シェフに必要な資格は? 調理師免許は必要?
シェフになるために資格は不要
シェフになるために必須とされる学歴や資格はありません。
レストランやホテルによっては「調理師資格」を求めたり、調理系の専門学校卒業者に限定して採用活動を行ったりすることがありますが、熱意さえあれば、資格・学歴不問で働ける場合も多いです。
そのため、早ければ中学卒業後に現場に飛び込み、名店を渡り歩きながら腕を磨き、一流のシェフへ成長して活躍する人もいます。
シェフは「技術」や「経験」がなにより重視される世界です。
いくら専門学校で学んで調理師免許をもっていても、現場でどれだけ知識・技術を発揮できるかで勝負が決まります。
実力主義の厳しい世界ではありますが、別の見方をすれば、誰でも挑戦できる門戸が広い職業といえます。
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調理師免許は取得しておくべき?
繰り返しになりますが、シェフやその前段階のコックとして働くにあたり、必須となる資格はありません。
調理師資格を持っていても現場での下積みが免除になるわけでもなく、最初から一人前扱いされることもありません。
しかし勤務先や職場内ポジションにより、調理師免許の取得の必要性は変わります。
たとえばレストランやホテルによっては、調理師免許を取得していることが、そもそもの応募・採用条件とされることもあります。
また、資格を昇格・昇給評価の基準とする職場もあり、取得していることで有利に働く場面もあります。
そのため、調理師免許は料理人の世界ではとっておいて損はないものです。
「プロの料理人として働きたい」「自分で将来はお店を持ちたい」と考えているのであれば、調理師免許は早めに取得しておいてもよいでしょう。
調理師免許は特別な学校に通わなくても、現場で働いて受験資格を得て、独学で取得することもできます。
シェフにおすすめの資格
調理師免許
「調理師免許」は国家資格で、取得した人のみ「調理師」を名乗ることができます。
調理師免許は一定の学歴と職歴があるうえで、試験に合格した者にだけに与えられます。
調理師学校を卒業している場合は、申請をするだけで調理師免許が得られます。
学校に通ってなくても、店で下積みをしている人は、就業経験が2年以上あれば受験資格を得られます。
調理師試験の合格率は60%~65%とされ、難易度は決して高いわけではないため、働きながら独学で取得する人も多いです。
独立は信頼がなければできないことですから、一から店を立ち上げるには武器となってくれるでしょう。
食品衛生責任者
「食品衛生責任者」は、独立・開業者には欠かすことのできない資格です。
食品の製造・加工・調理・販売を行う人や企業に必要となります。
この資格を取得するには、衛生法規や公衆衛生学といった指定の講習を受講し、修了する必要があります。
決して難しい資格ではありませんが、受講日程や管轄は地方によって異なるため、地元の役所や自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。
専門調理師・調理技能士
調理師資格よりも、さらに調理の高度な知識・経験が必要となる国家資格として「専門調理師・調理技能士」があります。
「調理技術技能評価試験」を受けて合格すると、「専門調理師・調理技能士」の両方の資格が同時に得られることから、事実上ひとつの資格として取り扱われます。
調理技術技能評価試験では、「日本料理」「西洋料理」「麺料理」「中国料理」「すし料理」「給食用特殊料理」の分野別で行われます。
実務経験のみの場合は8年以上、調理師養成施設で学んでいた人でも実務経験6年以上が受験資格として必要になり、調理師資格よりレベルは高めです。
合格率は実技70%前後、学科50%前後で、平均60%前後とされています。
料理人は一生自己研鑽に励む職業であるため、より高みを目指したり、自分のお店を持ちたいと考えたりする場合には、挑戦してみてもよいでしょう。