宮大工になるには

宮大工になるまでの道のり

棟梁の元で修業する

宮大工を志す人は、神社仏閣の建築を手掛けている工務店に就職し、「棟梁」のもとで見習いから修行を始めることになります。

棟梁とは大工の世界の職長、親方のことです。

宮大工が手掛ける神社仏閣は「木組み」と呼ばれる伝統的な工法で建てられ、この工法は一般の建築物には用いられない特別な工法です。

この「木組み」の技術を習得して初めて宮大工を名乗れるといっても過言ではありません。

求人は少ない

木組み工法は在来工法に比べてコストがかかるため、一般建築物はほとんどが在来工法によって作られています。

また神社仏閣や城郭の工事は一般建築物の工事に比べると少ないため、宮大工の求人は在来工法専門の大工に比べてどうしても少ないのが現状です。

しかし、神社仏閣や城郭は定期的に改修工事が必要とされますので、宮大工の需要がまったくなくなるということはありません。

また最近では木組みで住居を建てたいと考える人も増えてきているため、一般建築の分野からの需要も増えてきています。

宮大工に応募するには

宮大工は大工の中でもとくに専門性が高く、文化的価値のある職業であるといえます。

そのため、魅力を感じて志願する人が多く、人気が下がることはありません。

しかし、求人数は限られていますので、一般的な求人誌や新聞の求人欄、ハローワークなどに求人が出ることはごく稀です。

宮大工の勤務する工務店の中には、求人を出していなくても、志願者を受け入れてくれるところもあります。

インターネットなどを利用し、神社仏閣や城郭を手掛ける工務店を調べ、直接問い合わせるのも有効でしょう。

また、日本伝統建築技術保存会のホームページを見て、会員企業に求人状況を問い合わせるという方法もあります。

「この棟梁のもとで修業をしたい」といった棟梁がみつかれば、定期的に募集状況を問い合わせて確認するなど、積極的に働きかけ、宮大工になりたいという熱意をアピールすることが大切です。

大工からの転職の道も

神社仏閣を手掛ける工務店は一般的な工務店に比べて少数です。

そのため、タイミングによってはなかなか就職口が見つからない可能性もあります。

そのような場合は住居や店舗などの一般建築物を扱う工務店に就職するのも一つの手です。

一般的な工務店で基本的な大工仕事をひととおり身につけた後で、宮大工の修行を始める人も少なくありません。

将来的に宮大工として独立したときのことを考えても、在来工法の知識や技術があるのとないのとでは仕事の幅に大きな違いが出ることが予想されます。

すぐに神社仏閣の建築に携わりたいと考えている人には回り道に思われるかもしれませんが、自身の活動の幅を広げることは長い目で見てプラスになることでしょう。

宮大工になるまでのルート

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宮大工の資格・難易度

宮大工の世界では特別な資格は必要とされず、現場で培った技術が物をいいます。

そのかわり、「木組み」に関する専門的な技術や知識が不可欠です。

また、神社仏閣の中には柱や屋根などに特殊な装飾を施すこともあるため、芸術的なセンスも養っていかなければなりません。

宮大工になるための学校の種類

多くの建築の専門学校や大学は、設計や施工管理などの建築における知識全般を学ぶところです。

したがって一級(または二級)建築士や施工管理技士を目指す上では、進学は有利であるといえます。

しかし、宮大工の技術を学ぶことのできる一部の学校を除き、専門学校や大学では建築現場で活躍する職人に必要な実践的な技術や知識について学ぶことは難しいところがあります。

そのため、大工を始めとする職人を志す場合は、進学せずに就職しすぐに現場に出るという人も多いです。

宮大工になるためにはどんな学校に行けばいい?

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宮大工に向いている人

宮大工はとにかく見習い期間が長いため、忍耐力のある人でなければ、長くつらい修業期間を乗り越えることはできないでしょう。

また、木組み工法を用いた建築では、在来工法よりもはるかに長い工期が必要で、仕事のために移住するケースもあります。

一人前の宮大工となった後も、長期的な視野に立って働ける粘り強い人が宮大工に向いているでしょう。

宮大工に向いている人・適性・必要なスキル

宮大工のキャリアプラン・キャリアパス

見習いのうちは、現場の掃除や道具の研磨、木材などの材料運びといった雑用が主な仕事となります。

なかでもカンナの刃の研ぎ方は、宮大工にとって仕事の出来を大きく左右するものであるため、見習いのうちにしっかりと身につけておくべきことの一つです。

こういったカンナ掛けなどの下作業から始まり、木材の切り出しや仕口や継ぎ手の加工、木材への番付や墨出し、原寸図の作成などの技術を段階的に習得していくことになります。

木材は木のどの部分が使われているかによって強度等が全く異なり、その特性を理解しなければ、適材適所に使用することができません。

見習いのうちに、木材に関する確かな理解を深めていきます。

宮大工が手掛ける建造物の中には文化財なども多く含まれ、なかには何百年も前の工法で作られているものも多く、当時の建築方法をしっかりと理解していなければ改築や修繕を適切に行うことができません。

そのために歴史的な知識が必要な場面も多々あります。

このように、宮大工の世界では一人前になるまでに習得すべき技術や知識が多岐にわたっているため、大体10年ほどの修行期間が必要であると考えておいたほうがよいでしょう。

宮大工を目指せる年齢は?

経験年数が重んじられる世界

宮大工のみならず、大工の世界には中学校を卒業してからすぐにこの道に入ったという人も少なくありません。

なかには親子代々宮大工という家系の出身の人も多くいます。

職人の仕事はセンスもさることながら、経験がものをいうというところが多分にあるので、若いうちから従事するほうが有利であるという考え方が根強くあるのは事実です。

一般職から宮大工の世界へ

他の職業を経験した上で、宮大工の仕事に興味を持ち志願する人も少なからずいます。

中途採用枠を設けている工務店は多く、志願者の熱意と人柄次第で転職は大いに可能であると考えていいでしょう。

ただし、どんなに前職でキャリアがあったとしても大工の仕事がゼロからのスタートになる場合、賃金が大幅に減少することは覚悟する必要があります。

また、経験者の採用に関しては優遇措置を設けているところも多く、経験者でなければ一切受け付けないというところもあるため、応募の際はよく確認するようにしましょう。

宮大工は高卒から目指せる?

宮大工に学歴は必要なく、なかには中学校卒業から修業する人もいます。

高卒からでも十分就職できる仕事でしょう。

宮大工は女性でもなれる?

宮大工だけでなく、大工の求人を見てみると女性を歓迎しているところはほとんどありません。

大工の仕事は体力的にもハードであるため、どうしても女性は不利になってしまいます。

また、宮大工が扱う寺社仏閣のなかには宗教上の理由などで女人禁制としているところもあり、女性が立ち入ることができない場合もあります。

宮大工を志願している女性はまず、仕事の内容をよく理解した上で、自ら積極的に工務店の門を叩く必要があるでしょう。

女性の宮大工のキャリアパス・結婚後の生活