ショコラティエの仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介

ショコラティエの仕事とは

ショコラティエとは洋菓子職人(通称パティシエ)の中でも、特に繊細な扱いが要求されるチョコレートを専門に扱う職人のことです。

チョコレートの食文化が根付いているベルギーやフランス地方では昔から知られる職業ですが、日本では大都市を中心に少しずつチョコレート専門店が増えてきた影響で、広く認知されるようになりました。

チョコレートは非常にデリケートな食べ物で、原料となるカカオの品質を見極めながら、最適な温度や時間で溶かしたり固めなければ、その豊かな風味を引き出すことはできません。

味だけではなく、見た目の美しさや独創性なども腕の見せどころです。

膨大な量の知識に基づいて実践を重ねた結果、高級品ともいわれる最高のチョコレートを生み出すことができます。

トリュフのような一粒タイプのチョコレートから、ケーキやバウムクーヘンのようなチョコレートを使った焼き菓子など、店舗によってさまざまな商品を作っているのが特徴です。

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ショコラティエの業務の内容

日々のチョコレート作り

ショコラティエの仕事は、毎日店頭に並べるチョコレート作りを行うことです。

レシピに沿ってチョコレートを刻んだり、溶かしたり、温度調節しながら作りますが、その日によって味が揺らがないようにコツコツと同じことをくりかえす能力も必要です。

風味や食感だけでなく、見た目の美しさも問われるため丁寧な作業が求められます。

店舗独自のチョコレートを作り出す

ほかにもその店独自のチョコレートを作り出すことは、ショコラティエにとって大切な仕事です。

定番の人気商品はもちろん、季節や流行に合わせた新作を生み出すことで、お客さまの心をつかみます。

新商品のプランを練ったり、チョコレートの配合を変えながら試作を重ねて最高の風味や食感を引き出す努力が欠かせません。

とくに女性が男性にチョコレートを贈る風習のある「バレンタインデー」に向けては、毎年日本中のショコラティエが知恵を絞って新作を生み出しています。

見た目の美しさにセンスを光らせる

ショコラティエはチョコレートを作るだけでなく、見た目の美しさにセンスを光らせることも大切な仕事です。

お客さまがチョコレートを購入するときに重視するのは、風味や食感だけでなく、見た目の美しさも含まれています。

大切な人へのギフトとしてチョコレートを買い求める人も多く、チョコレートの形や色、ラッピングセンスなども購入の大きな決め手なのです。

接客やレジ

ショコラティエは基本的に厨房の中でチョコレートを作るのが仕事ですが、店舗によっては接客やレジも兼任することもあるでしょう。

お客さまにとっても、製作者から新商品を教えてもらったり、それぞれのチョコレートの特色を聞けるため、ショコラティエ本人が接客に立つことには、大きな意味があるのです。

個人経営の小さな店舗では、店内の掃除や店内の張り紙や商品につけるポップなどの広報物のセク生、商品のギフトラッピングまで、すべてショコラティエが行うこともあります。

ショコラティエの役割

ショコラティエはチョコレートを熟している分、チョコレート菓子だけでなく、チョコレートを使ったスイーツ作りに欠かせない存在です。

合わせる食材によってチョコを選定し、ガナッシュやシュガーシロップの割合、風味、質感を見極め、デコレーションを施します。

また店舗ではチョコレートを作るだけでなく、来てくださるお客さまにファンになってもらうための接客をするなど、ほかのスタッフとの連携も必要です。

社会的な役割としては、全国の人が高級チョコレートを手に入れることができる仕組みづくりなど、工夫が求められます。

日本では戦後に洋菓子を食べる文化が少しずつ広がり始め、1980年代後半から東京都を中心にチョコレート専門店が登場しましたが、いまだに多くが東京や大阪などの大都市圏などにしかありません。

地方在住の人が高級チョコレートを手に入れるのは難しい現状がありましたが、最近はインターネットの通信販売を取り入れる店舗が増え、より多くの人が高級チョコレートを購入できるようになりました。

相乗効果でチョコレート人気が高まり、ショコラティエの活躍の場が増えることも期待されています。

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ショコラティエの勤務先の種類

ショコラティエの勤務先はチョコレート専門店、洋菓子店、パティスリー、レストラン、食品メーカーなどがあります。

ショコラティエとして多くの人がチョコレート専門店への就職を希望しますが、日本ではまだ専門店の数はそれほど多くありません。

そのためチョコレート専門店に就職するのは狭き門となっているのが現状で、就職したとしてもすぐに菓子づくりができるわけではなく、下準備や材料はこび、接客などをしながら修行をして、一人前を目指します。

一人前になってからコンクールなどで優秀な成績を取り、独立開業して自分の店を持ちたいと考えている人も多いです。

そのほか洋菓子全般を取り扱っている個人経営の洋菓子店やパティスリー、ホテル内にある菓子店、レストランにパティシエとして勤務する方法もあります。

洋菓子店でもチョコレートの製作や販売を手掛けている店舗が多いので、チョコレート菓子の経験を積むことが可能です。

また、企業の食品メーカーの商品開発を行う部門に就職する人もいます。

職人のようなショコラティエのイメージとは異なりますが、チョコレート菓子のアイディア出しから試作づくり、レシピを考案して商品化まで行うのが仕事です。

ショコラティエの仕事の流れ

ショコラティエの仕事は、店舗がオープンする前に商品を作らなければいけないため、朝が早いことが特徴です。

たとえば10:00開店の店舗であれば、8:00頃からチョコレートの製作をスタートし、商品をショーケースに並べて開店準備を行います。

接客がひと段落したタイミングで昼食休憩をとったら、店舗のクローズまで働きますが、店舗を閉めたあともすぐに帰れるわけではありません。

翌日の仕込みや厨房の後片付けを行うなどの作業を行いますが、時期によってはスタッフミーティングや新商品の試作をすることもあるので、夜遅くまで残業することもあります。

とくにクリスマスやバレンタインデーの直前は繁忙期で、予約がたくさん入っているときは注文数を作り上げるまで仕事を終えることはできず、夜を徹しチョコレートを作り上げることもあります。

ショコラティエと関連した職業

ショコラティエとパティシエの違い

パティシエは、フランス語で「菓子製造人」を意味し、ケーキやクッキーなどの洋菓子を専門に作る職人のことです。

ショコラティエは、パティシエの中でもチョコレートを専門に扱う職人のことなので、ショコラティエはパティシエに含まれます。

そのため洋菓子店やパティスリーで一緒に働くことが十分ありえる職業で、どちらも特別な学歴や資格はありません。

パティシエの仕事

ショコラティエと調理師の違い

調理師は、料理を作り仕事に携わる人全般のことを意味し、調理師の中でも日本料理を作る人は「板前」、西洋料理のコック長は「シェフ」などと呼ばれています。

カフェやレストランなどの飲食店、結婚式場、食品メーカー、ケータリングサービス、学校や企業、病院・福祉施設の調理場などさまざまな場所で活躍し、調理や食材の仕入れ、メニュー開発などが仕事です。

場合によっては調理師とショコラティエが同僚として、同じ職場で働くこともあるでしょう。

調理自体に資格はいりませんが、調理師免許があると調理の知識や技術を持つことを証明することができます。

調理師の仕事