予備校講師の仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介
予備校講師の仕事とは
予備校講師の仕事内容は、予備校で自分の担当する科目の授業を行うことです。
教師のように生徒に生活指導を行うことはなく、勉強を教えることに特化していることが特徴です。
人気がある予備校講師は担当コマ数も多く、他校からオファーを受けて授業をすることもあります。
しかし、そうでない場合はなかなかコマ数をもらえず、複数の予備校の兼任、あるいはアルバイトをして生計を立てている人も少なくありません。
給料は担当コマ数によって決まるため、実力主義の厳しい世界といえるでしょう。
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予備校講師の業務の内容
予備校の授業スタイルはさまざまで、各学校が特色を打ち出し他の予備校と差別化をはかっています。
一斉授業のみの予備校もあれば、マンツーマンでの個別指導に特化しているところなど、授業スタイルによって教え方は異なります。
複数のスタイルを採用している予備校では、臨機応変に対応しなくてはなりません。
また、インターネットを活用したオンライン授業やDVDを利用した授業を展開している予備校も増えてきています。
なかには、生徒と向き合う授業が一切なく、オンライン上での授業のみというところもあり、この場合、予備校講師は科目の単元ごとの授業を行い撮影するのが主な仕事です。
予備校講師の役割
予備校講師は担当する科目のスペシャリストとして、よりわかりやすい授業をすることが求められます。
生徒が予備校を利用する最大の目的は、志望校や試験に合格することです。
そのため、生徒が少しでも学習内容を理解し、1点でもよい点数をとれるようにサポートするのが一番の役割です。
もちろん、生徒から相談があれば個別に進路相談に応じたり、勉強の仕方を教えたりもします。
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予備校講師の勤務先の種類
予備校講師の勤務先はもちろん予備校がメインです。
特定の予備校の正社員として働いている講師もいますし、非常勤として複数の予備校を兼任している講師もいます。
予備校の講師だけでは生計がたてられず、個別指導塾や家庭教師などと兼業している講師も少なくありません。
また、人気予備校講師は高校や大学、県外の予備校などで出張授業を行うことも多くあります。
予備校講師の仕事の流れ
予備校講師の仕事の流れは、予備校によって大きく異なります。
教師の一般的な勤務時間は授業のある朝9時から18時ごろですが、予備校の場合は学校が終わった後に予備校に通う人も多いため、夕方から夜間にかけて勤務することが大半です。
出勤すると授業を行うだけでなく、チューターとよばれる生徒と講師との橋渡し役との相談、出欠確認や教材研究、質問の受付などさまざまな仕事があります。
また、予備校ごとにスケジュールは変動し、土日も勤務するところもありますし、夏季講習や受験前講習などでは早朝から夜遅くまで授業を行うところもあります。
自習室を設けている予備校では、予備校を開けている深夜まで勤務することもあります。
予備校講師と関連した職業
教える対象の違い
塾では基本的に小学生~中学生を指導します。
学校の授業やテストのサポートなどの学力アップ、進学塾の場合は有名中学の「お受験」対策などが主な指導内容です。
それに対して、予備校は大学受験に特化し高校生・浪人生を対象に指導します。
また、社会人を対象にした、国家試験の専門予備校もあります。
教える人数の違い
塾は比較的少人数のクラスで授業を行うことが多いですが、予備校は大人数制での授業が基本スタイルです。
よって、生徒一人ひとりに対する指導の「濃さ」も異なります。
塾では進路指導や補習を含めて個々に密着した指導を行いますが、予備校は学習内容を教えることに特化しています。
個別指導に力を入れている予備校や通信型の授業を行う塾もあり一概にはいえませんが、基本的には塾の方がより生徒と密に接する機関だといえるでしょう。
指導内容の違い
予備校と塾のスタイルが違う分、それぞれの講師が指導する内容も異なります。
予備校講師は、担当科目に精通したエキスパートです。
基本的には一つの科目を専門に、解き方や入試傾向に至るまで把握し、勉強の仕方をわかりやすく教えるため、深い知識が求められ特定の科目に情熱を注げる人に適した職業です。
一方、塾講師は複数の科目を担当することが多く、1科目のみを教える塾講師はほとんどいません。
科目ごとに専任の講師がつく塾もありますが、複数科目を指導できる優秀な人材は、採用でも優遇される傾向にあります。
担当できる科目が増えるほどコマ数も増え、生徒との信頼関係も築きやすくなるため、できるだけオールマイティーに対応できることが塾講師の強みになるでしょう。
待遇の違い
予備校講師と塾講師は待遇面にも違いがあります。
予備校講師は正社員の枠が少なく、年間契約の非常勤講師が大半です。
一方、塾講師は正社員が多く、福利厚生も充実しています。
キャリアに応じて給与も上がっていくため、勤続年数が長い塾講師の方が平均年収は高くなる傾向にあります。
生涯の仕事と考えるのであれば塾講師は安定感がありますが、役職に就いて経営に携わるようになると、授業以外の業務がメインになることも珍しくありません。
勉強を教えることに専念したい人は、予備校講師として特定科目のプロフェッショナルをめざす方が適しているでしょう。
また予備校でも塾でも、非常勤講師の場合は一般的に基本報酬×担当コマ数が給与になります。
予備校講師は人気が出ないとある程度のコマ数を確保できないのに対し、塾講師は塾側から生徒を割り当てられるため予備校勤務に比べると安定感があります。
実力があれば予備校講師の方が活躍の幅は広がりますし、塾講師は堅実に働くことができるため、それぞれにメリットがあるといえるでしょう。