公務員専門学校とは(読了時間:7分26秒)

民間への就職に比べて安定しているといわれることの多い公務員は、相変わらず就職先として根強い人気を誇っています。

このページでは、そんな公務員を目指す人が通っている公務員専門学校のさまざまな特徴について紹介していきます。

公務員専門学校とは

公務員専門学校では、公務員になるにあたって受験しなくてはならない「公務員試験」の合格を目指すための勉強をすることができます。

ひとくちに「公務員」といっても、その職種や仕事内容はさまざまです。

公務員は大きく「国家公務員」と「地方公務員」に分けることができ、国家公務員はおもに中央官庁や出先機関で、地方公務員は県庁や市役所などで働きます。

国家公務員になるには「国家公務員試験」に、地方公務員になるには「地方公務員試験」に合格しなくてはなりません。

実際の公務員試験はさらに細かな区分で実施されていますが、公務員専門学校では、こうした各種公務員試験に合格するための講義や模擬試験などを受けながら実力を高めていくことができます。

公務員専門学校は、全国に学校を持つ大手から、その地域に根差した中小規模の学校までたくさんあります。

そのなかには警察官や消防官などの公安系に強い学校や、心理福祉系など専門分野に強い学校など、学校によって多少違いが出ているようです。

公務員専門学校で勉強すること、授業科目

公務員専門学校には、目指す公務員の種類(職種)に応じた、さまざまなコースが置かれています。

公務員試験は試験区分によって出題内容や傾向が異なるため、公務員専門学校の各試験区分に対応したコースに進学することで、自分の進路の希望に合わせた勉強をすることができます。

おもな授業科目は社会科学(政治・経済・地理)や日本史、民法、憲法、文章理解、生物、空間把握、数的推理、判断推理など、公務員試験で出題される内容に沿うものとなっています。

過去の出題内容を分析した教材を使用し、講師のわかりやすい指導を受けながら、効率的に公務員試験の対策をしていくことができます。

また、面接試験対策も行われており、過去の面接試験の内容に基づき、模擬面接を何度も繰り返してコミュニケーションスキルを高めていきます。

これらのほか、民間企業への就職活動にも対応できる、一般教養やビジネスマナー、パソコンスキルなどの勉強もできるコースもあります。

公務員専門学校から目指せる職業・仕事

公務員専門学校から目指せる公務員の職種は多岐にわたります。

国家公務員であれば、まず官庁の幹部候補生となる国家公務員や、中央省庁や地方機関で国の業務を支える国家公務員一般職が挙げられます。

さらに、衆議院・参議院事務局職員、外務省専門職員、防衛省専門職員、裁判所職員、国会図書館職員、皇居護衛官、法務省専門職員、刑務官、入国警備官、財務専門官、国税専門官、食品衛生監視員、労働基準監督官、航空管制官などの多様な職種があります。

地方自治体で活躍する地方公務員のおもな職種としては、広く行政の仕事に携わる一般行政職(事務職)をはじめ、技術職、心理職、福祉職、警察官、消防官、資格免許職(管理栄養士・保育士など)があります。

公務員専門学校の学費、費用

公務員専門学校は全国的に見ても数が多く、学費は以下のような項目ごとに異なります。

・専門学校ごと
・コースごと
・受講スタイル(通学制・通信制)ごと
・修業年限(1年制・2年制)ごと
・課程(昼間部・夜間部)ごと

よく見られる「昼間部・通学制・2年制」の学校では、年間の学費は70万円~100万円程度がボリュームゾーンとなり、卒業までには150万円~200万円程度必要になることが多いようです。

入学金や授業料が含まれる学費のほか、教材費、模試検定料、健康診断費、校外研修費、学生保険料、卒業旅費などが別途必要になってきます。

また、一人暮らしをして通う場合には家賃や生活費が必要になりますし、公共交通機関を使う場合には学校への交通費もかかります。

公務員専門学校の就職先、就職率、卒業後

公務員専門学校で勉強を続けている多くの学生が、卒業後は希望通り公務員となって活躍しています。

公務員を大きく分けると、中央官庁に勤める「国家公務員」と地方自治体に勤める「地方公務員」の2種類があり、それぞれの関連する勤務先は以下のようなものが挙げられます。

国家公務員

中央省庁、裁判所、労働局、財務局、国税局、国会およびその周辺施設など

地方公務員

都道府県庁、市役所、区役所、町村役場、公立学校、警察署、消防署など

ただし、公務員試験は試験区分によっては難易度が高く、かなりの高倍率になるものもあります。

万が一、不合格になってしまった場合は、もう一年かけて再チャレンジする人もいますが、民間企業への就職に進路を変える人もいます。

公務員専門学校の入試、志望動機、面接

公務員専門学校では、「推薦入学」「AO入学」「一般入学」が行われることが一般的です。

入試では、書類審査や面接を中心とした選考が行われていますが、志望動機はエントリーシートや面接で必ずといっていいほど問われます。

ひとことで「公務員」といってもさまざまな職種や仕事があるため、将来は公務員としてどのような仕事に携わりたいのか、なぜその仕事がしたいのかを考え、その夢を実現するために専門学校で勉強したいという思いを言葉にまとめていくとよいでしょう。

また、公務員専門学校が全国にたくさんあるなかで、その学校を選んだ理由を明確にすることも大事です。

各学校の特色を調べて、自分が魅力に感じたことをまとめてみましょう。

公務員専門学校のオープンキャンパス

公務員専門学校は大手から中小規模のところまでたくさんあるため、学校選びに悩んでしまう人もいるようです。

そのようなときには、オープンキャンパスに参加してみるのもよいでしょう。

公務員専門学校のオープンキャンパスでは、その学校の授業の特色やカリキュラム、進路などについての説明を受けることができるほか、模擬授業を受けて講義の雰囲気を体感することもできます。

また、公務員のさまざまな仕事ない湯について話を聞くこともできるので、公務員に興味はあるけれど、どのような仕事があるのかよくわからない人や、どのようなコースに進むか迷っている人にもおすすめです。

夜間の公務員専門学校

公務員専門学校では、大手の学校を中心に「昼間部」だけでなく「夜間部」を置く学校が目立ちます。

夜間部では平日の夕方以降や週末に授業が行われるため、公務員を目指す大学生がダブルスクールで、あるいは社会人として働いている人が転職を目指して通うケースが多いようです。

夜間部は昼間部に比べて1日の授業時間が短く、密度の濃いカリキュラムで勉強することができたり、学費が昼間部よりもやや抑えられていることが特徴です。

また、夜間の公務員専門学校でも国家公務員や地方公務員の行政職、また警察官、消防官といった各公務員試験の合格を目指すことができますが、学校によってどの試験区分で多くの合格者を輩出しているかは異なるので、事前に確認しておくとよいでしょう。

社会人・大卒向けの公務員専門学校

公務員試験には年齢制限がありますが、年齢上限に達しておらず、それ以外の要件を満たしていれば、学歴や資格、現在のキャリアなどは関係なく受けられる試験も多くあります。

年齢制限は25歳くらいから35歳くらいまでとなっているものが多く、一定期間以上の社会人経験者がある人を対象とした試験も行われています。

そのため、一度は社会人として民間企業などへ就職したものの、公務員への転職を目指して公務員専門学校に通う人もいます。

社会人や大卒の人が公務員専門学校に通う場合には、「夜間部(コース)」や「週末(土日)コース」「通信コース」「民間経験者採用試験向けコース」などを選択するケースが多いようです。

通信コースでは専門学校オリジナルの教材(テキスト・DVD・オンラインなど)を利用して、自宅で好きな時間に学ぶことができます。

ただし、学校によって使用する教材や時間割、カリキュラムは異なるため、各学校の特色をよく確認したほうがよいでしょう。

1年制の公務員専門学校

多くの公務員専門学校が2年制となっていますが、なかには1年で合格を目指す1年制の課程もあります。

入学時期は、1年制の場合は4月であることが多く、同じ年の秋に行われる公務員試験に向けて学習するスケジュールが一般的です。

実質、専門学校に入学してからは5ヵ月程度の学習期間となりますが、短期集中型で学んでいくことが可能であり、入学前から特別講座を受けられるような学校もあります。

1年制は短期間で勉強ができることがメリットですが、受験予定の試験区分によって、2年制とのどちらが適しているかは変わってくるといえます。

たとえば、公務員初級程度試験の標準学習期間は半年程度となっており、警察官や消防士についても、3ヵ月程度集中して学習すれば、1次試験に合格することはさほど難しくないとされています。

これらの受験予定であれば、1年制でも十分に対策ができると思われますが、国家公務員や地方上級試験などは先に挙げたような試験よりも難易度が高く、2年制の過程でじっくりと学習するほうが望ましいという意見もあります。

高卒向けの公務員専門学校

公務員試験は応募要件として年齢が定められていますが、学歴に関しては問われない試験も多くあるため、高卒の人でも公務員になることは十分に可能です。

高卒の人が公務員を目指す場合、国家公務員一般職(高卒程度)や、各自治体で実施される地方初級試験、あるいは警察官、消防官などの試験を受験することが多いとされ、大手予備校を中心に、こうした試験を目指す人向けのコースも設置されています。

修業年限は2年制が基本となっており、日中に授業が行われる昼間部が一般的ですが、昼間にアルバイトなどをしながら学べる夜間部を置いている学校もあります。

高卒の人が公務員専門学校を選ぶ場合、まずはその学校にある各コースがどのような種類の公務員試験に対応しているのかを確認すると、自分に適したものを見つけやすいでしょう。

公務員専門学校では、合格を目指したい公務員試験に向けて、専門の講師の講義を受けながら的を絞った効率的な学習を行うことができます。

ひとくちに「公務員」といっても、さまざまな職種や試験区分があり、どれを目指すのかによって勉強すべき内容も少々変わってきます。

最適な学校選びのためにも、まずは公務員としてどのような仕事がしたいのかをよく考えてみてください。

職業カテゴリー