映画監督の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「映画監督」とは

ストーリー作りからキャスティング、演技指導まで、映画制作のあらゆる面に責任を持つ。

映画監督は、映画を撮影する上で、あらゆる決定権と責任を持つ立場です。

脚本家との打ち合わせや俳優への演技指導、撮影スタッフへの指示出しなど、あらゆる製作過程に深く関わりながら作品の方向性を決定します。

映画監督になるために学歴や資格は必要ありませんが、専門学校や大学などで映画撮影の勉強をしておくと、現場に出たときに役に立つでしょう。

いきなり第一線で活躍し、評価される映画監督になるのは難しいものです。

通常は、まず制作現場でのアシスタント業務や下積みからスタートし、「助監督」などを経て、少しずつ映画製作のスキルを磨いていきます。

かつては長い修業期間が必要とされていましたが、近年は撮影機材の低価格化やインターネットの普及などによって、自主制作の映画をプロデュースしやすい環境が整いつつあり、若手監督の活躍も目立つようになりました。

「映画監督」の仕事紹介

映画監督の仕事内容

映画製作現場であらゆる指示を出し、スタッフたちをまとめ上げる

映画監督は、映画製作の現場において、出演者をはじめ、カメラマンや音声、美術、衣装などたくさんの関係者をまとめあげ、全体の指揮をとり、あらゆる決定を下す役割を担う人のことです。

まずはキャスティングやスタッフ編成からスタートし、脚本家と一緒にストーリーや構成を検討。撮影中も細かく演技指導やカメラワークに対する指示を出し、撮影後は編集作業にも関わります。

映画監督は、作品の方向性や作風を大きく左右する存在といえます。

何もないところから自分のイメージする世界を具体的にしていくため、美的センスや創造力、また多くの関係者を束ねて動かすリーダーシップも求められます。

監督の力が作品の出来にも影響する

世間では、一般的に「映画作品=映画監督のもの」という認識が持たれています。

素晴らしい作品を作った映画監督は高く評価され、国際的な映画賞を受賞するなどの栄誉が与えられます。

しかし、映画監督は、自らの力量やセンスが試される厳しい仕事でもあります。

どれだけ一流のキャストや製作スタッフを揃えたところで、「その人たちをどう動かすか」は常に監督が決定しなくてはなりません。

現場をコントロールしていく力、作品の軸をぶらさずに、やりたいことを適切にスタッフに伝える力など、多様な能力が求められます。

やりがいは大きい反面、責任とプレッシャーも背負う覚悟で映画に向き合う姿勢が求められます。

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映画監督になるには

まずは映画づくりの基本を身につける

映画監督には、特別な学歴や資格が必要ありませんが、映画製作に関する知識は必須です。

そのため、まずは大学や専門学校で映画や映像について学んだのち、映画製作会社へ入社したり、映画監督の弟子となったりしてスキルアップを目指す人が多いです。

ほかにも、テレビ番組制作会社勤務や脚本家として働いたのちに映画監督を目指す人や、海外の映画学校で学んで製作現場に入るといった人もいます。

また、勉強しながら自主製作を行った作品で映画コンテストなどに応募し、実力を試している若手映画監督の卵もたくさんいます。

映画監督として花開くまでに時間がかかる人も

映画監督を目指す人は、どのような道のりを選択するにしても、まずは映画監督の下のポジションとなる「助監督」として実績を積むのが一般的です。

もちろん、自主製作の作品が高く評価され、一気に有名監督として名が知られる可能性もゼロではありません。

しかし、映画業界は甘い世界ではなく、地道に製作現場での下積み時代を過ごし、監督になるまでに10年以上かかっている人もざらにいます。

常に映画への情熱を燃やし続け、自分が目指す映画監督に近づけるように努力を続けることが大切です。

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映画監督の学校・学費

大学の映画学科や映像系の専門学校へ進学する人が多い

映画監督を目指す人が進学することが多いのが、大学の映画学科や映像系の専門学校です。

映画を専門的に学べる大学として有名なのは、日本大学の芸術学部映画学科です。

多摩美術大学の二部(夜間)にも映像演劇学科があります。

学費は4年間で400万円ほど、それ以外にも映像制作や実習費などが必要になりますが、学問として映画を深く学び、さらに幅広い教養まで身につけるには絶好の環境です。

一方、映像系の専門学校を選択する人もいます。

専門学校の多くは現役で活躍する映画監督を講師として招いており、現場で役立つ実践的な勉強をすることができます。

学費は年間で80万円~120万円ほど、修業年数は多くの学校で1~2年となっており、大学に比べて短期間で映画の基本を学べるのが特徴です。

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映画監督の給料・年収

実力と評価によって収入は大きく異なる

一般的な映画監督は、どこかの会社に勤務するわけではなく、独立して働いています。

また、監督としての評価や実績などによっても収入が大きく異なるため、収入を一概に出すのは非常に難しいのが実情です。

映画監督の主な収入源は、作品ごとの「ギャラ」です。

ギャラの相場は、スポンサーがついている商業映画を製作した場合、駆け出しの監督であれば作品1本につき400万円程度とされますが、大物監督になれば1本あたり1000万円以上の収入を得ることもあります。

映画監督として名が知られてくると、監督の名前だけで人々の注目を集めることができるため、興行収入を見込みやすく、ギャラを上げやすくなります。

駆け出し映画監督の収入事情は厳しい

映画監督としてヒット作を生み出せば、その後のDVDやグッズ化、動画配信などによる「二次使用料」の収入が手に入る可能性があります。

映画監督の名前で作品タイトルを思い浮かべてもらえるくらいになれば、悠々自適な生活を送れるようにもなるでしょう。

しかし、駆け出しの映画監督の生活は非常に厳しいものです。

下積み時代は収入が安定しないため、他の映像制作の仕事やアルバイトを掛け持ちする人も少なくありません。

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映画監督の現状と将来性・今後の見通し

厳しい現実はあるが、若手映画監督にもチャンスが

映画監督は、アマチュアレベルで活動することはそう難しくありませんが、商業的に大きく成功することを考えると、ほんの一握りの人しか生き残れない厳しい世界です。

映画に注いだ時間が100%結果に結びつくわけでもなく、センスや才能、運などもある程度は必要になってきます。

また、映画製作には資金も必要です。いかに業界内での人脈を構築し、関係者の目に留まる存在になれるかが成功する要素のひとつといえるでしょう。

ただ、昨今は低予算でオリジナリティのある作品を製作し、ヒットする例も見られます。

ショートフィルムやインディーズ映画にも注目が集まり、20代の若手監督が日の目を浴びることも増えました。

映画の興行は年々厳しくなっているものの、動画配信サービスの普及で新しい映画ビジネスのかたちが生まれています。

新たな活躍の場を生かしながら、自分の理想とする映画製作を実現していける可能性も十分にあるといえるでしょう。

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映画監督の就職先・活躍の場

就職ではなく、個人で仕事をしている人が大半

映画監督には、基本的に「就職」という考え方がありません。

映画監督はフリーランスでの活動、つまり会社に勤めるわけではなく、個人で仕事をするのが一般的です。

第一線で活躍する映画監督に弟子入りするようなかたちで、下積み時代を過ごす若手もいます。

一方、なかには映像制作会社などに雇われて映像制作の知識や技術を身につけてから、映画監督として独立する人もいます。

映画業界は人脈も重要になってくるため、経験が浅いうちはとにかくコネや独自のルートを作って制作現場に潜り込み、少しずつ実績を積み上げていく努力が必要になります。

映画監督の1日

その日によって働く時間帯やスケジュールは変わる

映画監督は、毎日異なるスケジュールで生活しているといっても過言ではありません。

撮影期間中は、その日に撮るシーンによって勤務開始時間や終了時間も変わりますし、それ以外にも打ち合わせ、ロケ地選定、編集などで、さまざまな場所で仕事をすることになります。

ここでは、撮影中の映画監督のある1日の流れを紹介します。

6:00 起床・撮影のスケジュール確認
9:00 撮影現場に到着・現場チェック
10:00 撮影開始
13:30 休憩
15:00 撮影再開
17:00 移動
18:30 ロケ撮影(夜間シーン)
20:30 休憩
23:30 撮影修了

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映画監督のやりがい、楽しさ

作品が完成し、世に出て人々に見てもらえる喜び

通常、映画は数日や数週間といった短期間で製作できるわけではありません。

長期に渡る撮影期間を終え、無事にクランクアップをした際には、他のスタッフや役者たちと一緒に盛り上がり、喜びを分かち合うことができます。

大勢のスタッフをまとめ上げてゴールに向かうのは大変ですが、それまでの苦労がすべて報われた瞬間には、毎回新鮮なやりがいを感じられます。

さらに、自分が関わった作品が大ヒットして話題になったり、自分の作品が世界各国の言葉に翻訳されて放映されたときには、大きな喜びに包まれるでしょう。

自分の理想を追求した作品が評価され、認められたときには、「この仕事を続けてきてよかった」と、あらためて実感できるものです。

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映画監督のつらいこと、大変なこと

リーダーとしての大きなプレッシャーがのしかかる

映画監督は、映画製作の現場における最高責任者となるため、常に大きなプレッシャーを抱えることになります。

あらゆる関係者に指示を出したり、各スタッフの間に立って上手に現場を調整していったりと、頭を悩ませたり、ストレスを感じる場面も多いでしょう。

撮影が思うように進まないとき、少し自信を失いそうになったときでも、リーダーとして不安定な気持ちを周りに見せることはできません。

自分の信念を貫き通せる人でないと、映画監督はなかなか務まらないものです。

また、せっかく力を入れて製作した作品が思うほど評価されなかったとき、思うような映画が作れなくなってしまったときなどは、苦悩する日々が続くかもしれません。

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映画監督に向いている人・適性

映画を愛してやまず、人間としての魅力もある人

映画監督になるための一番の条件は、心から映画が好きな人です。

感性が豊かで、さまざまな角度から映画を見ることができる人に向いています。

ただ視聴者として「好き」なだけでなく、自分ならどのような映画を撮りたいかを具体的に考えられ、理想の世界観をイメージできることが大切です。

また、映画監督は多くのスタッフや役者たちをまとめ上げなくてはなりません。

人に好かれ、「この人についていきたい!」と思われるようなカリスマ性や人間力のある人でないとなかなか務まりません。

自分を磨き続け、人間としての「深み」のようなものを追求し続けられる人も、映画監督の適性があるといえます。

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映画監督志望動機・目指すきっかけ

人の心を動かす作品を世に残したい

映画監督を目指す人は、昔から映画が大好きで、「映画によって人生が変わった、大きく影響を受けた」というような思いを持っている人が多いです。

そこから自分でも人の心を動かす作品を作りたいと思うようになり、映画の道を本気で志すケースが多く見られます。

映画づくりへの情熱は、映画監督になるにあたって決して失ってはならない、核となるものだといえます。

ただし、映画監督になるには厳しい下積み時代の経験も必要ですし、いざ監督なってからも、作品づくりへのプレッシャーや過酷な撮影環境などで心身ともに苦労を感じることもあります。

映画監督を目指す時点で、苦労は必ずついて回るものだと覚悟しておく必要があるでしょう。

映画監督の雇用形態・働き方

会社に勤務するのではなく、フリーランスで働く

映画監督は、基本的に独立したフリーランスで活動していきます。

会社に就職して給料をもらいながら働くといった、一般の会社員とはまったく異なる働き方となります。

実力のある映画監督は次々と大きな作品に関わっていくことができますが、売れていない映画監督は地道に実績を積み上げるしかありません。

まずは「助監督」として製作現場に入れるチャンスを掴み、経験を積んでデビューを目指したり、コンテストに応募して受賞を目指したりといったりしながら、一人の映画監督として生きていくための道を模索していくことになるでしょう。

映画監督の勤務時間・休日・生活

決まった勤務時間や休日はない

映画監督の仕事は、決まった勤務時間や休日があるわけではありません。

製作中はその日の現場のスケジュールによっても働く時間が変わりますし、場合によっては早朝や深夜に仕事をすることもあります。

人気の映画監督になると、次から次へと仕事が舞い込み、長時間忙しく働いている人も多いです。

製作そのものの仕事以外に、取材対応やメディア出演といった仕事も入ります。

一方、あまり知名度が高くない映画監督は、映画の仕事だけでは食べていけない人もざらにいます。

駆け出しの時代などは、生活のために別のアルバイトをしながら過ごしている人も少なくありません。

映画製作とテレビドラマ制作の違い

映画はスクリーンで、テレビドラマはテレビでの視聴を前提に作られる

映画製作とテレビドラマ制作は、どちらも「映像」を専門に扱いますが、両者にはさまざまな違いがあります。

まず、映画は映画館の大きなスクリーンで見ることを前提に撮影されますが、テレビドラマは家庭のテレビで見ることを考えられています。

映画は大規模な爆破シーンや派手なアクションなどを取り入れやすく、テレビドラマよりも巨額の予算と長い時間をかけて、迫力あるシーンを撮影していくケースが多いです。

一方、テレビドラマは「連続もの」も多く、限られた予算やシーンを設定し、テンポよく撮影を進めるケースがしばしば見られます。

ただし、映画でも低予算のインディーズ映画やショートフィルムもありますし、テレビドラマでも大河ドラマのような大掛かりなものもあり、一概にはいえません。

そのほかにも、表現の方法や制限、スタッフの人数、作風など、さまざまな違いがあります。

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