大工と宮大工の違い

大工と宮大工の仕事内容の違い

宮大工とは主に神社や仏閣などの伝統建築を手掛ける職人を指します。

これは神社や仏閣を「お宮さん」と呼んでいたことに由来した呼称です。

神社や仏閣は木組み工法で建てられているので、宮大工は木組みの技術を習得している大工であるということもできます。

宮大工以外にも家屋大工、町大工、プレハブ大工、数寄屋大工、建具大工、家具大工、船大工、型枠大工、造作大工など大工にいくつかの分類があります。

ただし、一般的に「大工さん」と呼ばれるのは家屋大工であると考えてよいでしょう。

大工の仕事

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

大工と宮大工のなる方法・資格の違い

一般的な大工は個人差もありますが大体2~3年ほど修行すれば一通りの作業ができるようになるといわれています。

しかし、宮大工の場合、一人前と呼ばれるまでに最低でも10年はかかるのが一般的です。

宮大工は使用する木材をすべて手作業で加工し、その際に使用する道具類もすべて職人自身が作っていることから、実際の接木までにかかる行程が非常に長いのです。

10年ほどは師匠の下で基礎を学ぶことになり、この修業年数の長さは宮大工の大きな特徴であるといえるでしょう。

大工と宮大工の資格・必要なスキルの違い

日本の建築物は古くより「木組み」と呼ばれる工法で建てられてきました。

釘や補強金物を使わず、木材を組み合わせることだけで骨組みを作ってきたのです。

しかし、木組み工法は工期が長く、使用する木材もすべて手作業での加工となるため、コストがかかるという難点があります。

そこで発展したのが、現在主流になっている在来工法です。

在来工法では機械で加工された木材を使用し、釘や補強金物を使いながらの作業となるため、工期もコストも大幅に抑えることができるようになりました。

現在、一般住宅や商業施設などの建築物のほとんどは、この在来工法で作られています。

大工と宮大工の決定的な違いは工法の違いで、宮大工は主に木組みを専門に行い、大工は在来工法で家を建築します。

ただし、木造建築を手掛けているという点に関しては大工も宮大工と同様です。

住宅を建てる人の中には木組みでの建築を希望する人も少なからずいるため、家屋大工にも木組みの技術力が求められることもあるのが現状です。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

大工と宮大工の学校・学費の違い

大工も宮大工も、大抵の場合は学歴不問です。

中学校や高校を卒業した後にすぐ工務店に就職したり、棟梁について修業をはじめたりする人は数多くいます。

専門的な勉強ができる学校としては、建築に関する専門学校や大学の伝統建築学科などがあります。

大工と宮大工の給料・待遇の違い

大工も宮大工も、経験を重ねることで徐々に昇級していくのが一般的です。

一人前になると年収600万円程度、人気を得たり大きな会社と契約したりすれば、年収1000万円を超えることも珍しくありません。

独立して自分の工務店を構えることが多いのも、宮大工や大工の特徴です。

大工と宮大工はどっちがおすすめ?

宮大工と大工の違いは、寺社仏閣などを扱うことができるかどうかです。

宮大工は寺社仏閣を専門としながら一般住宅を手掛けることもありますが、大工が寺社仏閣を扱うことはほとんどありません。

歴史的建造物などを専門に、またはさまざまな建築物を幅広く手掛けたいのであれば宮大工、一般住宅を手掛けたいのであれば、大工を選ぶのがよいでしょう。