気象予報士の就職・求人の状況
気象予報士の就職先にはどんなところがある?
気象予報士の力を必要としている現場はたくさんあります。
民間企業ではテレビやラジオのニュースの中で天気予報のコーナーを持っているメディア関係、気象情報を必要とするシンクタンクや民間の気象会社があります。
公的機関では、気象庁や自衛隊などでも気象予報士が活躍しています。
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気象予報士の求人の状況
民間の気象会社が多い
近年は民間の気象会社が増えてきたことで、企業の就職の募集が増えています。
この十年ほどの間にインターネットが急速普及し、天気予報は従来のようにテレビやラジオや新聞でチェックするだけではなく、ホームページや動画サイトでもチェックできるようになりました。
またスマートフォンやタブレット端末向けのお天気アプリも急増し、いつでも誰でも簡単に天気予報を見ることができる環境が整ってきたことにより、天気予報はますます人々の生活に密着したものになってきているのです。
こうした新しい気象予報サービスを陰で支えるために、民間の気象会社を中心に気象予報士の採用が増えています。
メディア関係は厳しい傾向に
インターネットやアプリが普及し、新たな気象予報サービスが増加する陰で苦戦を強いられているのが従来のメディアです。
最近では、新聞の購読者が減ったりテレビ局の視聴率が落ちたりして厳しい現状に立たされています。
出演者やスタッフの給料や手当も抑えられている傾向にあるので、今後も気象予報士の仕事が増えたり待遇がアップしたりするということは考えにくいでしょう。
またお天気キャスターなどのテレビに出る仕事は採用数が非常に少なく、基本的には一年ごとに契約を更新し、評判によってはすぐに交代になることもあります。
気象予報士としてテレビで活躍して知名度を上げたり高収入を得たりすることは、ごく一部の限られた人にしかできないことだというのが現実です。
公的機関の需要は安定
民間企業やメディア関係に比べると、気象庁や自衛隊の採用や待遇には大きな変化は見られません。
採用数も大きな変化はないため、安定傾向にあるといって良いでしょう。
気象予報士の就職先の選び方
気象予報士の多くは、民間の気象会社で働いていますが、天気予報にも会社ごとに特色があり、特定地域をピンポイントで予測していたり、アプリを開発したりするなどさまざまな方法で他社と差別化をはかっています。
自分が気象予報士としてどのような分野で活躍したいのか、どんなサービスに関わりたいかなどをじっくりと考える必要があるでしょう。
また気象庁や自衛隊で働く場合は公務員試験を受験しなくてはならないため、出来るだけ早いうちから進路を決め対策をしておいた方がよいでしょう。
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気象予報士の志望動機・面接
自然への興味
気象予報士を目指すきっかけの原点となっているのは「自然界への興味」です。
空の色や雲の形の変化を眺めるのが好きだったり、雨上りの虹や蜃気楼のような美しい気象現象に感動する出来事があったり、大雨や大雪で困った経験をしたり…ということが、「天気についてもっと勉強したい」という気持ちの出発点となることがあります。
また実家が農業や漁業をやっている人や、サーフィンやスキューバダイビングなどのアウトドアスポーツが好きな人の場合は、生活と天気予報が密接に関わっていることが多いため、気象情報の収集や分析への興味が高じて気象のプロフェッショナルをめざすこともあるようです。
この他にも、学校で理科の勉強をするうちに、天気のことを専門的に勉強したいと考えるようになった人もいます。
難関資格取得が目標に
人によっては、自然界への興味が出発点ではなく、「難関資格に挑戦してみたい」「国家資格を取得して安定した仕事に就きたい」という気持ちから気象予報士を目指す人もいるようです。
実際、気象予報士の試験は合格率が低く、難関資格として知られています。
取得することで気象に関する幅広い知識や高い学習能力をアピールすることができるのは大きな強みです。
気象予報士になる際には年齢や性別、学歴や職歴による制限がないので、「学歴に関係なく活躍できる職場を探したい」「今は他の仕事をしているけれど、資格を取得して転職して再チャレンジしたい」と考えている人にとっても、魅力的な資格です。
就職先はどのように探したらいい?
気象庁や自衛隊などの公的機関で勤務したい場合は、毎年ホームページ等で情報提供があるのでしっかりとスケジュールを確認しておくことが必要です。
民間企業の場合、募集の情報は企業のホームページなどで公表していることが多いようです。
定期的に募集をしていることは少なく、欠員が生じたときに不定期に募集することが多いため、こまめにチェックするようにしましょう。