとに衣装や髪型などの外見をデザインしたりします。

最近では関連グッズのデザインや企業広告のキャラクターデザインなど、キャラクターデザイナーの仕事の幅は広がりを見せています。


声優

声優

声優とは、アニメーション作品や外国映画の登場人物などに、声を吹き込む人のことです。

女優や俳優が全身を使いながら役柄に合う演技をするのに対し、声優は自分の「声」を使って、作品にふさわしいキャラクターを演じていきます。

近年はマンガが原作の作品をアニメ化することが多いことから、声優はマンガが好きでよく作品を読み込んでいる人が多いといわれています。

活躍の場はアニメや海外映画のほか、ドキュメンタリーの吹き替えやゲーム、テレビ・ラジオのナレーションなど多岐にわたります。


テレビプロデューサー

テレビプロデューサー

テレビプロデューサーとは、テレビ番組の最後に流れるクレジットでは「制作統括」とも書かれるように、番組制作の責任者であり、すべての決定権を持つ人のことです。

仕事内容は、番組の企画会議への出席、制作予算の管理、出演者のキャスティングなど多岐にわたります。

制作現場でのリーダー的な役割は「テレビディレクター」が担いますが、プロデューサーは、一歩離れたところから全体をチェックし、番組制作がスムーズに進むよう管理します。

視聴率などがシビアに問われる実力勝負の仕事であり、体力や精神力も求められます。


映画監督

映画監督

映画監督は、映画を撮影する上で、あらゆる決定権と責任を持つ立場です。

脚本家との打ち合わせや俳優への演技指導、撮影スタッフへの指示出しなど、あらゆる製作過程に深く関わりながら作品の方向性を決定します。

ドキュメンタリーが得意な監督、アクションが得意な監督、アニメが得意な監督、とそれぞれの得意な映像表現があることが多いです。

近年は撮影機材の低価格化やインターネットの普及などによって、自主制作の映画をプロデュースしやすい環境が整いつつあり、若手監督の活躍も目立つようになりました。


広告代理店社員

広告代理店社員

広告代理店社員とは、クライアントから依頼を受けて、広告の企画・制作を行う企業に勤める人のことをいいます。

広告代理店では、このほかにもメディア(新聞、テレビ、雑誌、ラジオなど)の広告枠をメディアに代わって販売するなどの事業を手掛け、メディアとクライアント)とを結びつける役割を担っています。

広告代理店社員の仕事は、営業、マーケティング、クリエイティブ、経理、人事、広報など多岐にわたります。

実際に広告の企画や制作を手掛けるクリエイティブ職は、CMプランナー、アートディレクター、コピーライターなどの専門職に分かれて仕事をしています。

この記事のまとめ

昔はマンガというと「子どもの娯楽」というイメージを持つ人も多かったようですが、今の時代は違います。

老若男女、幅広い世代の人が愛するカルチャーであり、日本が世界に誇る唯一無二のコンテンツでもあります。

マンガが大好きな人は、マンガに携わる仕事に積極的にチャレンジしてみてください。

歴史に残る名作の誕生に立ち会ったり、世界中に新たなブームを巻き起こしたりするのも夢ではないでしょう。

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