生活相談員とケアマネの違いとは?
生活相談員とケアマネジャーの仕事内容の違い
生活相談員とケアマネの仕事内容の大きな違いは、介護サービス利用者の具体的な介護計画「ケアプラン」を作成するかどうかです。
生活相談員とケアマネジャーは、どちらも利用者やその家族からの相談にのりますが、ケアマネジャーの場合は、ケアプランを作成することがメイン業務です。
ケアマネジャーの資格を持っていなければ、ケアプランを作成することはできません。
一方、生活相談員は利用者からの相談業務がメインです。
一般的な仕事の流れとしては、入居の手続きや心配事の相談を生活相談員が受け、その悩み、課題を汲み取ってケアマネジャーがケアプランを作成します。
生活相談員が在籍しない居宅介護支援事業所では、ケアマネジャーが相談業務をあわせて行うことがあります。
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生活相談員とケアマネジャーのなる方法・資格の違い
生活相談員には、そのものの資格は存在していません。
ただ、特別養護老人ホームやデイサービス、ショートステイ、障害者施設などの施設では、「社会福祉士」「精神保健福祉士」「社会福祉主事任用資格」などの資格をもつ人が生活相談員として採用されるのが通例です。
一方、ケアマネジャーになるためには、「ケアマネジャー(介護支援専門員)」の資格を取得する必要があります。
ケアマネジャーの資格を取得する方法はいくつかあります。
一般的には身体介助、生活援助などの介護業務経験を5年以上積んでケアマネジャー試験の受験資格を満たし、取得する人が多いです。
したがって、まずは、病院などの医療機関、介護施設や訪問介護ステーションなどで現場経験を積むことが、ケアマネジャーへの第一歩となります。
経験を積む職場も、将来施設のケアマネジャーになりたいのか、居宅介護支援事業所で在宅で暮らす方を支えるケアマネジャーになりたいのかでも変わってきます。
どんなケアマネジャーになりたいのかを定め、その目標に合わせた職場選びをしていくことが大切です。
生活相談員とケアマネジャーの資格・必要なスキルの違い
生活相談員になるために必要とされる一般的な資格として、「社会福祉士」「精神保健福祉士」「社会福祉主事任用資格」の3つがあります。
「社会福祉士」の難易度は、さまざまある国家資格のなかで難易度は普通とされ、過去10年の合格率は30%前後となっています。
「精神保健福祉士」の難易度はやや易しめで、例年、合格率は60%前後です。
精神保健福祉士の試験は、社会福祉士の試験と比べて出題範囲が狭く、精神面の専門的な領域が多いことから合格率が高くなっているようです。
一方、「社会福祉主事任用資格」は民間資格であり、試験はありません。
大学などで社会福祉に関する3科目を履修して卒業する、あるいは指定養成期間で1500時間の研修を修了することで取得できます。
一方、「ケアマネジャー」の資格を取るためには、5年以上の実務経験が必須となり、合格率も15%前後の難関資格のひとつです。
ケアマネジャーは保険制度も理解していなければならず、試験範囲が広いことから、合格率が低めになっています。
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生活相談員とケアマネジャーの学校・学費の違い
生活相談員になる一般的な方法は、「社会福祉士」「精神保健福祉士」の資格取得を目指して社会福祉系の4年制大学を卒業することです。
社会福祉系の4年制大学の学費は、1年間の授業料平均額が77万円前後とされており、入学金や施設費を含めると初年度は130万円前後かかります。
4年間で約400万円前後の学費が必要になるでしょう。
一方、ケアマネジャーは大学などに進学しなくとも、5年以上の実務経験があれば受験資格を取得できるため、学費をかけずとも取得することが可能です。
ただし、合格率が低い資格のため、テキストを購入して学ぶなどの独学以外に、一時的に専門学校が開催する講座に通ったり、通信講座で知識を深めたりする人が多いようです。
そのため、通信講座で平均約5万円前後、通学で受講するものであれば約20万円程度、学費がかかると考えられています。
生活相談員とケアマネジャーの給料・待遇の違い
生活相談員の平均年収は384万円前後で、月給で考えると約24万円と言われています。
ただし、経験を積む、施設長になるなどキャリアアップをすることで、平均給与以上の金額を得ている人もいます。
一方、ケアマネジャーの平均年収は約394万円前後、平均月給は約28万円です。
経験の有無により幅はありますが、生活相談員よりも若干、年収や月給は高くなる傾向があります。
ケアマネジャーも生活相談員同様、施設長などの管理職にチャレンジすることで収入を上げることも可能です。
また、中期的な目標として、「主任介護支援専門員」の資格を取り、年収や月給などの待遇アップを目指す人もいます。
主任介護支援専門員は、ケアマネジャーのまとめ役的存在になる専門職のことで、新人ケアマネジャーの指導・ 育成・相談に始まり、地域課題の発見や解決などの業務を担っています。
生活相談員とケアマネジャーはどっちがおすすめ?
生活相談員は、サービス利用者の課題に寄り添うために、相手が抱える本当の困りごとを対話によってしっかり引き出します。
そのため、人とコミュニケーションを取ることが好きで、困っている人の悩みを解決したい、人の役に立ちたいという気持ちがある人に向いている職業です。
一方、ケアマネジャーはケアプランを作成することがおもな業務となるため、利用者の疾患、障害、状態に合わせたプラン作成のために、医療従事者や介護職員との連携が重視されます。
誤ったケアプランを作成すると、利用者の身体機能改善が見込まれないため、専門職員と話し、正しいアセスメントをしながらプランを作成しなくてはなりません。
そのため、介護業界のなかで多職種と関わりながら物事を広い視点で見ていきたい人には、ケアマネジャーがおすすめできます。