セールスエンジニアの就職・求人の状況

セールスエンジニアの就職先にはどんなところがある?

代表的な就職先

セールスエンジニアの代表的な勤務先として、次のような場所が挙げられます。

<セールスエンジニアの勤務先の例>
・sler系企業(大手の例:NTTデータ、日本ユニシス、日立システムズなど)
・ソフトウェア系会社(大手の例:トレンドマイクロ、日本オラクルなど)
・インターネット系総合企業(大手の例:Google、Amazonなど)
・Webサービスの開発会社
・機械関連メーカーなどの専門的な製品・サービスを扱う企業
など

セールスエンジニアの最もポピュラーな働きの場は「IT業界」であり、IT業界のsler系企業やソフトウェア系会社でセールスエンジニアが積極的に募集されています。

その他、機械製品メーカーや医療製品メーカーなど、専門的な機器を販売するメーカーでもセールスエンジニア職が用意されていることもあります。

また最近では、インターネット・Web系の企業が、Webサービス開発やWebサイト構築などをお客さまに提案するセールスエンジニアを募集するケースも増えてきています。

そのように、お客さまにセールスや提案を行う際に「専門的な技術知識」が必要となる会社が、セールスエンジニアの働き口となってきます。

就職先はより広がる

時代やテクノロジーが進むにつれて、世の中の製品・サービスというのも複雑化しており、セールスエンジニアのような技術的観点からセールスが行える人材というのは、今後より社会にとって必要な存在となるでしょう。

具合的には、「AI(人工知能)」「ビッグデータ」「クラウドコンピューティング」「IoT(Internet of Things)」「ロボット」「セキュリティ分野」といった、いわゆる先端ITと呼ばれている分野で、今後セールスエンジニアの手が必要になるといわれています。

フリーランスとしても働ける

最近は、プリセールスや技術提案を個人に業務委託している会社も増えてきていますので、企業に就職するのではなく、「フリーランス」のセールスエンジニアとして活躍する道も描くことができます。

ただし、システムエンジニアプログラマーといった開発現場のエンジニア職と比べてしまうと、フリーランス向けの案件というのはまだまだ少ないようです。

なお、セールスエンジニアはもともと高度で幅広い能力が求められる職業ですが、フリーランスとなるとより能力はシビアに問われるため、セールスエンジニアとしての十分な職務経験を積んでから独立するのが基本です。

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セールスエンジニアの求人の状況

人手不足が進んでいる

IT業界は現在人手不足が進んでおり、経済産業省のまとめた「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、2030年には約59万人ものIT人材が不足するという見通しも立てられています。

そんなIT人材の中でも、セールスエンジニアのような「新事業開発・事業創造人材」や「営業系人材(既存事業の顧客・販売拡大を担う人材)」は、今後最も不足する人材といわれています。

高い能力を求められる求人が多い

人手不足は進んでいるものの、セールスエンジニアは営業職とエンジニア職の両方の能力が求められる難易な職業です。

一から育成するのでは時間もコストも掛かりますので、中途求人の場合は、「即戦力」となる高い能力や豊富な経験を求められる求人がやはり多い傾向です。

<セールスエンジニアの中途求人で求められる能力>
・営業職としての営業経験(とくにBtoB系の営業経験)
・エンジニアとしての開発経験
・社会人としての一定年数の就業経験
・OS、サーバー、データベースなどのITインフラ系の知識(IT系のセールスエンジニアの場合)
・提案活動の経験(プレゼン経験や提案資料作成経験などを含む)
・高度なコミュニケーション力
・語学力、外国語でのビジネス経験(海外と取引する会社の場合)
など

もちろん、これら全てが必須で求められるわけではなく、たとえば営業経験もしくはエンジニア経験のどちらかがあれば歓迎という会社もあります。

とはいえ、大手企業などであればその全部を持ち合せた有能な人材も応募してきますので、採用を勝ち取る上では経験やスキルは多いに越したことはないでしょう。

未経験者向けの求人もあり

セールスエンジニアの場合、その多くは経験者向けの求人が占めますが、未経験者向けの求人がないわけではありません。

もともと人手不足の職業でもあるため、なかなか人手の集まりにくい中小企業やベンチャー企業であれば、窓口を広げるため、未経験者を採用対象としていることもあります。

セールスエンジニアは「適性」の面もやはり重要になってくる職業であるため、営業もしくはエンジニアの適性が見込まれた人であれば、まったくの未経験であっても歓迎されることもあるようです。

セールスエンジニアの就職先の選び方

扱う製品・サービスで選ぶ

会社によって扱う製品・サービスは異なり、用いる技術知識も変わってきます。

たとえば、IT系のセールスエンジニアではITインフラの知識を用いますが、機械系メーカーのセールスエンジニアであれば、機械や電気などの理工系の知識を用いることになります。

さらに同じIT系のセールスエンジニアであってもいつくかタイプが分れます。

<IT系企業のタイプと扱う製品・サービス>
・sler系企業:お客さま企業に対して、ITシステムやITサービスの提案
・sler系企業(下請けの派遣型):一次請けのsler企業に対して、自社の派遣エンジニアの技術力や労働力を提案
・ソフトウェアベンダー系企業:お客さま企業に対して、セキュリティソフトやデータベースソフトなどのソフトウェア製品の提案

その会社で扱う製品・サービスによって、将来、セールスエンジニアとして積める経験というのも大きく変わってきます。

まずは、「自分がどのような分野の製品に精通したいか」、「セールスエンジニアとしてセールスしたいものは何なのか」を明確化することが、就職先を選ぶ上での大きなポイントとなってくるでしょう。

待遇面に注目する

給料や福利厚生などの「待遇」面についても、就職先を選ぶ際に考慮したい部分です。

特筆すべき点としては、セールスエンジニアの場合、営業職と同じように「インセンティブ制度」を導入している会社もあり、そのような会社であれば成果に応じてプラスαの収入を得ることができます。

ただし、インセンティブ制度を導入している会社では、その分、営業職のように売上目標(ノルマ)を課せられることもありますので、その辺りの部分もよく確認しておきたいところです。

教育面に注目する

未経験からセールスエンジニアを目指す場合は、「教育制度」や「育成制度」についても注目点となります。

とくに、これまで営業経験、エンジニア経験のどちらもない未経験者の場合ですと、身に付けることは無数にあり、上司や先輩のサポートなしに独り立ちするというのは現実的に難しい部分もあります。

そして、「未経験者歓迎」を謳いながらも、ほとんど教育や研修などをせずに、現場に出させる会社というのも中にはあるようです。

経験やスキルに不安がある人の場合は、「その会社では入社後にどのような教育や研修が用意されているか」、「独り立ちするまでにどのようなステップを踏んでいくことになるか」などの部分を、事前によく確認しておくことも大切です。

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セールスエンジニアの志望動機・面接

志望動機について

「人と対話することが好きなのでセールスエンジニアになりたいです」といった営業職のような志望動機を述べる人もいますが、それであれば営業職でもよいのではという話になってきます。

「IT技術に関心がありセールスエンジニアになりたいと思いました」といったような動機を述べる人もいますが、こちらも同様にエンジニア職でよいのではという話になってしまいます。

セールスエンジニアは、営業職とエンジニア職の両方の要素をあわせ持った職業です。

その点を十分理解し、両方の要素をバランスよく織り交ぜ、営業職でもエンジニア職でもなく、セールスエンジニア職でないとならない理由として伝えることがポイントとなってくるでしょう。

面接について

セールスエンジニアは、営業職と同様に客先に出る職業となります。

そのため、言葉使い・表情・声色・喋り方などコミュニケーションスキルの部分は面接でも入念にチェックされていることがあります。

服装や身だしなみ、時間をしっかり守れるかなどの部分も徹底する必要があるでしょう。

また、技術知識を用いた論理的な提案を行う立場ともなりますので、「論理的思考ができる人物であるか」、「論理的な対話が行える人物であるか」も、面接内で測られていることがあります。

セールスエンジニアの志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

就職先はどのように探したらいい?

就職サイトで探す

就職先を探す際には、まずは「就職サイト」を覗いてみるのが手っ取り早い方法でしょう。

就職サイトには、さまざまな企業の求人が掲載されており、サイト内から応募(エントリー)まで可能です。

代表的な就職サイトとして、次のようなものが挙げられます。

<代表的な就職サイト例>
新卒者向け:リクナビ、マイナビ
既卒者向け:リクナビNEXT、en転職、DODA
IT業界、エンジニア向け:マイナビIT、Green、Geekly
など

また、各就職サイトに散らばった求人を一斉に検索できる、「indeed」のような求人情報専門の検索サイトを入口として探してみるのも一つの方法です。

企業の採用ページから応募する

まずは革新的な技術や面白い製品・サービスを開発している企業を見つけ出し、その企業の採用ページを開いてセールスエンジニアを募集しているかを確認するという、逆パターンの探し方もあります。

ただしこの方法を取る場合には、普段からニュースや雑誌などを観て情報にアンテナを張り、興味深い会社や目ぼしい会社がないかをチェックしておく必要があるでしょう。

就職課経由で探す

大学生や専門学生の場合は、学校内に設置されている「就職課(キャリアセンター)」経由で就職先を探すこともできます。

就職課では、学校独自のルートで入手した求人情報を提供していることもあり、併せて進路相談や面接サポートなどのキャリア支援も受けられます。

その他、「学校推薦制度」を就職課経由で利用できることもありますので、在学中の人であれば就職課も積極的に活用してみたいところです。

技術イベントに参加する

現在、全国各地で、IT系の技術イベントや新技術の展示会などが開催されています。

そのような会場では、各IT企業の売り出す製品・サービスのPR活動が行われていますので、将来の就職先候補となる魅力的な企業を発見できることもあるでしょう。

また、その企業で勤めるセールスエンジニアがイベントブースでデモ実演などを行っていることもありますので、将来自分の先輩となりえる人達との交流ができる場でもあります。

多くの技術イベントは、一般参加も可能ですので、一度足を運んでみるとよい刺激にもなるかもしれません。