公務員のおすすめ通信講座・予備校を徹底比較・受けたほうがよいかについても解説
しかし、講座ごとにカリキュラム・学習スタイル・サポート体制・費用などが異なるため、自分に合う講座選びをするのは意外と大変です。
そこで本記事では、おすすめの公務員講座をピックアップし、各講座の特徴を比較できるようにわかりやすくまとめています。
公務員講座で学べること、失敗しない公務員講座の選び方、そのほか公務員講座を受ける前に知っておきたい情報も紹介しているので、ぜひ皆さんにとって最適な公務員講座選びの参考にしてください。
公務員講座とは
「公務員講座」とはいっても、いったいどのようなことを学ぶのか、まだあまりイメージがついていない人もいるでしょう。
ここではまず公務員講座で学べること・身につくことを簡単に紹介します。
公務員講座で学ぶこと
公務員講座のカリキュラムは予備校・通信講座の種類、また選択したコースによっても異なりますが、大きくは以下のような内容で構成されています。
- 1次試験対策(筆記試験:教養択一試験、専門択一試験、教養論文試験、専門記述試験など)
- 2次試験対策(人物試験、集団討論など)
- その他(進路カウンセリング、学習フォロー、ES添削、試験情報の提供など)
ひとことで「公務員試験」といっても、その種類は国家公務員総合職・一般職・専門職、地方上級、市役所職員、警察官・消防官、国立大学法人等職員など多岐にわたります。
試験種ごとに具体的な試験内容は異なるものの、大きくは、1次の「筆記試験」と2次の「人物試験(面接)」で構成されていることが特徴です。
各社が提供する公務員試験の主要コースでは、目指す試験種に合わせて2次試験までトータルで対策できるものが多くなっています。
このほか、公務員講座によっては「苦手科目・分野だけを対策したい」と考える人向けの単科講座も用意されています。
公務員講座を受講するメリット・魅力
メリットその1.試験のポイントを押さえて効率的に学習できる
公務員試験を受講する最大のメリットといえるのが、試験合格のために必要なポイントを押さえた効率的な学習ができることです。
試験を熟知したプロ講師が分析して作ったテキスト、難しい内容もわかりやすく学べる映像講義、スマホを活用できるオンライン学習システムなど、各社がさまざまな工夫を凝らした教材を提供しています。
初めて公務員試験の学習をする人は「何から手をつければいいかわからない」という不安を感じやすいものですが、誰でも安心してすぐに学習に取り組めるのが講座を受けるメリットです。
広範囲におよぶ公務員試験対策をまとめて行うことができるので、最短距離で合格を目指しやすいのも公務員講座の魅力といえるでしょう。
メリットその2.試験に役立つ情報を入手できる
ひとことで公務員試験といっても、その試験種はさまざまで、試験によって試験内容や受験スケジュール、対策方法などが異なります。
そのため、合格に近づくためには、自分の志望先に応じた情報を入手し、確実に対策することが重要なポイントになりますが、忙しい学生生活や勉強の合間に正確な情報を集めていくのは大変です。
しかし、公務員講座を受講すれば各試験に関する最新の試験情報が提供されるので、情報収集の手間が大きく省けます。
公務員講座の講師・スタッフは最新の公務員試験を熟知しているので、自分では集めにくい情報まで教えてもらえるメリットもあります。
メリットその3.論文・面接対策や学習サポートも受けられる
公務員試験では「知識の暗記」が必要となる科目が非常に多いことが特徴です。
しかし、すべての要素を丸暗記できる人は決して多くありませんし、公務員試験ではマークシート式の問題に加えて記述式の問題も出題されます。
論文のように「あなたの考えを述べなさい」といった出題では、きちんと対策をしておかないとスムーズに文章を書けない人がほとんどです。
また、書いた文章が客観的に見て伝わる内容になっているか、的外れなことを述べていないかなども、自分だけではなかなか把握できません。
こうした点を見越して、ほとんどの公務員講座では論文対策も含めたカリキュラムが提供されています。
論文課題については講師の添削を受け、理解が不足している点や苦手なポイントを的確に掴むことができます。
加えてカリキュラムの一部、あるいはオプションとして、講師に学習内容の不明点を質問したり、進路について相談ができる「カウンセリングサービス」を用意している講座もあります。
一人きりで長期間勉強していると、どうしても悩んだり不安になったりしてしまうこともあるでしょう。
困ったときにすぐ相談できる安心感が得られるのも、公務員講座を受ける大きなメリットといえます。
公務員講座は受けるべき?
公務員を目指すからといって、必ずしも公務員講座を受講しなくてはならないわけではありません。
ここでは、公務員講座の受講がとくに向いている人、あまり受けなくてもよいかもしれない人の特徴を紹介します。
公務員講座に向いている人
効率よく、無駄なく学習したい人
公務員講座の受講をおすすめするのは、公務員試験の頻出ポイントに沿って効率的に学習を進めていきたい人です。
公務員試験の出題範囲は膨大で、そのすべてを完璧に理解しようとすると、いくら時間があってもなかなか終わりません。
その点、公務員講座では、過去の試験内容を徹底的に分析して作られたわかりやすい教材や講義が用意されているので、ポイントを絞った効率的な学習が可能です。
自分でイチから参考書・問題集を探す必要もないため時間の節約になりますし、なにより「理解の手助けになる」という魅力が大きいです。
また、各講座が提示する目安の学習スケジュール沿って学習を進めれば、公務員試験本番に間に合う対策がひと通りできるようになっているので、スケジュール管理があまり得意でない人にも向いています。
第三者のアドバイスを受けながら学習したい人
もう1点、公務員講座の受講に向いている人の特徴は、第三者の客観的なアドバイスを受けながら学習を進めたいと考える人です。
公務員試験ではマークシート式の筆記試験だけでなく、記述型の試験や面接試験も行われます。
このような決まりきった正解がない試験は、独学だけで対策するのがとても難しく、どうしても後回しになってしまいがちです。
多くの公務員講座では、論文の添削・模擬面接などがカリキュラムに含まれているか、オプションで付けることができるので、講師のアドバイスをしっかりと取り入れることができます。
確実に合格に近づくために、論文や面接までトータルで効率よく対策したいと考えている人は公務員講座の受講がおすすめです。
公務員講座を受けなくてもいい人・受ける意味があまりない人
受講するだけで合格できると考えている人
公務員講座は、受講すれば必ず合格できると保証されているものではありません。
講座は、あくまでも「試験のポイントを押さえた教材を使って、効率よく学習する手助けとなるもの」と考えて、自分でコツコツと努力することが求められます。
公務員試験は人気があり、試験種によってはかなり倍率が高くなります。
なかには講座を受けただけで勉強した気分になってしまう人もいますが、自主学習が足りていなければ合格の可能性は下がってしまいます。
別の見方をすると、本当にしっかり勉強を継続すれば独学でも合格できるチャンスはあるので、独学に自信がある人なら必ずしも公務員講座を受ける必要はないでしょう。
とはいえ、公務員試験の試験範囲はとても広く、理解が難しい内容もあるので、少しでも不安があれば学習しやすい講座の受講を検討することをおすすめします。
費用をできるだけ抑えたい人
ただし、公務員講座の受講には安いものでも10万円前後、高額なものだと30万円以上の費用がかかります。
可能な限り費用を抑えて公務員を目指したいと考える人にとっては、講座は金銭的負担が大きく感じられてしまうでしょう。
とにかく費用重視で公務員試験合格を目指すとなると、やはり独学が最もその希望を叶えやすく、講座の受講はあまり適していないといえます。
失敗しない公務員講座の選び方
公務員講座は多くの資格予備校・スクールが提供していますが、それぞれ内容や特徴が異なるため「選び方が難しい」という声がよく聞こえてきます。
ここでは、自分にピッタリ合う公務員講座を選ぶための大事なポイントを紹介します。
学習スタイル
公務員講座の種類を大きく分けると「校舎に通学するタイプ」と「通信で学ぶタイプ」があります。
校舎に通学するタイプは、いわゆる昔ながらの塾や予備校のイメージで、講師の授業をリアルタイムで受講します(一部、校舎にて映像講義を見るスタイルの講座もあります)。
通信で学ぶタイプは、基本的にテキスト(参考書・問題集など)を用いた自宅学習となりますが、あわせて映像講義があったり、PC・スマホなどを用いたWeb学習スタイルの講座になっていたりと、講座ごとに特徴が異なります。
自分にとって快適なスタイルで学べる講座を選ぶことは、学習効率を高める大事なポイントです。
一般的に通学講座は通信講座よりも費用が高めに設定されているので、次の「費用」とあわせて検討してみましょう。
費用
公務員講座の受講料は、安いもので10万円以下、高額なものだと30~40万円を超えます。
とくに金銭的にあまり余裕がない中で過ごしている学生さんは、金額面がネックになることがあるでしょう。
高額な講座の多くは通学制の予備校講座となっていて、講師の指導をリアルタイムで受けられる、仲間が頑張っている姿を見てモチベーションを上げやすい、などのメリットがあります。
ただし、費用が比較的安めの通信講座でも、臨場感ある映像講義で学習できたり、講師に質問・相談ができるフォロー制度が付いていたりなど、一人で学ぶ不安を最大限取り除くための工夫がなされている講座もあります。
まずは各講座の特徴を詳しく調べてみましょう。
目指せる試験種
公務員試験の種類は多様で、試験ごとに出題範囲・難易度などが異なるため、合格に近づくためには志望先に合う対策を行うことが重要です。
各社の公務員講座では、一人ひとりの希望の進路に応じた対策ができるように「国家一般職・地方上級コース」「市役所コース」「警察官・消防官コース」など、複数のコースを提供しています。
コース名だけでは何の試験に対応しているのかはっきりわからないこともありますが、カリキュラム紹介をよく見ると「目指せる試験種」や「対応試験種」などが必ず公開されています。
パンフレットやホームページを見て、その点もあわせてチェックしましょう。
学習サポート(模擬面接・質問対応・カウンセリングなど)
各公務員講座のカリキュラムは「筆記試験をパスするために、いかにポイントを押さえて知識を習得していくか」を重点的にカバーする内容になっています。
それを実現するために、わかりやすいテキストが用意されていたり、講師の丁寧な解説が付いていたします。
ただ、講座によってはそれ以外の部分、たとえば二次試験の面接対策や論文の添削、エントリーシートの書き方、学習相談(カウンセリング)といった多様なサポートも付属します。
手厚いサポートが付く講座ほど費用は高めの傾向がありますが、比較的リーズナブルな通信講座でも、学習の不明点を講師に質問できたり、論文添削や模擬面接を受けられたりするものもあります。
自身がどこまでのサポートを求めたいのかをイメージして、講座を比較してくとよいでしょう。
公務員講座おすすめ10選! 費用も紹介
ここでは、有名な公務員講座の中から、とくにおすすめできる講座をピックアップし、その特徴や費用を紹介します。
クレアール
- パソコン・タブレット・スマホを使って学ぶ「Web通信型」スタイル
- 的を絞って効率よく合格を目指す「非常識学習法」
- 志望先に合わせて選べる豊富なコースラインナップ
- 学習アドバイスが受けられる担当講師付き
クレアール公務員講座の最大の特徴は「Web通信型」で、パソコン・スマホ・タブレットを活用して学習を進めます。
スキマ時間を活用しやすいので、時間・場所を問わずに学べるメリットがあります。
行政職、心理・福祉職、技術系、公安系、資格免許職、また大卒程度試験、高卒程度試験、社会人経験者採用試験など、幅広い試験種に対応するコースがあるのも特徴です。
面接対策や論作文添削、担任サポートも付いており、通信講座にも面倒見のよさを求めたい人にもおすすめできます。
・国家一般職(大卒程度)コース:245,000円
・地方上級スタンダードコース:270,000円
・社会人経験者スタンダードコース:170,000円
ユーキャン
- 10万円以下で学べるリーズナブルな価格設定
- 試験によく出るポイントを押さえた教材
- 経験豊富な講師に質問が可能
- 受講生専用の「デジタル学習サイト」も活用できる
ユーキャン公務員講座では「国家一般職・地方上級」「教養試験対策」「市役所」「警察官・消防官」の全4コースが提供されています。
最大の魅力といえるのが、約6万円~9万円(コースによって異なる)で学べるリーズナブルな価格設定です。
もちろん大手通信講座としての実績は十分で、頻出ポイントを押さえたわかりやすいテキストのほか、エントリーシート対策・暗記などに役立つ副教材も充実。
さらに添削課題が付いており、パソコンやスマホを併用しての学習も可能です。
1日3問まで経験豊富な講師に質問もできるので、費用はできるだけ抑えたいと考えている人におすすめです。
・国家一般職・地方上級コース:89,000円
・教養試験対策コース:54,000円
・市役所コース:59,000円
・警察官・消防官コース:59,000円
アガルート
- 歴史は浅いが難関資格合格者が増え注目度上昇中
- 国家総合職を含め多様な試験種に対応
- 実力派講師の「オンライン講義」が受けられる
- 内定者には「全額返金保証制度」あり
アガルート公務員講座は、2015年に開校したアガルートが提供する公務員試験の通信講座です。
大手予備校に比べて会社としての歴史は浅いものの、難関試験講座の合格者が年々増えており、注目度が高まっています。
国家一般職・専門職、地方上級、市役所、国立大学法人などを目指せるほか、一部の講座でしか提供されていない「国家公務員総合職」に対応している点が特徴です。
各科目のスペシャリスト講師が作成したオリジナルテキストに加え、わかりやすい映像講義も評判が高いです。
また、公務員として内定を得たうえで一部の条件を満たせば受講料が全額返金される「全額返金保証制度」が適用されるなど、他社にはないユニークな特典も目立ちます。
・国家総合職(法律区分)カリキュラム:327,800円
・地方上級・国家一般職 カリキュラム:217,800円
・市役所・国立大学法人 カリキュラム:118,800円
スタディング
- 大手の講座よりも圧倒的に低価格
- スマホを活用する学習スタイル
- 動画講義は1テーマ5分~10分程度で集中しやすい
- オンライン個別サポートあり
スタディング公務員講座は「スマホ学習」を軸としたスタイルの通信講座です。
スライドを活用した講義動画を見ながら学習を進め、毎回テキストを持ち歩く必要がなく、学習場所や時間も問いません。
1つの講義動画は5分~10分程度と短く設定されており、スキマ時間でも集中力を保ち、効率的に学習を進めやすいユニークな講座となっています。
リーズナブルな価格設定もスタディングの魅力で、大卒程度公務員試験を教養型試験で目指す人向けの「地方上級・市役所 教養合格コース[2024年合格目標]」は一括通常価格66,000円(税込)です。
論文対策や面接・ES対策も付属しているほか、担任講師によるオンライン個別サポートが付いたコースが提供されているので、個々のニーズに合わせた学習方法を選択可能です。
・地方上級・市役所 教養・専門合格コース[2024年合格目標]:132,000円
・【コーチング対応】 警察官・消防官 合格担任フルサポートコース[2023年合格目標]:143,000円
(※いずれも一括価格)
たのまな
- マルチデバイスで学習できる「Web通信」スタイル
- 頻出項目がコンパクトにまとまった教材を使用
- 講義資料や音声も自由にダウンロード可能
- 校舎での模擬面接あり
たのまな公務員講座は、頻出項目をまとめたテキストと、講義映像を使って学習を進めていく通信講座です。
「初級コース」と「上級コース」の2種類の講座展開となっており、前者は高卒で行政職を目指す人向け、後者は全国型タイプの県庁・政令市を第一志望とする人向けです。
在籍期間は1年間ですが、受講期間終了日の1カ月前に申告すれば無料で1年間の延長が可能です。
論文添削・回数無制限の個別面接指導まで受けることができるのは魅力ですが、対応試験種が限られている点には注意が必要でしょう。
・公務員上級講座:一括払い 244,400円
・公務員初級講座:一括払い 127,300円
資格の大原
- 大手公務員予備校として合格実績が豊富
- プロ講師が試験内容を分析して作ったオリジナルテキスト
- 模擬面接、集団討論の対策までカバー
- 常駐講師にいつでも質問可能
資格の大原は、公務員講座のほか多種多様な資格試験の講座を提供している大手予備校です。
「教室通学」「映像通学」「Web通信」など学習スタイルが多様で、大学1・2年生など早い時期から対策できる多様なコースが用意されています。
知名度が高く、実績重視の人は安心して受講できるでしょう。
また全国に校舎があるので通学したい人にはとくにおすすめですが、受講料は35万円~40万円程度に設定されているコースが多く、通信専門の講座に比べると割高です。
ただし、校舎では常駐講師にいつでも質問ができたり、個別カウンセリングが受けられたりするので、自主学習に不安がある人、とにかく手厚いサポートを受けながら合格を目指したい人には向いています。
・国家総合職(法律)合格コース:548,000円
・公務員合格コース:355,400円
・教養型市役所合格(春受験)コース:202,600円
・国税・財務専門官併願合格コース:365,600円
(※いずれも2024年度春受験合格目標)
LEC
- 担任講師による個別サポートあり
- 指導経験豊富な専任講師の指導が受けられる
- 30年以上の歴史で培ったノウハウを生かした教材
- 公開模試・面接対策なども充実
LECは、公務員講座以外にも多種多様な資格試験講座を提供する大手予備校です。
全国各地に校舎があり、公務員講座は講義をリアルタイムで受ける「通学講義」と、ライフスタイルに合わせてフレキシブルに学ぶ「通信講義」から選択することができます。
国家総合職・専門職にも対応し、コースラインナップが豊富です。
他校舎での振替受講がしやすかったり、自分に合う講師を選べる「講師フレックス制」が用意されていたりと、自分に適した学習の進め方ができるのも魅力です。
受講料は他講座と比較しても高めですが、知名度・実績が十分の講座を選びたい人、手厚いサポートを求めている人にはおすすめです。
・スーパースペシャルコース(地方上級・国家一般職):417,000円
・国家総合職(法律・教養区分)Standardコース:488,000円
・市役所教養コース(地方上級・国家一般職):215,000円
(※いずれも通学、2024年合格目標の場合)
伊藤塾
- インプット・アウトプットをバランスよく学習
- 難関の国家総合職試験でも高い合格実績
- 徹底した人物試験対策ができる「ゼミ」あり
- 費用は高めだが学習カウンセリングなどサポートも充実
伊藤塾の公務員講座は、合格のために徹底的にこだわって作られたカリキュラムと、質の高い講義内容に定評があります。
Web講義を中心に学習するスタイルで、学習国家総合職から一般職・地方上級まで広くカバーできる講座や、地方上級のみに対応するコース、教養型市役所コースなどが提供されています。
もともと伊藤塾は法律系資格試験に強く、公務員講座においても「難関」といわれる国家総合職試験で高い実績を誇っています。(※2022年の国家総合職試験では、受験者全体の内定率37.3%のところ伊藤塾では76.0%を達成)
ただし「2024年合格・内定目標 国家総合職(法律区分・教養区分)コース」の受講料は598,000 円(税込)と、国家総合職に対応する他の通信講座と比較しても高額です。
費用最重視の人にはあまり向いていないといえますが、初学者でも学びやすい教材内容、徹底した人物試験対策、そして個別の学習カウンセリングなどフォロー体制まで充実しています。
質の高い講義内容とサポートを求めたい人は、検討する価値があるでしょう。
・国家総合職(法律区分・教養区分)コース本科生(2024年目標):598,000円
・国家一般職+地方上級コース本科生(2024年目標):312,000円
・教養型市役所コース:170,800円
東京アカデミー
- 20年以上の歴史がある予備校
- 日本全国30カ所以上の校舎あり
- 通信講座では国家一般職・地方上級の行政職などに対応
- 改定を重ね続けているオリジナルテキストや副教材も充実
東京アカデミーは、20年以上の歴史があり、全国30カ所以上に校舎を展開する資格予備校です。
講師の生講義が受けられる「通学講座」を中心に、場所を問わずに学べる「オンライン型の通信講座」にも対応。
公務員講座については、各校舎で大卒程度・高卒程度それぞれに対応した講座が開講されており、通信講座では国家一般職・地方上級の行政職向けの学習が可能です。
教材は、試験内容を分析して毎年改定を重ねているオリジナルテキストや問題集を中心に、面接対策・時事問題対策ができる副教材も充実しています。
各コースには「SOSカード」が付いており、公務員試験対策全般に関することから仕事内容まで、受講中に出てきた疑問や不安を講師に聞くことが可能です。(※回数制限あり)
通信講座Aコース〈行政職 実践〉:87,000円
通信講座Bコース〈市町村(行政職 専門あり)〉:92,000円
EYE
- 少人数制ならではのアットホーム感が魅力
- フレキシブルな受講スタイルに対応
- 他の受講生とコミュニケーションがとれるイベントあり
- 担任には「LINE」を使って気軽に相談OK
EYEは「受講生第一主義」をモットーにした公務員試験予備校です。
東京本校・池袋本校・渋谷本校の3校舎があり、大手予備校とは異なるアットホーム感や、一人ひとりに寄り添うきめ細やかな対応を強みとしています。
コース展開も豊富で、国家一般職・地方上級・市役所などに幅広く対応した「シンプルコース」303,158円(税込)のほか、教養試験のみに対応するコース、個別授業付きのコースなどもあります。
生講義に加え、個別ブースでの受講、オンライン受講を自由に選ぶことができるので、多様なライフスタイルに対応しやすいのが魅力です。
・2024年合格目標シンプルコース:303,158円
・2024年合格目標教養シンプルコース:194,737円
公務員講座を項目別に比較!
ここでは主な公務員講座の特徴について項目別に比較します。
とくにご自身が重視したいポイントはよく比較して、後悔のない講座選びをしてください。
目指せる試験種
公務員講座は各社でコースラインナップが異なり、選んだコースによって目指せる試験の種類も変わってきます。
以下は、各社が提供中の公務員講座(コース)で目指すことができる試験種です。
会社名 | 対応試験種 |
---|---|
クレアール公務員 | 国家一般職、国家専門職、地方上級、市役所、国立大学法人、心理系・福祉系、技術系、公安職(警察官・消防官)など |
ユーキャン公務員 | 国家一般職、地方上級、市役所、技術系、公安職(警察官・消防官)など |
アガルート公務員 | 国家総合職、国家一般職、国家専門職、裁判所、地方上級市役所、国立大学法人など |
スタディング | 国家一般職、地方上級、市役所、東京都特別区、公安職(警察官・消防官)など |
たのまな | 地方上級、市役所、東京都Ⅰ種B、特別区Ⅰ種、行政職(高卒)など |
資格の大原 | 国家一般職、国税専門官、裁判所事務官、地方上級、市役所、技術系など |
LEC | 国家総合職、外務専門職、国家一般職、国家専門職、地方上級、市役所、公安職(警察官・消防官)など |
伊藤塾 | 国家総合職、国家一般職、地方上級、裁判所事務官など |
東京アカデミー | 国家一般職、国家専門職、地方上級、市役所、技術系、公安職(警察官・消防官)など |
EYE | 国家一般職地方上級、市役所、国税専門官、裁判所事務官、特別区、都庁、公安職(警察官・消防官)など |
目指す人が多い「国家一般職」「地方上級」「市役所」などはほぼすべての会社の講座がカバーしていますが、「国家総合職」や「国家専門職(国税専門官・労働基準監督官など)」については一部の講座しか対応していません。
- アガルート
- 伊藤塾
- LEC
また「クレアール」は国家専門職のほか、「技術系」「心理系・福祉系」など幅広い試験に対応していることが特徴です。
費用
公務員講座の受講料は、安いものでは10万円以下、高いものだと50万円を超えるものもあり、幅が大きいことが特徴です。
以下は、主な公務員講座の受講料を一覧にしたものです。
ただし、それぞれカバーする対応試験種は異なるので、参考程度にチェックしてください。
会社名 | 料金(税込) | コース・講座名 |
---|---|---|
クレアール公務員 | 245,000円 | 国家一般職(大卒程度)コース[秋・冬生] |
ユーキャン公務員 | 89,000円 | 国家一般職・地方上級コース |
アガルート公務員 | 272,800円 | 2023年合格目標 地方上級・国家一般職+専門職・裁判所カリキュラム |
スタディング | 132,000円 | 地方上級・市役所 教養・専門合格コース[2023年合格目標] |
たのまな | 244,400円 | 公務員上級講座 |
資格の大原 | 355,400円 | 2023年度春受験合格目標公務員合格コース |
LEC | 417,000円 | スーパースペシャルコース(地方上級・国家一般職) |
伊藤塾 | 312,000円 | 国家一般職+地方上級コース |
東京アカデミー | 87,000円 | Aコース〈行政職 実践〉 |
EYE | 292,632円 | シンプルコース(2023年合格目標) |
30万円を超える高めの講座は、ほとんどが予備校の通学制講座です。
通学制の講座は、校舎で対面講義を受講できる、他の受講生と一緒に学べるなどのメリットがあるので、リアルタイムで講師と顔を合わせながら学びたい人は検討してみるとよいでしょう。
なお、予備校によっては多様な学習スタイルに対応できるよう通信講座をあわせて提供していますが、その場合の受講料も通学講座と同じか、ほんの少し安い程度です。
できるだけ費用を抑えたい場合や、時間や場所にとらわれずに学習したい人は「通信特化型」の講座の中から選択するとよいでしょう。
ただ、通信講座でも受講料は10万円~30万円程度とやや幅があり、講座ごとにカリキュラムや教材・サポート内容などが異なるので、各社の特徴をよく確認してください。
教材(テキストなど)
公務員講座合格のためには、充実した教材が用意されているかどうかも見過ごせません。
とくに通信講座では教材を活用しての自主学習がメインになるため、自分にとって使いやすい・わかりやすい内容かどうかが重要です。
各社の教材の特徴は以下の通りです。
会社名 | 教材の特徴 |
---|---|
クレアール公務員 | Web通信学習(マルチデバイス対応)、重点項目に絞ったテキスト・問題集、問題集全問分の解説動画 |
ユーキャン公務員 | 科目別テキスト、各種副教材(論文書き方ノート・暗記BOOK・過去問題集など)、デジタル学習サイト |
アガルート公務員 | プロ講師作成のオリジナルテキスト(フルカラー)、デジタルブック、映像講義 |
スタディング | Webテキスト(冊子版は有料オプションあり)、スマート問題集、トレーニング問題集 |
たのまな | オリジナルテキスト、映像講義(マルチデバイス対応)、講義資料ダウンロード可 |
Webを活用して学習できる講座もあり、各社が工夫を凝らした教材を提供しています。
各講座のホームページやパンフレットではサンプルテキスト・講義動画が提供されているので、ぜひチェックしておきましょう。
面接対策・各種サポート内容
公務員試験は二次試験で人物試験(面接)が実施されます。
講座によって面接対策が含まれている場合・含まれていない場合があるので、事前にチェックしておきましょう。
また、学習中の不明点を講師に質問できる、進路に関してカウンセリングが受けられるなど、各講座のサポート体制もさまざまです。
以下は、各講座の主なサポート内容です。
会社名 | 面接対策・主なサポート内容 |
---|---|
クレアール公務員 | 担任サポートによる個別アドバイス、質問サポート、論作文添削、面接シート・ES添削、オンライン模擬面接 |
ユーキャン公務員 | 添削指導、質問制度、面接対策(Web動画配信)、指導サポート延長 |
アガルート公務員 | Web質問(無制限)、ES添削(無制限)、学習サポーター、質問制度、対面・オンライン模擬面接、定期カウンセリング(オプション) |
スタディング | オンライン個別学習相談、オンライン個別カウンセリング、ES添削(回数無制限)、面接講座、ホームルーム(試験情報セミナー配信) |
たのまな | 【上級講座】担任サポート、質問サポート、論文添削サポート、過去問フォーカスWeb解説講義(数的処理・経済原論)、Webテスト、面接シート添削サポート、Webホームルーム、面接対策 |
資格の大原 | 個別面接・プレゼン対策、クラスセミナー、受講生専用動画(試験情報 面接対策など) |
LEC | 担任講師制度(個別サポート)、科目質問対応、論文指導、ES添削、個別面接指導、ホームルーム |
伊藤塾 | 面接対策講座(面接カード作成支援・模擬面接)、時事対策講座、論文対策講座、カウンセリング(Web質問、講師・内定者カウンセリング、塾生サポーター) |
東京アカデミー | 模試、チャット機能での質問、対面の面接指導・練習(コースによる) |
EYE | 初回カウンセリング、個別相談、LINEでの質問、論文対策、面接対策、各種イベント(ホームルーム、現職公務員座談会など) |
サポートは手厚ければ手厚いほど魅力的に思えますが、至れり尽くせりの講座はどうしても受講料が高くなりがちです。
なかには「サポートは最低限でいいからとにかく費用を抑えたい」という人もいるでしょう。
費用とのバランスを見て、自身にとって必要な内容が含まれている講座を選ぶことが大切です。
合格実績
各公務員講座の受講者が実際にどれだけ公務員として内定を得ているのか、やはり合格率・合格実績も気になるところです。
以下は、合格実績を公表している主な公務員講座の実績(一部)です。
会社名 | 実績 |
---|---|
クレアール | 【2021年本試験 最終合格者実数309名】 国家総合職、国家一般職(大卒程度・高卒程度)、国税専門官、財務専門官、労働基準監督官、裁判所一般職(事務官)、裁判所総合職(家庭裁判所調査官補)、法務省専門職、刑務官、入国警備官、税務職員、海上自衛隊一般幹部候補生、国立大学法人、北海道、さいたま市、東京都、特別区、大阪府、福岡市、沖縄県、警視庁、東京消防庁、神奈川県警など |
スタディング | 国家総合職、国家一般職、国税専門官、東京都特別区、横浜市、さいたま市、仙台市、警視庁、北海道警、兵庫県警、東京消防庁、名古屋市(消防)など |
アガルート公務員 | 国家一般職(環境省、金融庁、東京地方検察庁、防衛省九州防衛局)、国家専門職(東京税関、長野労働局)、地方上級(都庁、岐阜県庁、香川県庁、兵庫県庁、新潟県庁、大阪市役所ほか)、国立大学法人など |
LEC | 国家総合職、国家一般職、労働基準監督官A、裁判所事務官総合職、法務省専門職員、東京都Ⅰ類A・B、財務専門官、警視庁警察官、静岡県警、家庭裁判所調査官補、特別区Ⅰ類、神奈川県、埼玉県など |
伊藤塾 | 国家総合職[教養区分]58名(2022年度)、国家一般職(経済産業省、総務省、厚生労働省、防衛省、東京地方検察庁、関東地方整備局、大阪労働局、大阪税関ほか)、労働基準監督官、国税専門官、財務専門官、東京都庁、東京特別区(23区)、神奈川県、千葉県、大阪府、福岡県、札幌市、広島市、熊本市、裁判所一般職、家庭裁判所調査官補、参議院法制局、国立大学法人など |
東京アカデミー | 全国最終合格者実数3,113名(2021年度) |
EYE | 【一次試験合格率89.4%、最終合格率70.6%(2022年度)】 国家一般職、国税専門官、埼玉県上級、特別区Ⅰ類、東京都Ⅰ類B、独立行政法人高齢障害求職者支援機構、栃木県、茨城県、さいたま市、横浜市、川崎市、警視庁警察官Ⅰ類、神奈川県警察官A、大阪府警察官A、独立行政法人日本学生支援機構、国立大学法人等職員など |
通信講座では、受講者の内定後のデータを細かく集めるのが難しいこともあって、実績を公表していないケースが多いです。
ただし合格実績が出ていなくても評判のよい講座はたくさんあるので、あくまでも参考程度に見ることをおすすめします。
なお、講座によってはパンフレット上に詳しい実績や合格者の声が記載されているので、気になる講座があれば資料を積極的に取り寄せてみてください。
公務員講座は通信講座と予備校(通学)どっちがおすすめ?
自宅学習が中心の通信講座と、通学型の予備校には、それぞれ異なる魅力・メリットがあります。
ここでは、それぞれの講座に向いている人の特徴を簡単に解説します。
通信講座がおすすめの人
通信講座がおすすめの人の特徴は、以下の通りです。
- 時間や場所にとらわれずに学びたい人
- マイペースにコツコツと学習するのが好きな人
- 受講費用をなるべく抑えたい人
通信講座の最大のメリットは、時間や場所を問わず、自由な環境とタイミングで学習を進めていくことができる点です。
日々の生活パターンが定まっていない人や、マイペースに学習するのが好きな人は、通信講座が向いています。
また、通信講座によっては紙のテキストだけでなく、配信型の「映像講義」やスマホやPCを使用する「Web学習システム」が用意されており、自分が苦手な箇所を繰り返しチェックできるなど、学習スタイルの自由度も高めです。
たいていの通信講座は通学制の予備校よりも安く設定されているので、費用をあまりかけたくない人にも通信講座が向いています。
予備校(通学)がおすすめの人
予備校がおすすめの人の特徴は、以下の通りです。
- 決められたスケジュールに沿って学習したい人
- 自宅などから通える距離に校舎がある人
- 自習室を使って学びたい人
通学制の予備校の公務員講座では、決められた学習スケジュールに沿って講義が行われます。
自分で予定を立てて計画的に学ぶのが苦手だったり、ある程度の強制力がある環境のほうが集中できるタイプの人は、少しお金がかかっても通学するほうが向いているでしょう。
また、多くの予備校には、受講生が自由に利用できる自習室が用意されています。
家ではだらけてしまう、誰かが見ている環境でないと勉強がはかどらない人は、予備校の利用を検討してみるとよさそうです。
ただし、自宅や大学などからムリなく通える範囲に校舎がないと継続的に通学するのが負担になってしまうので、その点は注意しましょう。
社会人におすすめの公務員講座
日中に仕事をしている人にとって、継続的に校舎へ通って学ぶのはとても大変です。
そのため、社会人が働きながら公務員試験合格を目指す場合には「通信講座」の利用がおすすめです。
「資格の大原」のような大手予備校でも、通学講座に加えて通信講座は提供されていますし、最近はコストパフォーマンスに優れた通信特化型講座の人気も高まっています。
たとえばオンライン学習ができる「アガルート」は、一つ一つの映像講義が「短時間集中型」となっているため、スキマ時間での学習がしやすく多忙な社会人に向いています。
徹底的にポイントを絞った効率的な学習スタイルを求める人には「クレアール」もおすすめです。
この2つの講座はどちらも回数無制限の模擬面接が付いており、面接対策までカバーできる安心感があります。
なお、クレアールは無料の資料請求をすると、講座パンフレットに加えて「社会人のための公務員転職ガイドブック」がもらえます。
公務員試験に役立つ情報がまとめられているので、社会人で公務員試験受験を検討している人は、ぜひチェックしてみてください。
公務員講座に関するよくある質問
いつから対策を始めればいい?勉強期間の目安は?
公務員試験に向けた勉強は、できるだけ早くスタートしたほうがよいといわれています。
4年制大学に通う学生の場合、一般的には多くの人が「4年生」のタイミングで本試験を受験することになります。
【国家公務員】
・総合職:5月下旬(※ただし、院卒者試験(法務区分)・大卒程度試験(教養区分)は秋に実施)
・一般職:6月中旬
・専門職:6月上旬
【地方公務員】
6月~9月頃(※民間経験者向けの試験は秋にも実施)
4年生の春から夏が公務員試験のメイン時期となるため、3年生になってからの対策でも間に合わせることは可能です。
ただし、合格に必要な勉強時間の目安は、地方公務員および国家一般職・専門職で800~1200時間程度、国家総合職では1200~1500時間程度といわれています。
1日に3時間の勉強を続ければ、1年間で1000時間を超える計算です。
公務員試験は出題範囲が広く、人によって理解度も異なるため、現実的にはもう少し余裕を持っておくに越したことはありません。
焦ることなく準備するために、大学生活に余力がある1年次・2年次から少しずつ学習を進める人もいます。
大学1年生・2年生向けの講座をもあるので、興味がある人はチェックしてみましょう。
公務員試験で高得点をとるメリットは?
公務員試験は、一次試験で「筆記試験」が、二次試験で「人物試験」が行われます。(※総合職試験では、二次試験の際に「政策論文試験」などもあり)
この両方の試験をパスすると「最終合格」となりますが、これは「内定」ではありません。
公務員試験の内定までのは特殊なしくみとなっており、最終合格すると、まずは成績上位者から順番に「採用候補者名簿」に掲載されます。
さらに国家公務員試験では、最終合格者を対象とした各府省の「官庁訪問」が実施され、その内容をもとに「内々定」が決定する流れとなっています。
国家公務員試験は優秀な受験者が多く受験するため、まず、できる限り高得点を目指しておくほうが最終合格者になれる可能性は高まります。
一方、地方公務員試験では官庁訪問は存在せず、ほとんどの場合で最終合格者になればそのまま採用されますが、成績上位者のほうが希望の配属先にいきやすくなるといわれています。
公務員試験は独学でも合格できる?
公務員試験は、独学で合格を目指す人も決して少なくありません。
独学で見事に合格を実現している人もいますが、他の資格試験と同様、決して簡単な道のりではないことを理解しておく必要があります。
公務員試験は試験種によって難易度が異なるものの、一般的には最低でも800時間、多くの人は1000~1200時間程度の勉強時間の確保が必要です。
また、最難関レベルの国家総合職を目指す場合には、最低でも1200~1500時間程度は必要といわれています。
1年前から勉強したとして、1日3~4時間程度を継続的に学習し続けるのはなかなか大変ですし、独学の場合は参考書・問題集の選定、試験情報の入手、学習スケジュールの計画なども自分で行わなくてはなりません。
結果的に、公務員講座を受ける人よりも多くの時間・手間がかかってしまい、なかなか勉強がはかどらないと悩む人もいるのが現実です。
公務員講座は、講座によって内容に多少の違いはあれど、合格に必要なカリキュラム・教材・受験情報が用意され、忙しい中でも効率的に学習を進めやすいことが最大の魅力です。
「独学メインで進めたい」と思っている人も、たとえばリーズナブルな通信講座を利用して費用を抑えつつ効果的に学ぶ、苦手科目のみ単科講座を受講するなどの方法を選択するのも一つの方法です。
公務員試験の勉強をしながら民間企業も目指せる?
将来の進路を考えたときに「公務員と民間、早くどちらかに決めなくては」と考える人もいるかもしれませんが、実は両者の併願はそこまで難しいわけではありません。
というのも、公務員試験の「教養試験」は、民間企業の就職試験でよく実施される「SPI試験」と内容が似ているのです。
具体的には、教養試験の「文章理解」はSPIの「言語分野」に、同じく「数的推理・判断推理」は「非言語分野」に近しい内容です。
つまり、教養試験対策をしておけば、民間の就活対策にもなるということです。
また、最近はSPIのみで受験可能な試験区分を設ける市役所も少しずつ増えているため、以前よりも公務員と民間を併願しやすくなっているといえます。
ただし、筆記試験の難易度でいえば民間よりも公務員試験のほうが高いことが多いため、併願を考える人は、まず公務員試験の学習を進めておくのがベターといわれています。
早めに公務員試験の対策をしておけば民間のSPI試験対策になりますし、民間向けの企業研究・面接対策にも余裕を持って取り組むことができ、公務員・民間ともに志望先の幅が広がります。
民間就職も見据えている人は、それに関連するサポート付きの講座を選ぶとよいでしょう。
たとえば「アガルート」の公務員講座では、カリキュラム受講生には「就活対策講座」が無料で付くため、より民間対策にも取り組みやすくなっています。
まとめ
この記事では、公務員講座の選び方やメリット、おすすめの公務員講座の特徴・費用などについて詳しく解説しました。
試験勉強は長期戦となりますが、独学ではつまづいてしまいそうな場面でも、プロの適切なアドバイスやサポートを受け、学習をスムーズに進めやすいのが公務員講座を受講するメリットです。
ただし、公務員講座は数多くの予備校・スクールが提供しており、費用やカリキュラム、学習スタイル、サポート体制などがそれぞれ異なります。
自身のライフスタイルや希望に合わせ、ムリなく学習しやすい講座を選ぶことが、モチベーションを高く保って公務員試験合格に近づくための大事なポイントです。
公務員講座によっては、詳細なカリキュラム・合格実績などはパンフレットのみに掲載しています。
まずはできるだけ多くの講座の資料を取り寄せて特徴を比較し、ご自身にピッタリ合う講座を選んでください。
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