編集者のやりがい・楽しさ・魅力
編集者のやりがい・楽しさ
本を手に取ることができたとき
編集者の一番のやりがいは、自分の手掛けた原稿が印刷され、実際に手に取ることができる書籍や雑誌として完成した瞬間です。
編集者は、常にスケジュールと戦いながらギリギリのところで仕事をしていますが、無事に原稿が揃って印刷所へ持ち込み、ひと仕事を終えたときには大きな安堵感に包まれます。
こうして作り上げた原稿が一冊の本になって書店に並んでいるのを見れば、今までの苦労も吹き飛ぶほどとても誇らしい気持ちになります。
また、本がヒットしたときやメディアミックス化されたときなど、より多くの人の手に取ってもらえたときには、何物にも代えがたい大きな喜びを感じます。
作家から原稿を受け取ったとき
小説や漫画を担当する編集者であれば、担当する作家が原稿を書き、それを手渡してくれたときにもやりがいを味わえます。
締切どおりに作品を提出してくれる作家ばかりでなく、締切をやぶったり、スランプに陥ったりする作家もいるからです。
特に過去に何作も人気作品を飛ばした作家ほど、その人気作品を越える作品を書かないといけないというプレッシャーに襲われスランプに陥りやすい傾向にあります。
編集者側からしても、人気作家から原稿をとってこられなければ力量のせいだといわれ評価されませんし、自分の立場自体も危うくなります。
だからこそ、編集者はさまざまな面から作家をサポートしながら、作家に原稿を書いてもらっています。
このように苦労をして作家から原稿を受け取った瞬間は、その喜びにまさるものはありません。
また、自分が最初の読者になることができるというのも、編集者ならではのやりがいであるといえるでしょう。
自分が関わる業務によってやりがいも変わる
このように、編集者のやりがいは、自分が携わっている本の種類や仕事内容によっても大きく変わってきます。
出版社や編集プロダクションに運よく就職できたとしても、必ずしも希望の部署に配属されるとは限らず、特に新人のうちは自分が望んだ仕事ができないというジレンマを抱える人も少なくありません。
しかし、自分が担当する業務でやりがいを見つけるのも、編集者という激務を続けるためには必要なことといえるでしょう。
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編集者の魅力
雑誌などでは、編集者自らが文章を書いたり、写真を集めたりすることもあります。
作業にかかる時間を把握し、それに対応する写真の素材を集め、必要があれば取材に行く。こうした流れを経て雑誌を作っていく中で、編集者・クリエイターとしての魅力を強く味わうことができるはずです。
もちろん、本来は外部のライターなどに頼んで業務を分散する仕事を自分でこなしていかなくてはなりませんから、苦労もたくさんあります。
しかしすべてを終えて脱稿すれば、自分の文章が本や雑誌に掲載されるだけでなく、自分の文章で多くの情報を多くの人に伝えることができるのは、編集者にとっての最大の魅力であるといえます。