飲食店社員の1日の流れ 勤務時間や残業も解説
飲食店店長の1日の流れ
営業時間やピークタイム、役職によってまちまちですがここでは「店長」の例をとって1日のタイムスケジュールを見ていくことにします。
店長の1日
- 営業時間:11:00~23:00
- ランチタイム:11:00~15:00
- ディナータイム:17:00~23:00
基本的にはアルバイトを動かす立場
飲食店の社員の多くはアルバイト同様に実際の店舗で接客や調理を担う一方で責任者として事務作業及びトラブル対応を行っています。
接客や簡単な調理はアルバイトに任せますがピークタイムには自身も現場で適宜対応します。
複数店舗をまわるエリアマネージャー
店長のように配属された店舗でのみ勤務しているのではなく、複数店舗を任されているエリアマネージャーの場合、一日の多くを異動に費やすことになります。
時には本社に出社することもあり、タイムスケジュールが立ちにくい役職です。
また人手の不足している店舗のシフトに入ることもあります。
20代で正社員への就職・転職
飲食店の勤務時間・休日・残業は多い?
飲食店社員の勤務時間
店長の場合、営業時間にもよっては開店前に出勤し閉店後に退勤するということも珍しくありません。
現場はアルバイトに任せて事務作業に徹することができるのが理想ですが、慢性的に人手不足が深刻な業界なのでなかなかそうもいかないのが現状です。
もちろん間に休憩が入り、既定の労働時間を超えない様にはしていますが、拘束時間がかなり長くなることが飲食店の社員が激務といわれる理由の一つです。
とくに24時間営業の店舗では早朝勤務や深夜勤務なども入ってくるため、生活リズムが崩れがちです。
飲食店社員の休日
土日祝日など一般的な休日は飲食業界では稼ぎ時です。
本社勤務を除き、現場で働く社員は休日出勤が当たり前で、定休は平日になることを覚悟しておきましょう。
繁忙期は飲食店の内容によりますが、大型連休や年末年始などは多忙で、連勤となり、休みがとりにくいこともあります。
飲食店社員の残業時間
長時間労働の原因
飲食店を経営する上では、どうしても毎月多額の費用がかかってしまいます。
どんなに節約をしたとしても、飲食を提供する上で家賃や水道光熱費を削るには限界があります。
しかし、スタッフの数をぎりぎりまで絞り、雇用を最低限にすれば人件費を大幅に削れます。
店舗の売り上げを上げるには、できるだけ人件費を抑えるのが簡単な方法なのです。
そのため、必然的に正社員は少なく抑えられ、1人ひとりの労働時間が長くなってしまうのです。
また、近年人手不足からアルバイトの時給が上がり続けていることで、正社員の給料が変わらない逆転現象が起きているところも増えてきています。
「固定残業代」の抜け穴
飲食業界では、正社員に対し「固定残業代」をとっていることも多くあります。
一般的に残業というと、仕事をすればした分だけ残業代が支払われますが、固定残業代は「基本給に対し、固定で残業代を支給する代わりに、30~40時間分の残業代を組み込みます」というものです。
残業するとその分収入が増えると考える人もいるかもしれませんが、慢性的な長時間労働により、固定残業代だけでは割に合わないという人も非常に多いです。
飲食店社員は忙しい? 激務?
飲食業界はかつてサービス残業が当たり前とされ、問題となっていました。
とくに店長は「管理監督者」にあたるため、残業代を支払う必要がないとされてきましたが近年ではその定義は誤っているとされ、労働条件も改善されつつあります。
多くの会社でアルバイト同様にシフト制をとり、既定の労働時間を超えることのないようにしていますが、実態はこの限りではなく、いまだに「ブラック企業」と呼ばれる飲食店も多くあります。
就職の際には、労働条件や環境についてしっかりと確認しておくことが大切でしょう。
また店長やエリアマネージャーともなると、責任のある立場であるがゆえに店舗やスタッフのためについ無理をしがちです。
サービス残業や休日出勤をすることが続くと、それが当たり前だと感覚が麻痺してしまう人もいます。
自身の労働時間はきちんと控えておき、いつでも適正な報酬を受けられるように働きかけられるようにしておきましょう。