予備校講師の1日のスケジュール・勤務時間や休日についても解説

予備校講師の業務スケジュール

90分×3コマが基本

予備校講師の業務スケジュールは、勤務先の予備校の開校時間や担当コマ数、勤務形態によって異なります。

平均的には90分×3コマ程度の授業を担当することが多く、実力に応じて担当コマ数が増えていきます。

一般的な授業時間は朝9時~夜18時頃ですが、高校生が多く訪れる夕方以降に授業を集中させている予備校や、社会人を対象にした夜間専門の予備校などもあり、勤務時間帯はまちまちです。

実力勝負の世界

常勤・非常勤ともに予備校講師はハードスケジュールです。

なおかつ実力主義の世界なので、根を詰めて働いても結果が出せなければ契約更新は難しいのが現状です。

非常にシビアではありますが、生徒の人生をサポートするという大きな役目を負う以上、覚悟を決めて飛び込む必要があるでしょう。

非常勤講師の場合

非常勤の講師は、基本的には担当する授業に合わせて出勤・退勤ができます。

しかし、予備校によっては授業後のテストや個別指導にも対応しなければいけないこともあります。

空き時間が発生した場合は次の授業の準備にあてるのが一般的ですが、他校の授業や家庭教師のアルバイトなどをうまく挟み、空き時間を有効活用する非常勤講師も少なくありません。

移動時間もかかるため、兼任あるいは副業をする場合はタイムスケジュールの管理が必須です。

また、人気のある予備校講師は高校や大学、県外の予備校などで出張授業を行うこともあり、より多忙な毎日を送ることになります。

常勤講師の場合

常勤の場合は、1日を通して勤務先の校舎で授業を行うことがほとんどです。

また、常勤講師は模試の問題作成や教材開発、校外での広報活動など授業以外の業務に携わることもあり、授業の合間を利用して、これらの業務に対応していきます。

さらに常勤の場合は持ち回りで自習室を担当し、生徒の指導にあたることもあります。

深夜まで自習室を開放している予備校もあるため、日付が変わってから帰宅する日も珍しくありません。

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非常勤講師の1日

10:00 出勤
1校目の予備校に出勤し、チューターとの打ち合わせや授業の準備を行います。
10:45 1コマ目の授業
12:15まで90分の授業を行います。
12:30 退勤
1校目での授業はこれで終わりです。
退勤し、休憩をとりつつ次の予備校に移動します。
13:30 出勤
2校目の予備校に出勤します。
授業まで時間があるので、準備や教材研究、事務処理などを行います。
15:30 2コマ目の授業
17:00まで90分の授業を行います。
17:15 3コマ目の授業
18:45まで90分の授業を行います。
19:00 個別対応
生徒からの質問や学習相談に応えます。
20:00 退勤

常勤講師の1日

8:00 出勤
生徒が来るのは夕方からが多いため、授業の準備や事務処理などを午前中のうちに行います。
10:45 オンライン授業の撮影
インターネット上で配信するオンライン授業の撮影です。

予備校で生徒を前にするのと同様に行い、後日ホームページで配信します。

12:30 休憩
13:50 1コマ目の授業
15:20まで授業を行います。
15:30 2コマ目の授業
17:00まで授業を行います。
17:30 講師室で待機・雑務
講師室で生徒からの質問に個別に対応したり、雑務をしたりします。
19:00 退勤
夜間帯の授業が入っていない日は早めに退勤します。

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予備校講師の勤務時間・休日

予備校講師の勤務時間

非常勤の予備校講師の勤務時間

授業によって勤務時間が変わる

非常勤で複数の予備校を兼任している予備校講師の場合、勤務時間は人によって異なります。

9時〜18時ごろを授業時間としている予備校が多いですが、中には高校生が通いやすい夜間22時ごろまで授業をしている予備校もあります。

自分の担当する授業の時間帯や、スケジュールの組み方次第で勤務時間が決まります。

非常勤の場合は、1日中特定の予備校にいるというよりは、自分の担当する授業に合わせて出勤・退勤することが多いです。

授業後に生徒から個別で質問や相談を受けることもありますが、基本的には残業は少ないと考えていいでしょう。

掛け持ちで多忙な日々

非常勤の講師は複数の予備校を掛け持ちしていることが多く、勤務時間は長くなりがちです。

とくに新人のうちは1つの予備校だけでの勤務では給与が安定しないという背景もあり、午前と午後それぞれ別々の予備校で授業をする講師も多くいます。

自分の授業時間以外は原則自由ではありますが、兼任する予備校が増えるほど勤務時間も長くなりますし、移動時間もプラスされます。

授業の準備にも時間を割かなくてはいけないため、スケジュールをうまく調整する必要があるでしょう。

常勤の予備校講師の勤務時間

特定の予備校と雇用契約を結び、常勤の予備校講師として働く場合は、基本的には予備校の開校時間がそのまま勤務時間になります。

常勤の講師は、朝から夜まで一日中授業が詰まっていることも珍しくありません。

授業がない時間帯は講師室で次の授業の準備や受験対策の問題集などを作成することが多く、生徒からの個別の質問に対応することもあります。

また、当番制で自習室を担当することもあり、中には深夜まで自習室を開放している予備校もあるため、帰宅時間は必然的に遅くなります。

予備校講師の休日

講師の年間休日数は100~110日程度と定めている予備校が多く、他業種と比べるとやや少なめです。

この理由として考えられるのが、夏期講習や冬期講習の存在です。

予備校では、生徒が集まりやすい長期休暇の時期に集中講座を設けるため、夏休み、冬休みシーズンは予備校講師にとっては繁忙期になります。

予備校によっては、受験に合わせて年末年始にも授業を行うところも多く、予備校講師は一般的な長期休暇とは少しずれた時期に連休を取ることが多いようです。

また、複数の予備校を兼任している非常勤講師は、スケジュールが複雑になるためまとまった休日を取りづらくなります。

土日に授業を行っている予備校も多いため、予備校講師は平日に休みを取ることが多いようです。

予備校講師の残業時間

予備校講師の仕事には授業の予習や教材研究等が不可欠ですが、これは勤務時間内にできることは少なく、終業後の深夜あるいは始業前に行うのが大半です。

ときには自宅に持ち帰り仕事をすることもあり、時間が十分にあるとはいえない状況です。

また、会議や研修は授業に左右されない勤務時間外に行われることも少なくなく、実質的な労働時間は長くなってしまいます。

予備校講師は忙しい? 激務?

残業の常態化

学校や塾なども含めた教育に関わる業界では、残業や持ち帰りの仕事が常態化しています。

生徒への対応は勤務時間外や定時だからといって断るわけにはいきません。

しかしこうした仕事が日常化している結果として、残業が慢性化し、講師の善意によるサービス残業とみなされています。

残業の定義が曖昧で、残業に対する対策がなされていないのは、教育業界全体における問題といえるでしょう。

授業以外の仕事

正社員として働いたり、勤続年数を重ねたりすると、経営の仕事も任されはじめます。

生徒を募集するための営業活動や、説明会への参加、生徒集めのための特別対策講座など、授業以外の仕事も多くあります。

そのほか、生徒の成績チェックや出席の確認などの雑務もこなさなくてはならないため、雑務で多忙になり授業に集中できないという講師も多いです。

予備校講師の休日の過ごし方

予備校講師は平日に休みを取ることが多いため、なかなか家族や友人と休みを合わせづらいと悩む人が多くいます。

休日でも生徒や保護者との面談があったり、研修や勉強会などがあったりすると出勤せざるを得ないことも多く、プライベートを充実させるのは難しいのが現状です。