【2021年版】海運会社社員に必要な資格やスキルはある?

海運会社で働くのにおすすめの資格は?

海運会社の採用と資格について

海運会社の採用試験は、「陸上職(事務系)」「陸上職(技術系)」「海上職」の大きく3つのコースで分けられるのが一般的であり、コースごとに求められる資格が変わります。

<採用コース別の仕事内容と必要資格>
・陸上職(事務系):営業や運航管理、総務経理広報など、事務系の総合職、資格は不要
・陸上職(技術系):船の新技術開発や造船など、技術系の総合職、資格は不要
・海上職:航海士、機関士といった船に乗り込んで働く専門職、「海技士」の国家資格が必要

このように陸上職では資格は不要となりますが、海上職においては「海技士」の国家資格が必要となります。

海技士資格の所持者もしくは特定の学校にて養成教育を受けてきた人でないと、海上職として採用しない海運会社もあります。

参考:関東運輸局 海技士国家試験日程

航海士の仕事

入社後に取得する資格やキャリアップについて

陸上職の場合は、入社後においても必ず取得しなければならない資格というのは特にありません。

自己啓発や知識を深めるため、ビジネス系の資格や技術系の資格などを自主的に取得する人もいます。

しかし資格を取得したからといって、昇進が早くなったり、資格手当などが支給されることは、陸上職の場合ほとんどありません。

一方、海上職では、キャリアアップをする上でも「海技士」の国家資格が関係していきます。

将来的に船長や機関長などの上位職に昇進していくためには、「1級海技士」や「2級海技士」といった上位資格が必要になることがあり、入社後も資格勉強が求められます。

海運会社の陸上職に求められる資格

陸上職は資格不要

「陸上職(事務系)」および「陸上職(技術系)」では、働く上で必須となる資格や免許はありません。

採用試験においても、採用条件に特定の資格が掲げられていることは基本的になく、資格をもっていなくても求人への応募(エントリー)は可能です。

特に新卒採用の場合は、資格よりも、本人の性格・考え方・適性など人物重視の採用となることが多いでしょう。

ただし陸上職(技術系)においては、資格は問われないものの、学生時代に専攻した技術分野などで制限されることがあり、理系学部出身でないと選考に応募できない会社もあります。

英語系の資格はアピール材料となる

世界を相手にグローバルに事業を展開する海運会社では、職種問わず英語力が問われてます。

そのため、「TOIEC」や「TOEFL」といった英語系の資格試験のスコアはアピール材料となり、高スコア所持者は選考時の評価が高まることもあります。

陸上職においては、メール応対やドキュメントの作成で英語を使う機会も多く、リーディングやライティングの能力も問われるため、「英語検定」なども評価の対象となることがあります。

英語系の資格も海運会社へ就職をするうえで必須となるわけではありませんが、所持していると選考時に少なからず有利な要素となるでしょう。

海運会社の海上職に求められる資格

「海技士」の資格が必要

航海士や機関士といった専門職として船に乗り込むためには、「海技士」の国家資格が必須となります。

海上職の場合、採用条件に「船員教育機関に該当する学校で海技士の養成教育を受けてきた人」もしくは「〇級海技士資格所持者のみ」などの制限を掲げている会社もあります。

そのため海上職を目指す学生の多くは、船員教育機関に該当する大学・高専(高等専門学校)・専門学校などに進学し、海技士の養成教育を受けてから就職するのが一般的な進路となっています。

海技士資格について

海技士は、海上や船上で仕事をする人に向けた国家資格です。

「海技士(航海)」「海技士(機関)」「海技士(通信)」「海技士(電子通信)」の大きく4タイプに分けられています。

たとえば航海士を目指すのであれば、「海技士(航海)」の資格を取得する必要があります。

また、1級~6級海技士といった級によるレベル分けも存在し、海上での業務の幅を広げるためには、より上位の級の取得が必要となります。

海技士の資格はだれでもが受験できるわけではなく、受験するには乗船履歴などの「受験資格」が必要となります。

参考:国土交通省神戸運輸監理部

なお、前述した船員教育機関に該当する学校で養成教育を受けると、学校での乗船実習が乗船履歴としてカウントされるため、学生のうちに3級海技士などの資格を取得することも可能です。

加えて、船員教育機関に該当する学校で養成教育を受けことで、海技士試験の筆記試験免除が受けられるメリットもあります。

学校に通わず海上職や海技士資格を目指すには

大手の海運会社の中には、海技士の自社養成コースを用意し、船舶職員候補生として入社後に一から育成する会社もあります。

自社養成コースで採用される場合は、特に出身学校や出身学部に制限はありません。

たとえば文系学部出身で、自社養成コースとして採用され、入社後に海技士資格を取得する人もいます。

さらにもう一つ、「船員(甲板部員)」として採用され資格を目指すルートもあります。

航海士や機関士といった専門職として働くためには海技士の資格が必要となりますが、一般的な船員(甲板部員)として船上で働くのであれば資格は必須ではありません。

船員であれば未経験採用を行っている海運会社もあります。

まずは船員として働きながら乗船履歴を積み、受験資格を満たすことができたら海技士試験に挑戦するという方法も検討するとよいでしょう。