女性の考古学者のキャリアパス・結婚後の生活
妊娠・出産を希望する考古学者には、それら大きなライフイベントを経て仕事をどうするかという問題がつきものです。
本記事では、女性の考古学者の現状や結婚後の働き方などを紹介します。
女性でも考古学者になれる?
さまざまなメディアを通して、私たちが遺跡や遺物の姿を目にする機会はとても増えています。
考古学は男性の仕事というイメージが根付いていましたが、近年では考古学に興味を持ち、考古学者を志す女性も増えています。
考古学者は他の多くの仕事と同様、男性でも女性でも同じように目指すことが可能です。
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体力と忍耐が必要
考古学者といっても、その活動内容は、ただ現場に出かけて発掘をするだけではありません。
文献を読んで研究をしたり、自分で調査資料をまとめたりする作業もありますが、やはり考古学者の活動の中心は実地での発掘調査、つまりフィールドワークになります。
発掘調査は多くの場合、過酷な環境下で行われます。
海外の調査では日本とは異なる気象条件の下、強い日差しを浴びながら長時間作業しなければならないこともあります。
反対に、真冬に凍えながら発掘調査を進めることもあります。
まったく体力に自信がない場合、発掘調査に携わるのは難しいかもしれません。
ただし、ひと口に「考古学者」といっても、実際の活躍の場はさまざまです。
たとえば、博物館で学芸員として働く場合は、利用者への解説や展示準備が中心になるでしょうし、大学教授として考古学の講義を行う人もいます。
考古学者としてどのような活動をするのかによって、求められる能力は変わります。
女性研究者の実情
考古学のみならず、日本における女性研究者の割合は非常に低いのが現状です。
イギリスでは研究者全体の37.4%、アメリカでは34.3%が女性であるのに対し、日本は15.3%しかおらず、諸外国と比較するとまだまだ女性の活躍が少ない職業といえます。
特に、企業・非営利団体などにおける女性研究者の割合は、大学等と比較すると非常に低い状態が続いていて、就職も難しい状況です。
- 育児期間後の復帰が困難
- 中途離職や休職が多い
- 現在指導的地位にある世代の女性比率が低い
参考:文部科学省 平成29年度 ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ公募説明会
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女性の考古学者のキャリアパスのまとめ
考古学者は他の多くの仕事と同様、男性でも女性でも同じように目指すことが可能ですが、体力に自信がない場合は過酷な環境下で行われることが多い発掘調査に携わるのは難しいかもしれません。
そのような場合でも、博物館の学芸員や大学教授としてであれば、体力以外の能力を生かすことができます。
ただし、日本における女性研究者の割合は15.3%で、諸外国と比較するとまだまだ女性の活躍が少ないのが実情です。