気象予報士の1日の流れとスケジュール・勤務時間や休日についても解説

気象予報士は、主に民間の気象会社や、テレビ局をはじめとするメディア関連企業で活躍しています。

基本的には決まった勤務スケジュールに沿って動きますが、異常気象の際などには臨機応変な対応が求められ、不規則なスケジュールになることもあります。

この記事では、気象予報士の1日の流れや、勤務時間・休日について説明しています。

気象予報士の勤務時間

気象予報士は、気象会社で働く人もいれば、テレビ局・新聞社メディアで働く場合もおり、勤務先によって勤務体系が異なります。

ここでは、代表的な勤務先別に気象予報士の一般的な勤務スケジュールを紹介します。

民間の気象会社で働く場合

民間の気象会社で働く気象予報士は、クライアントが求める気象情報を分析し、気象予測を提供します。

たとえば、クライアントが食料品メーカーの場合には、季節ごとの大まかな気象予想を求められ、イベント会社がクライアントであれば、コンサートやイベントの当日の狭い範囲での天気予想を求められることが多いです。

その時期の気温や湿度、前線の動きなどの条件はもちろん、クライアントに指示された地理的な要因も考えて分析する必要があります。

一般的には、朝出勤して夕方から夜にかけて帰宅する生活となりますが、担当業務によっては24時間交代制となる場合や、日勤と夜勤のシフト制で働くこともあります。

また、異常気象時などは長時間残業や泊まり込みになる可能性も考えられます。

メディアで働く場合

テレビ局・新聞社などのメディア関係で働く気象予報士は、ニュースで気象情報を伝えるまでの間に、気象庁の発表した情報の分析をする必要があります。

また、分析した内容を、視聴者にわかりやすく伝えるための工夫も必要になります。

仕事は常にスピード勝負で、気象が荒れている日などは刻一刻と状況が変わるため、かなりの忙しさとなります。

とくにテレビ番組のニュースは早朝から深夜まで一日中放送しているため、テレビ局のスタッフや気象予報士はシフトを組み、24時間体制で働くことが一般的です。

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気象予報士の1日のスケジュール

ここからは、気象予報士の勤務先別に、具体的な1日のタイムスケジュールを紹介します。

民間の気象会社で働く場合のタイムスケジュール例

9:00 出勤
気象衛星や気象台のレーダーなどの観測システムから送られてきた気象情報を確認します。
10:00 情報収集
気象情報をクライアントの求める気象予測に沿った形で分析し、要望に合わせた気象予測を行うための情報を収集・整理します。
12:00 休憩
13:00 打ち合わせ
昼過ぎから夕方にかけては会議が多く、クライアントと電話やオンライン会議で天候情報を交換します。
15:00 資料作成
クライアントに提出する資料の作成を行います。
18:00 退勤
問題がなければ定時で仕事を終えます。

気象警報が出ているときや天候が荒れることが予測されている場合は遅くまで仕事をしたり、泊まり込みで対応したりすることも。

放送局で働く場合のタイムスケジュール例

12:30 出勤
当日の気象情報の資料に目を通します。

ニュースで伝える気象情報は気象会社ほど厳密な分析を必要としませんが、ニュースは数時間おきにあるため、出勤後は情報取得と分析の繰り返しが続きます。

13:00 原稿作成
お昼の情報番組の天気予報コーナーに向けて原稿を作成し、出演準備をします。
14:30 リハーサル
天気コーナーのリハーサルをした後、説明がうまくいかなかったところ、わかりづらかったところは原稿を修正します。

放送直前は忙しく、トイレ休憩や水分補給さえままならぬまま本番に突入することも珍しくありません。

15:00 情報番組の本番放送
16:00 休憩
17:00 情報収集
過去のデータなどを見ながら天気コーナーで紹介できるものはないか、身近な気象に関するネタはないかなどを収集します。

天気を視聴者に向けてわかりやすく的確に伝えるためには、日頃の情報収集も欠かせません。

19:00 原稿作成
夜のニュース番組の天気予報コーナーに向けて原稿を作成します。
20:30 リハーサル
リハーサル後原稿を修正したり、一緒に出演するお天気キャスターと打ち合わせをしたりします。
21:00 ニュース番組の本番放送
22:00 スタッフと反省会・明日の打ち合わせ
23:00 退勤

気象予報士の休日

天気予報は、24時間365日休むことなく発信される情報です。

暑さや雨や雪など、ときには人命を左右するほど大切な情報となるだけに「土日だから」「お正月だから」休むというわけにはいきません。

そのため、気象予報士は土日祝日に休暇を取るのが難しく、一般的にはシフト制での勤務となり、平日が休みになることも多くあります。

大手の民間企業や国家公務員の場合は、長期休暇や有給が比較的取りやすい環境にありますが、中小企業で人手が少ない場合は、長期休暇を取ることも難しいでしょう。

また、休みの予定であっても、急に天候が変わって台風が直撃したり大雨が降ったりして災害が起きると、急きょ出勤しなければいけないこともあります。

自然相手の仕事だけに、思うように休めるわけではないということを知っておきましょう。

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気象予報士の残業時間はどれくらい?

気象予報士は、国家資格を持って活躍する専門性が高い職業ですが、労働環境は職場によっては過酷といえます。

たとえば、早朝から深夜までの長時間勤務があったり、休憩時間が少なかったりすることもあります。

ただし、残業手当・深夜手当がきちんとつく職場も多く見られます。

とくに気象予報士を採用する枠をあらかじめ設けている企業では、働きやすさを考慮し、雇用条件に気を配っているケースが多く見られます。

気象予報士に夜勤はある?

気象予報士の職場として、夜勤の入りやすいところはメディア関係です。

テレビのニュース番組の裏方として働く気象予報士は、ニュースの天気予報コーナーの時間までに確実に気象予測を立てなければいけません。

朝一番の番組に対応するために深夜のうちに出勤することもありますし、台風などで気象状況が荒れている場合には、朝から夜通しずっと仕事をしなくてはならないこともあります。

また民間の気象予報会社であっても、24時間体制で気象予報を行っている場合は気象予報士もシフトを組んで勤務するため、夜勤が入る可能性があります。

気象予報士は忙しい? 激務?

気象予報士の忙しさは、時期や状況によって大きく異なります。

安定した穏やかな天候が続いている時期はそれほど忙しくなく、安定した働き方をしやすいです。

しかしながら、大雨の恐れがある梅雨の時期や台風シーズン、冬の大雪の日など天候が荒れる時期には、朝から晩まで一日中気象情報の分析に追われることになり、家に帰れない日が続くこともあります。

近年では「ゲリラ豪雨」と呼ばれる大雨が増えたり、季節外れの大雪が降ったりと、異常気象が多くなってきているため、気象予報士の出番はますます増えています。

このような時期の気象予報士は、人々の生活や命を守るために非常に重要な役割を担うため、自分自身の休みよりも仕事を優先して働くことが多くなります。

気象予報士になるためには、いざという時にしっかり働けるだけの体力と、日頃からの体調管理が欠かせないのです。

「気象予報士の勤務時間・1日の流れ」まとめ

気象予報士は、24時間変わり続ける気象データを分析し、人々にその内容をわかりやすく伝えるために仕事をします。

テレビ関係の企業などでは24時間体制で動かなくてはならず、不規則な生活を送ることもあります。

ただし、実際の勤務時間や1日の流れ、忙しさなどは勤務先によっても異なります。