サッカー、Jリーグに関わる職業、仕事

「Jリーグ」で最も注目を集めるのは、プレーをする選手たちです。 しかし、選手たちが自分の力を十分に発揮し、ファンの注目を集められるのも、その周りで多くの人々が支えているからです。 Jリーグの試合を見に行くと、選手以外にもさまざまな職業の人々が働く姿を目にすることができます。 今回は、Jリーグをスムーズに運営し、サッカー人気を支えている、さまざまな仕事について紹介します。

サッカー選手

選手は、Jリーグが主催する試合に出場してプレーすることが一番の仕事です。チーム練習や自主練習でパフォーマンス力をアップさせ、チームの勝利に貢献します。

現在、J1〜J3まで52クラブがあり、選手は所属チームと契約しています。

チームの戦力構想から外れると契約を打ち切られますが、主力選手として活躍すると海外の有名クラブと契約できたり、日本代表メンバーに選ばれることもあります。

監督

監督は、チームから与えられた戦力を把握して方針や戦術を示し、練習や試合を行う時の責任者になります。

トップチームで監督をするには、日本サッカー協会の公認S級ライセンスが必要です。

また、サテライト(若手育成リーグ)の監督にはA級、ユースチームの監督にはB級ライセンスが必要です。

日本人の場合、下部組織の監督として実績を残した後、トップチームの監督に抜擢されるケースが多いです。

コーチ

コーチは、監督の方針に従って選手を指導するのが仕事です。チームの方針や戦術、技術、フィジカル面などで選手の現状に応じてアドバイスします。

また、監督と密に連絡をとり、チームを運営していきます。

トップチームには、通常、2〜3人のコーチとGKコーチ、フィジカルコーチがいます。

Jリーグのコーチになるには、日本サッカー協会が細かく規定する公認ライセンスが必要です。

トレーナー

トレーナーは、選手を身体面からサポートするのが仕事です。

身体を強くしたり、柔軟にしたり、持久力をつけるなど、サッカー選手に必要なトレーニングメニューを考えて指導します。

また、ケガの予防法を指導したり、試合や練習で負傷した時にはケアをします。

最近は向上心の強い選手ほどフィジカルトレーニングに高い関心をもっていますので、トレーナーの存在がますます重要になっています。

スポーツトレーナー」「アスレティックトレーナー」などといわれることもあります。

用具スタッフ

選手が試合や練習で使用するスパイクやボール、ユニフォーム、練習用具を管理するのが仕事です。

選手が試合に集中し、気持ちよくプレーするため、スパイクを磨いたり、ユニフォームを洗濯したり、ボールに空気を入れたり、練習用具を揃えたりします。

スパイクを磨く際にはその状態も細かく観察し、選手のこだわりに合わせて仕上げたり、メーカーに微調整を要望したりするのも大切な仕事です。

チームスタッフ

チームの運営に携わるスタッフは、その構成がチームによってかなり違っています。

基本的には、チームや試合のスケジュールに沿って準備や手配をしていくマネジメント部門と、チケットを売ったり、イベントを企画、実行したり、広告を集めたりプロモーション部門、宣伝やマスコミ対応を行う広報部門に分かれます。

採用方法はさまざまで、公募するチームもあれば、アルバイトから正社員に採用されたケースもあります。

通訳

外国人の監督やコーチ、選手の通訳がメインの仕事です。

現在はポルトガル語やスペイン語、英語、韓国語の通訳が、それぞれのチーム状況に応じて活躍しています。

とくに試合中は簡潔でわかりやすい通訳が必要なため、語学力とともにサッカーに関する知識も求められ、サッカー経験者が優遇されることが多いようです。

また、指導者や選手が日本での生活に慣れるまでは、プライベートでも通訳を頼まれることがあります。

審判

審判は、ルールに従って試合をスムーズに進め、終了させるのが仕事です。

Jリーグの試合は主審と副審、第4の審判と4人体制で行われており、審判員は日本サッカー協会公認の1級審判の中から選ばれています。

少数のプロフェッショナルレフリーは年俸制ですが、ほとんどの審判には1試合ごとに報酬が支給されます。

J1の主審でも1試合12万円と少額のため、本業を持ちながら審判をしている人が多いです。

Jリーグスタッフ

Jリーグを主催するのは、公益社団法人「日本プロサッカーリーグ」です。リーグや天皇杯などの運営の他、選手のキャリア支援や幅広いスポーツ振興を行っています。

リーグ運営やマーケッティング、営業、パートナー企業や団体との交渉などが主な仕事ですが、公募はあまり行われていません。

かつて公募があった時の条件としては「大卒以上」、「社会人として勤務経験3年以上」となっていました。

グラウンドキーパー

グラウンドキーパーは、選手が最高のパフォーマンスを発揮できるようにグラウンド状態を良好に保つことが仕事です。

サッカーの場合はスタジアムの職員であることが多く、芝生の管理がメインの仕事になります。

季節や天候によって芝の状態が変化しますし、芝の状態によってプレーにも影響が出ます。

天候の長期予報はもちろん、指導者や選手たちの要望も聞きながら芝生を管理しています。

スポーツカメラマン

スポーツカメラマンは、Jリーグの試合や練習時にプレー写真を撮影するのが主な仕事です。

プレーの動きが速いので、次のプレーを予測する力と一瞬のシャッターチェンスを逃がさない集中力が必要です。

シーズン中は、重い機材を担いで全国の試合会場を飛び回ります。

新聞社や雑誌社に所属する「社員カメラマン」と「フリーランス」に分かれ、フリーランスは雑誌社や写真エージェントからの依頼で仕事をします。

スポーツライター

スポーツライターは、Jリーグの試合や練習を取材して記事を書くのが仕事です。

担当するクラブを中心に取材しますが、クラブ数が多いため掛け持ちすることもあります。

シーズン中はチームと共に全国各地の試合会場を訪れますし、普段の行動も担当チームのスケジュールに合わせます。

中学生でも分かりやすい記事が書ける文章力と、選手や指導者たちともスムーズに接するためのコミュニケーション能力が必要です。

鍼灸師

鍼灸師は、鍼師、または灸師のことで、鍼や灸を用いて身体に現れる諸症状を改善するのが仕事です。

サッカーは身体への負担が大きく、多くの選手は慢性的な疲れや痛みを抱えています。

その症状を緩和するため、鍼灸院で治療を受けている選手は少なくありません。

口コミによって多くの選手が通う治療院もあります。鍼師、灸師ともに国家資格で、鍼灸院で働いている人が多いです。

理学療法士

理学療法士とは、医者の指示のもとで治療体操や電気刺激、マッサージなどを用いてリハビリを行い、運動能力の回復を援助する仕事です。

サッカー選手は、足の骨折やヒザのじん帯損傷など下半身に重傷を負うことが少なくありません。

機能が完全に回復しなければ、選手生命にも関わるために重要な存在です。

理学療法士になるには国家資格が必要で、勤務先としては病院やリハビリセンターなどがあります。

アスレティックトレーナー

アスレティックトレーナーは、常に選手のそばにいて、負傷した時にケアをしたり、ケガの予防を行うのが仕事です。

試合や練習中に負傷すれば、ケガの程度を判定して応急措置をしたり、選手への対応を判断します。

重傷の場合には復帰までの手順を示し、リハビリにも付き合います。選手の日々の体調管理や必要に応じたテーピングも重要な仕事です。

国家資格はありませんが、多くは民間の認定資格を取得しています。

シーズン中は毎週のように試合が行われるJリーグは、ピッチで戦う選手からファンサービスの企画、運営を行うチームスタッフまで、さまざまな職業によって成り立っていることがわかります。 サッカー経験や資格の必要な仕事もあれば、サッカーが大好きという情熱が最も求められる仕事もあります。 どのような形で関わることができるのか考えてみるのもよいでしょう。