臨床検査技師の勤務時間、休日
勤務体系の種類
入院施設のない病院に所属する臨床検査技師の場合、「日勤」として働くことがほとんどです。
しかし救急病院に指定されているような大きな病院では、臨床検査技師も24時間体制で臨んでおり、夜勤が入ることがあります。
実際には、在籍している臨床検査技師の人数によって月ごとの日勤・夜勤の日が割り振られます。
よほどのことがなければ休日勤務は発生しませんが、突発的に時間外勤務が発生することは大きな病院ではよくあります。
予約制を採用している病院でも、診療時間終了後に患者さんが待っていることがあり、残業が発生する可能性はゼロではありません。
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臨床検査技師の勤務時間
臨床検査技師の勤務時間は、1日あたり8時間程度です。
朝から夕方にかけて働くことが一般的ですが、大きな病院に勤務する臨床検査技師は、一般企業に比べると業務開始時間が早くなりがちです。
検査に使用する機器の立ち上げやその日の患者さんと検査内容の把握、試薬の準備など、さまざまな業務があるため、診察開始時間より1時間程度早く出勤します。
外来のみの病院やクリニックに勤める場合は、それほど準備に時間はかからないことが多いでしょう。
臨床検査技師の休日
入院施設を備えた病院で勤務する場合、昼夜問わず検査が必要になる可能性を考えて、全員が一斉に同じ日に休むといったことは通常ありません。
交代で休日を取る形となり、必ずしも希望通りに休めない場合もあります。
有給休暇・長期休暇に関しては他の職種と変わらず、既定の日数分の有給休暇が与えられます。
職場の状況や体制にもよりますが、調整次第ではまとまった連休をとれることもあるでしょう。
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臨床検査技師の残業
病院勤務の臨床検査技師は、決められた時間内で検査を進めていくため、残業はそこまで多くありません。
一方、検査センターに勤務する臨床検査技師は、企業で健康診断が多く実施される時期など、繁忙期には残業することもままあります。
ただし、時期は予測できるため、休日のスケジュールは調整しやすい状況になっています。
「治験コーディネーター」や「移植コーディネーター」として働く臨床検査技師は、毎回違う医療機関に出向くため、自宅から遠い場所での仕事になると、必然的に帰宅時間は遅くなります。
さらに、移植コーディネーターは迅速に動かなければならず、いつ仕事が入るかもわからないため、「連絡が来たときが勤務時間」といった状態です。
移植手術が無事に終わるまではほとんど家に帰らないこともあるため、やや不規則でバタバタとして働き方になることが多いでしょう。
臨床検査技師の激務度はどれくらい?
臨床検査技師は、「看護師」や「医師」に比べると激務度の低い職種であるといえるでしょう。
基本的に日勤ですし、救急救命部や入院施設がある病院でも、夜勤・当直は月に多くて数回程度です。
残業もあまり多くなく、基本的には落ち着いた環境で仕事に集中できる職種です。
しかし、仕事が楽だとか、あまりに暇だというわけではありません。
大学病院など外来患者数の多い病院の場合、午前中の診察前検査のために採血室や生理検査室が混雑し、黙々と仕事に集中していたらあっという間に昼休憩の時間だった、というようなこともあります。
時間外の勉強会やセミナーへの出席、研究活動などで、忙しく仕事に取り組んでいる人もいます。
臨床検査技師の休日の過ごし方
臨床検査学の分野では日進月歩で新しい検査機器が開発されていますが、人間の体内組成が変化するわけではないため、正しい知識を学び続けることは、いつの時代も大切です。
また、昨今は臨床検査技師の専門化が進んできており、上位の認定資格取得のための勉強のために、休日を費やす臨床検査技師も少なくありません。
検査部内で勉強会を開くこともありますが、だいたいが業務終了後に行われるため、休日に集まることはあまりないと考えておいてよいでしょう。
ただし、加入している学会が土日開催の場合は、休日を使って参加しなければならないこともあります。