海外でシェフとして働くには

シェフが海外で働く魅力・メリット

 
フレンチやイタリアン、アメリカンなどの西洋料理のシェフとして海外で働く場合は、「腕を上げるために修業に行く」というニュアンスが強いです。

日本で活躍している一流のシェフのなかには、海外の三つ星や二つ星の有名レストランに務め、向こうで認められて帰国するケースがありますが、それはまさに料理人としての実力を上げるための修業そのものです。

日本文化を見直し、海外現地の文化的な刺激と合わさり、料理の新しいアイデアが沸いてくることもあります。

また、国によっては日本よりも経済的、職場環境的に恵まれた状態で働ける場合もあります。

西洋料理の本場で働いた経験は、日本に帰ってきてからも役に立つでしょう。

「フランスのミシュラン三ツ星〇〇で修業」という肩書きがあれば、就職や自分のお店を開くときに他との差別化になり、箔となります。

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シェフの海外修業の準備

語学力

海外修業に言葉はいらないという人もいますが、やはり渡航前に日常会話程度は身につけておくとスムーズです。

まれに海外のレストランのなかには日本人シェフを募集していて語学力不問とされる場合もあります。

資金を貯める

 
現地でレストランやホテルに採用されるまでの生活費、就労ビザや滞在許可証取得のための費用などが必要となります。

就職できれば現地で収入があるとはいえ、最初は何かとお金がかかるものです。

100万円を目安に、ある程度の資金は集めておいたほうが安心できます。

勤務先を探す

 
まずはとにかく渡航し、店に直談判して下働きから採用してもらったという人もいます。

また、日本のレストラン・ホテルに勤務し、そこで出会った先輩や上司に修業先を紹介してもらうケースも多いです。

高級店・一流店であるほど海外修業経験のある料理人やソムリエが集まりやすいため、そうした店舗でまずは経験を積み、修業先を探していくのもよいでしょう。

シェフの海外修業の方法

就労ビザを取得

海外で働くには「就労ビザ」が必要です。

シェフに学歴や資格は必要ないものの、就労ビザの取得において日本の調理師免許は重要な書類として扱われます。

海外で調理の仕事をするにあたり調理師免許は必要ありませんが、確実にビザを取得するには取得していたほうが無難です。

ワーキングホリデー利用

 
18~30歳程度までの人なら、ワーキングホリデー用ビザを取得し、日本と協定を結んでいる国に1~2年滞在しながらアルバイトする方法を使うことができます。

就労ビザより気軽にチャレンジできる方法として、人気です。

留学

 
学生ビザを取得し、「料理留学」といって渡航先で料理学校に通う方法もあります。

しかし現地の料理学校入学のためには高い語学力が必要になり、まず、語学学校に通わなければいけないケースも想定されます。

金銭的・時間的に余裕がなければきついため、現実的にはチャレンジする人は少ない方法です。

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料理人としての修業の心構え

ヨーロッパにおいて、日本人はアジア人種として差別を受けることが珍しくありません。

そんななか、西洋料理の本場で自分の腕を磨くには、周囲から認めてもらうための努力が必要です。

東の小さな国からやってきた、どんな素性の人間ともわからないアジア人がヨーロッパの人々に認めてもらうには、ひたすら努力するのみです。

日本ではシェフとしてそれなりの評価を得ていても、現地では「自分は一番下の立場」とプライドを捨てて一生懸命やることから修業は始まります。

勤務時間は同僚の誰よりも朝早く出勤し、掃除や皿洗いもやりながら、全員の賄いを作り、後片付けを済ませて誰よりも遅く帰る覚悟でいきましょう。

外国で誰にも頼れない寂しさや言葉の壁、食文化の違い、多様な国民性など料理以外にも高いハードルが待ち受けています。

しかし、そんな環境で得た経験は確実に自信を与えてくれ、料理人生の貴重な糧となるでしょう。

海外での勤務は、何物にもかえがたい素晴らしい宝物をもたらしてくれるはずです。