建築施工管理技士の1級と2級の違い
携われる工事の規模の違い
建築施工管理技士の資格は「1級」と「2級」の2種類があり、どちらも施工計画の作成や、工事現場の管理を行う仕事です。
しかし、両者の違いの一つとして、現場の責任者として担当できる工事の規模や役割が挙げられます。
具体的には、1級では大規模な建築工事の「主任技術者」や「監理技術者」になることができます。
監理技術者というのは、高層マンションや公共施設といった大規模な工事で多数の下請業者を使う際に、法律によっての設置が義務付けられている有資格者を指しています。
このような大規模工事の際には、1級建築施工管理技士が、設計監理を行う1級建築士とともに働くのが一般的です。
一方、2級では中小規模の工事のみを担当でき、さらに「主任技術者」のみになることができます。
1級の資格を持っている人のほうが、より幅広い業務を担当できます。
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2級は3つの分野に分かれている
さらに2級建築施工管理技士の資格は、「建築」「躯体」「仕上げ」という3つの区分に分かれています。
各分野で試験が実施されており、出題内容は区分に準じたものとなります。
すべての分野で資格を取得するには、それぞれの試験に合格する必要があります。
一方、1級の場合は2級のような試験区分がなく、学科試験では建築学、施工管理法、法規に関する問題が出題されます。
1級試験に一度合格すれば、すべての分野に関わる業務を担当することができます。
受験資格の違い
建築施工管理技士の試験は、誰もが自由に受けられるものではなく、受験資格として実務経験が必要とされます。
この実務経験の必要年数は学歴によって異なり、たとえば、2級建築施工管理技士の場合、指定学科(建築系の学科など)の大卒者であれば、1年以上の実務経験が求められます。
一方、1級になると同じ条件でもさらに実務経験の必要年数が増え、たとえば指定学科の大卒者の場合には3年以上と定められています。