入国審査官の年収はいくら? 給料についてくわしく解説
公務員試験対策 通信講座無料資料請求【PR】
入国審査官の平均年収・給料の統計データ
給料は「行政職俸給表(一)」が適用され、その俸給表に沿った形で支払われます。
基本的には年功序列で、勤続年数が長くなり、階級が上がるにつれて収入もアップします。
入職1年目は年収300万円~400万円程度ですが、コツコツと働けば毎年確実に昇給し、年収1000万円以上が望めます。
国家公務員としての手当・福利厚生も充実しており、ボーナスの支給も確実にあることから、安定した生活が送れるでしょう。
入国審査官の平均年収・月収・ボーナス
人事院が発表している「平成31年 国家公務員給与等実態調査報告書」によれば、「行政職俸給表(一)」の俸給表の平均給与月額は、411,123円(平均年齢43.4歳、平均経験年数21.6年)となっています。
俸給とは一般的にいう「基本給」で、それに諸手当がプラスされた合計が給与です。
ボーナスは年に2回、「勤勉手当」と「期末手当」という名称で毎年支給されます。
支給額については、毎年調査される民間企業の支給状況を基に決定されるため、年度によって変動があります。
平成30年度は月給の4.45カ月分となっており、平均支給額は勤勉手当が約71万円、期末手当が約65.5万円で、年間約136.5万円が支給されています。
入国審査官の初任給はどれくらい?
入国審査官の初任給は、以下のように定められています。
- 一般職(大卒程度):216,840円
- 一般職(高卒者試験): 178,320円
※平成31年4月1日時点。東京都特別区内に勤務する場合の例
このほか、次のような諸手当が支給されます。
- 扶養手当: 扶養親族のある者に支給されるもの(子月額10,000円)
- 住居手当: 借家(賃貸のアパート等)に住んでいる人に支給されるもの(月額最高27,000円)
- 通勤手当: 交通機関を利用している人に支給されるもの(月額最高55,000円)
- 期末手当・ 勤勉手当:いわゆるボーナス。年に2回(6月、12月)支給されます
国家公務員である入国審査官の初任給は、民間企業の新卒初任給と比べてそこまで違いが出るわけではありません。
しかし各種手当などが充実しており、贅沢をしなければ十分に余裕のある生活ができるでしょう。
入国審査官の福利厚生の特徴は?
入国審査官は国家公務員であり、他の公務員と同様に、住居手当や家族手当などの各種手当、休暇制度などの待遇・福利厚生が充実しています。
公務員のための宿舎(寮)が全国に整備されていたり、出産前後の休暇・休業制度、ボランティア等の特別休暇、介護休暇や病気休暇などもあります。
給料面以外でも、長く腰を据えて安定した生活を送ることができるでしょう。
また、国家公務員として共済組合制度に加入し、全国にある医療機関やレジャー施設などを利用できるなどのメリットがあります。
もちろん退職金制度もあるため、定年まで安心して働き続けることができるでしょう。
しかし、入国審査官は多くの場合2~3年のサイクルで異動となり、採用管区以外での勤務の可能性もあります。
人によっては法務省本庁での勤務や、外務省などへの出向(在外公館など)、海外勤務などになる場合もあるため、この点は頭に置いておいたほうがよいでしょう。
20代で正社員への就職・転職
入国審査官の給料・年収の特徴
在職年数が増え、昇格するにつれて給料は上がる
入国審査官は法務省入国管理局に属する国家公務員であり、給料は「行政職俸給表(一)」で定められています。
俸給表の内容は「級(役職)」と「号俸(勤務年数、能力など)」の組み合わせで決定するため、長く働いて成果を残し、昇進していくことで給料がアップします。
入国審査官にはいくつかの階級があり、採用時はまず「法務事務官」として働きます。
その後、大卒者は3年程度、高卒者は8年程度で「入国審査官」となり、在職20年ほどで「統括審査官」となります。
統括審査官になれば年収700万円~800万円ほどが見込めます。
その上には「首席審査官」の階級があり、ここまでくると年収1000万円を超える人が出てきます。
勤務地や家族構成などによって手当の額に違いが出る
国家公務員は、基本給以外にさまざまな手当が用意されており、手当額によって収入に違いが出てきます。
子どもなどの扶養家族がいれば扶養手当がつきますし、民間住宅に住んでいれば住居手当がつきます。
また、各地域ごとに設定される地域手当もあるため、勤務地によっても給料に違いが出てきます。
入国審査官は、基本的には採用管区内の港や空港での勤務となりますが、外務省への出向や法務省本庁での勤務となる場合もあるため、配属先によって収入が変動します。
入国審査官が収入を上げるためには?
国家公務員である入国審査官は、ほかの国家公務員と同じように、長く働くにしたがって少しずつ収入が上がります。
ただし、昇進スピードは人によって違ってきますし、能力や成果によっては一定のレベルまでしか昇進しない人もいます。
初任給については、高卒者よりも大卒者の金額が高く設定されています。
また大卒者のほうが階級が上がるスピードも早いことが特徴です。
入職直後からできるだけ高めの収入を望み、早く出世したいのであれば、大学卒業後に入国審査官を目指すほうがよいでしょう。
国家公務員は収入が安定している一方、年功序列の要素があるため、20代の若いうちから先輩を追い抜いて年収1000万円を超えるような高収入は望みにくいです。
しかし地道に働き続けていれば、30代後半や40代以降では、一般的な会社員の平均年収以上の年収を安定的に得られます。